次世代アル中が伝えるTHE ALFEEの魅力


※2018/9/16追記

「THE ALFEE」

誰でも一度はその名前を聞いたことはあるだろう。だが「たかみーは分かるけど他の二人は…。」「そもそも何やってる人たちなの…?」そういう意見が近年目立ってきている。


実は先日、アルフィーキッチンについてのツイートが怒涛の勢いで拡散されていた。

アルフィーキッチンとは、夏のイベントのDVDパンフレットについてくるアルフィーが3人で料理をする番組である。このツイートにより、今SNSではアルフィーが話題になっている。

今日はそんなちょっとしたアルフィーの歴史から、THE ALFEEという偉大なバンドの魅力について、アル中(※)歴24年になる24歳次世代アル中の私がお伝えしていこうと思う。

※アルフィーファンの総称(アルフィー中毒=アル中)



Ⅰ.THE ALFEEとは

”1973年に結成、1974年8月25日にデビューをした日本を代表とするロックバンド。”

一般的にはそう呼ばれている。しかし、この「THE ALFEE」というバンドを一概に「ロックバンド」と形容することに、我々ファンは少々疑念を抱く。

元々はアコースティックギターを基調としたフォークバンドであり、当時流行していた所謂フォークソングを手掛けていた。しかし、現リーダーの高見沢俊彦は元来、根っからのロック好きであり次第にアルフィーの楽曲の中にもロックの要素が取り込まれていく。

また、1990年代頃からはへヴィメタルやプログレッシヴなど激しいナンバーも増える一方、バラードや演歌といった歌謡曲までなんでもこなす「オールマイトバンド」として活躍している。


左から、桜井賢(ベース/ボーカル)、坂崎幸之助(アコースティックギター/オクタパッド(パーカッション)/ボーカル)、高見沢俊彦(エレクトリックギター/ボーカル)。※写真は下記公式サイト参照

THEALFEE公式HP



Ⅱ.音楽性の違い

前述の通り、幅広いジャンルの音楽を手掛けるアルフィーだが、その魅力は何なのか。一見、ジャンルが統一されておらず、曲によっては好き嫌いが別れそうなイメージがあるかもしれない。

だが、アルフィーの場合は逆である。

「アルフィー」というジャンルの音楽の中でロック調、パンク調、バラード調があるというだけに過ぎない。イントロのメロディや、ギターのフレーズ、或いは三声のコーラスを一部聞いただけで、「あ、これはアルフィーの曲だな。」そう感じることができるバンドである。

「音楽性の違いで解散」というよく聞く言葉。

この言葉がいかに荒唐無稽な解散理由であるかが、アルフィーを見ているとよく分かる。外見からそれぞれが好きな音楽まで全てバラバラだが、デビューして45年になる今年まで毎年シングルを出し、年間50本以上のライブを熟し続けている。

それぞれがやりたい音楽をやりたいようにやる。

これこそが、「音楽性の違いによるTHE ALFEEの魅力」である。



Ⅲ.三者三様のリードボーカル

通常、バンドというのはそれぞれ役割が決まっている。

ギター、ボーカル、ドラム、ベースetc...

どれも重要な役割であるが、バンドとして一番重要なポジション、詩を歌い、見ている人にその曲を伝えるボーカルというパート。これがなければその曲は「歌」として成り立たなくなり、ただのインストゥルメンタルになってしまう。

この最も重要な「ボーカル」というパートだが、上記の通り、通常のバンドはボーカルが決まっている。GLAYであればTERU、XJAPANはToshi、ラルクではhydeなど、それぞれのバンドを代表するボーカルが存在し、そこにギターやベースを弾いているメンバーがコーラス(ハモり)を加えるのが一般的である。

しかし、このTHE ALFEEというバンド、3人が3人ともリードボーカルとコーラス(ハモり)の両方が出来る日本で唯一のバンドである。

これこそがアルフィーの「武器

Aメロ、Bメロ、サビでリードボーカルが変わっていく、所謂スイッチボーカルの楽曲は、まさにアルフィーにしかできない「武器」であり、「三者三様のリードボーカルが楽しめるという魅力」である。



