英国発の航空運賃


これは、2019年1月に、書いたものである。

前もって、ヴィザを取得することなく、パスポートだけで渡航できる国が190カ国と最多を誇る国は、なんと日本だと英国の新聞「ガーディアン」が伝えている。日本の第1位は2年連続。

観光で外国を訪れても、そのまま不法滞在を決め込んだり、犯罪に走ったりする人々が少ないということであろう。それだけ、外国人から信頼されている証拠になるだろうか。

同じ記事のなかに2017年に外国を訪れた英国人の数が出ている。7280万人という途方もない人数である。6600万人の人口を超えている。きっと格安航空会社の競争が激しいので、航空運賃が、ほかの国に比べて安いのではあるまいか。

ロンドン近郊には、日本からの便が到着するヒースローのほかに、ロンドン・シティ、ガトウィック、スタンステッド、ルートン、サウスエンドの各空港がある。

ロンドン・シティ空港からは、エディンバラ、ローマ、ダブリンなど、いろんな都市へ便が出ている。例えば、3月4日にパリのオルリー空港へ飛んで13日に帰って来るなら、英国航空を使っても、往復1万4066円。101ポンド。所要時間は1時間10分ほど。

上と同じ予定にすると、ガトウィック空港からパリへ
8050円、アムステルダムへ5820円、エディンバラへ6509円。いずれも「お値打ち価格」とグーグルフライツは記している。さて、どちらの航空会社かと見ると、イージージェット。

スタンステッド空港からは、ローマへ6784円、ベルリンへ5309円、ブダペストへ6425円。いずれも、ライアンエアーによる格安価格。

ルートン空港からは、パリへ8615円、アムステルダムへ4830円、バルセロナへ5515円、ローマへ9562円。すべて、イージージェットによる格安料金である。

サウスエンド空港からは、プラハへ6646円、パリへ
8615円、アムステルダムへ4830円。同じように、いずれもイージージェット便。

以上は、すべて往復運賃である。

ロンドンに住んでいれば、パリ へ渡るのにユーロスターを利用するという手もある。前と同じ予定で最安値の列車に乗るなら77.50ユーロ。今日のレート1ユーロ124.76円で計算すると、およそ9670円。

ガトウィック、ルートン、サウスエンドの各空港からパリへ飛んだほうが、ユーロスターを利用するより安くつく。

これだけ、航空運賃が安くて、外国を訪れても、母語の英語がどうにか通じるなら、毎年、人口を超える数の英国人が海外旅行に出ても不思議はない。きっと有給休暇も多いことであろう。それとも、有閑階級に属する人々が多いのか。

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