Ⅳ.芸人にも劣らぬコント

さて、アルフィーの音楽の凄さについてお伝えしてきたが、実はもう一つ強大な武器を持っている。

それが、「コント」

通常、MCというのは曲と曲の間に休憩として少しメンバーが話をしたりするものを想像するだろう。だが、アルフィーはMCと呼ぶにはあまりにもハードルが高すぎる、そう、言うなれば「コント」をライブ中に始めるのである。

ツアーグッズの販促コントから、仮装をしての本気コント。これを楽しみにライブに行く人も少なくはない。還暦を過ぎた「おじさん達」がステージの上で汗を流しながらコントをする姿。

まさに冒頭で記述したアルフィーキッチンのような仲睦まじい光景をライブに行くと生で見ることができる。これが「芸人にも劣らぬコントをする魅力」である。



Ⅴ.ぜひ聞いてほしいTHE ALFEE楽曲10選

そんなコントもやってしまうアルフィーだが、現在約350曲近くの楽曲をリリースしている。では、今から入るファンは何を聞いたらいいの?という方のために、私がオススメする10曲を選んだ。

しかしながら、膨大な曲数の中から10曲を選ぶのは至難の業。もちろんこれをみているアル中の方からしたら「いやいやその曲入るならこっちの曲でしょう。」という意見が出るのも当然。あくまでも「私の好み」として選ばせていただいたことご了承いただきたい。異論はもちろん、「この曲も聞いてほしい」というのがあればぜひコメント欄へ。

※曲順はライブを意識しており、10曲だけのミニライブをやるとしたらという想定の元の選曲になっている。


①AFFECTION

1985年発売のアルバム「FOR YOUR LOVE」1曲目収録。Aメロに入る前の12弦ギターの美しい旋律、3人のスイッチボーカル、サビは上下三声コーラスといったアルフィーを象徴するような一曲。

②トラベリング・バンド

1983年発売のアルバム「ALFEE'S LAW」9曲目収録。AFFECTION同様の3人スイッチボーカルに加え、ライブでは、Aメロの「東へ西へ たどりついたぜこの街」の「この街」という部分をライブをしている土地の名前に言い換えて歌うことで有名であり、ライブで盛り上がる一曲でもある。

③恋人になりたい

1980年発売の9枚目シングル表題曲。原曲はローテンポであるが、近年のライブではエレキも加わりアップテンポにアレンジして演奏される。またライブでは、イントロが終わり、Aメロに入る直前でファンから「こうちゃーん!」とAメロを歌う坂崎幸之助に向けた掛け声が入る。親しみやすいメロディと美しいコーラス、そして切ない歌詞が見事にマッチしたファン人気も高い一曲。

④From The Past To The Future

1999年発売のアルバム「örb」8曲目収録。アコギ2本がメインとなり、アルフィーのルーツであるアコースティックサウンドを基調とした一曲。坂崎幸之助の優しい歌声から、三声の美しいコーラスが広がるのはいかにもアルフィーバラードを代表するようで、間奏やサビ前のアコギは坂崎幸之助と高見沢俊彦だからこそ弾ける複雑だが親しみやすいフレーズである。

⑤真夜中のロマンス

1983年発売のアルバム「ALFEE」9曲目収録。当時20代であった高見沢俊彦が作詞作曲を手掛け、桜井賢がリードボーカルとして歌っているが、20代の感性とは思えない大人な色気を感じる曲。普段のライブではあまりやらないが、2015年1月に行われた2500回記念&桜井賢還暦コンサートの2曲目で披露。60代になった桜井賢が歌い上げるこの曲は、当時の音源よりさらに一回り、二回り以上の妖艶さを醸し出し歌い上げ、ファンを魅了した。

⑥幻夜祭

1995年発売のアルバム「夢幻の果てに」2曲目収録。90年代のプログレ期アルフィーの象徴として語り継がれるこの楽曲は、変拍子の複雑な構成で演奏・コーラスすべてにおいて高難易度な曲である。しかしながら、ライブではCD音源以上のクオリティで仕上げてくるため、生でその演奏を聴くと圧倒されてしまい動けなくなるという人も少なくはない。

⑦恋の炎

1985年発売のアルバム「FOR YOUR LOVE」8曲目収録。坂崎幸之助がギターを弾かず、ハンドマイクを持って歌う曲でもあり、ライブの定番曲としてファンの中でも高い人気を誇っている。ハンドマイクで歌う際、坂崎氏はステージを縦横無尽に歩き回り、ファンに向かって手を振りながら歌うことが多いため、ファンからは「ライブ中、目があったと思わせる天才」と呼ばれることも。身体は小柄だが、ハンドマイクでも観客を熱狂させるアツい歌を歌いあげ、スイッチボーカルであるこの曲を坂崎幸之助の曲として認識しているファンが多いことからも、その凄さが見て取れるだろう。

⑧鋼鉄の巨人

1984年発売のアルバム「THE RENAISSANCE」7曲目収録。ライブで盛り上がる曲の中でもこの曲はまさにその代表格。ドラムのソロで始まるへヴィメタル調のイントロ、そこに桜井賢のハイトーンボイスが加わり一気に会場の温度が上昇する。しかし、この曲の神髄は高見沢俊彦が弾き殴る間奏の激しいエレキギターソロのあとに、ブレイクとして入る坂崎幸之助のアコギソロにある。ギターやドラムが目立つ激しい曲の中にも、アルフィーのルーツであるアコースティックギターと三声のコーラスが入り曲をまとめる。これぞアルフィーな一曲。

⑨夢よ急げ

1983年発売のアルバム「ALFEE」1曲目収録。ライブで盛り上がれる曲というコンセプトをもとに作った中の一曲であり、コンセプト通り、ライブではかなり盛り上がる定番楽曲。アルバム「ALFEE」では11曲目収録の「OVER DRIVE」の最後の歌詞が「夢よ急げ」になっており、そこからリピートされるこの「夢よ急げ」がこの曲をさらに惹き立てている。そのため、ライブでこの曲をやる際は「OVER DRIVE」の次に演奏されることが多く、逆に「OVER DRIVE」をやった時は次の曲は必ず「夢よ急げ」になるという、2曲が対になっている楽曲である。

⑩ラジカル・ティーンエイジャー

1983年発売の16枚目シングル「メリーアン」B面(カップリング)曲。本編の最後や、アンコールなどで演奏されることが多く、特にファン人気の高い一曲。親しみやすいメロディーはもちろんのこと、メッセージ性の強い詩と高見沢俊彦の情熱が籠った歌は、必ず観客の心を掴んで離すことはない。ライブ最後に披露されると、全員で合唱することもあり、この曲はまさにアルフィーライブの大団円を迎えるための一曲と言っても過言ではない。



Ⅵ.是非、ライブへ

長々とお伝えしてきたTHE ALFEEの魅力、少しでも伝わっただろうか。45周年を迎える今年、まだまだ勢いは衰えることを知らないバンドである。少しでも興味が湧いた方、ぜひ次のツアーはお近くの会場に参加してほしい。

曲はライブの中で覚える。

シングル、アルバムはかなりの数あるが、ライブに通えば覚えられる。知らない曲ばかりでも、絶対に楽しめる、チケット代以上のものを見て帰れることは私がここに保証しましょう。

THE ALFEEの真骨頂=ライブ


長々と読んでいただきありがとうございました。感想その他コメントいただけるとありがたいです。




追記 2018/09/16

すでにライブをご覧になった皆様へ。

近年のライブで個人的に良いセットリストDVD・Blu-rayを3本紹介させていただきます。

①We Get Requests!

②2500回記念雷舞 祝!桜井賢還暦コンサート

③BEST HIT ALFEE FINAL 2015

上記以外にも、ライブDVD・Blu-rayはTHE ALFEE公式オンラインショップから購入できます。



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