見出し画像

コロナ禍の学祭に行ってきた

昨日今日と、次男の大学の学祭に行ってきた。
次男は大学2年生。
コロナ禍の2020春に入学し、
入学式も新歓コンパもガイダンスもサークル合宿もなんもかも吹っ飛んじゃった1年を過ごした。
昨年度次男が大学の教室で受けた授業はまさかの1回きりだった。

この春には1年遅れの入学式が行われ、今は週三日程度の対面授業を受けている様子。
昨年はオンライン配信のみの学祭だったが、
今年はキャンパスとオンライン併用のハイブリッド学祭だと言う。

次男は中学からダンスをやっているので、学祭といえばダンス。
中学高校時代は文化祭や自主公演や小さなイベントで踊ることも多く、
その度にママ友と出かけて楽しんでいた。
でも、大学生になってからはコロナ禍でイベントもなくなり、
次男がステージで踊る姿を見ることもなくなっていた。

それが、今年は生ステージが見られる!
中高時代のダンス仲間で、今息子が同じサークルで踊っているのは5人。
そのうちの2人のママ友と「行くぞ!」と気合を入れた。

しかし、キャンパスでステージを見るためにはまずキャンパス入場チケットを取り、
さらに企画観覧チケットを取る必要があるらしい。
取るしかないでしょう。
取りましょう。

キャンパス入場チケットを取る

チケットの予約開始は10月某日の昼12時。
その日、午後1時半から仕事(自宅での手工芸レッスン)があった私は
まぁ、1時間もあればチケット取れるでしょう。早めに取っちゃおう。
と思っていた。

一応用意周到なタイプなので予約サイトの説明は何度も読み、
スマホとiPad両方を開いて待機。
12時ジャストにアクセス!

周到な準備の甲斐ありスルスルと予約サイトが開き
申込者情報を入力。
しかし、そこからが進めなくなった。
立ちはだかるのは
「私はロボットではありません」の壁だ。

私はロボットではありません!

申し込みボタンを押す前に課される「私はロボットではありません」関門。

「私はロボットではありません」をクリック。
「自転車の画像を全て選択してください。」
了解。
これとこれと、あーこれ見にくいな、老眼にはきついサイズよ。
はい、確認。
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐr
「確認が時間切れになりました」

は?え?もう一回?
「私はロボットではありません」をクリック。
「バスの画像を全て選択してください」
OKOK。自転車よりデカいからね。見やすいかもね。
これとこれとこれね。
はい、確認。
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるg
「確認が時間切れになりました」

え?は?
いや、時間切れって、私の確認は素早かったよ?
あんたの確認が遅いってこと?
もう1回やれってこと?
いいでしょうやりましょう。

「私はロボットではありません」をクリック。
「消火栓の画像を全て選択してください」
選択して確認してぐるぐるして時間切れ。
自転車、乗用車、バス、橋、電信柱、ビル、パンケーキ、川、船etc…
そのくだりを繰り返すこと40分。

何回やらしますのん?
100回は確認しましたよ?
ええ加減、こいつロボットちゃうよなって気付かん?
諦めるの待ってる?
諦めへんところがロボットっぽいぞ?とか疑ってんの?
てか、私はロボットではありませんクイズ延々出してくるあんた、ロボットちゃう?
ロボットがロボットちゃうやつにロボットちゃうかとかクイズ出してくんのどうなん?

なんなんこれ?
この戦いに勝たんと息子の踊りが見られへんの?
そんな、戦わんと見られんようなすごい踊りと違うんよ?

そして12時40分。
なんの前触れもなく突然「私はロボットではありません」クイズは打ち切られた。
突然、ページが消失。
そして、「何回もアクセスするとIPブロックがかかります」みたいな文章がペラんと表示された。
ドユコトなん。

諦めました

その後、私のアドレスはめでたくIPブロックされたか
あるいは「ロボットに違いない!」認定を受けたかで
予約サイトへのアクセスは不可能となった。

潔くママ友に敗北宣言をした。
「諦めて、仕事します」
ついでに次男にも連絡した。

聞くところによると、この入場チケット、学祭に出演及び出展していない学生が学内に入る際にも必要なんだそうな。
それなのに1日限定5000枚かぁ。
母がチケット取ってる場合じゃないかもなぁ。
学生さんが自分の大学の学祭見られないなんて切ないよなぁ。

諦めて、大人しくオンラインで応援しよう。

優しさにありがとう

諦めてお仕事開始。
その間時々震えるスマホを無視してお仕事に励んだ。
そして、お仕事終了後スマホを開くと、
ママ友と息子から
「アリシアの分、予約しといたよ!」との連絡が!

歓喜!
感謝!

ロボットではなかったママ友と息子に心からありがとう。
私がロボットだったばかりに、お手数をおかけしました。
ありがとうありがとう。
これで私も人間になれるかもしれません。

企画観覧チケットを取る

キャンパス入場チケットを取る戦いに敗れた私は、
企画観覧チケットの戦いにまで負けるわけにはいかない。
万全の体勢で挑まなければ。

企画観覧チケット予約開始は11月1日。
晴れたらソロキャンプに行こうと思って仕事を入れなかった日だ。
晴れてる。
ソロキャンプ行きたい。
でも、ソロキャンプはいつでも行けるけど学祭は人生であと2回だ。
ソロキャンプは諦めた。

そして、ドキドキしながらスマホとiPadと共に迎えた12時。
2分でチケットが取れた。
ロボットかどうかも聞かれなかった。
よかった…。
ロボットだと疑われないって幸せだ…。

て、こんなんやったらソロキャンプ行けたなぁ。
いや。二兎を追う者は一兎をも得ず。
これで良いのだ。
ありがたき幸せ。

というわけで当日

で、今日、久しぶりに都内まで行ってまいりました。
電車に30分以上乗るのは久しぶりでちょっと乗り物酔いしました。

コロナ禍の学祭は模擬店がゼロ。
客引きは地面にテープ貼りされた区画でしか行えないらしく、
見えない柵で閉じ込められてるみたいな学生さんが
あっちの四角、こっちの四角でポツンポツンと看板を持って立っている。
シュールだ。

平常時ならパンフレットやらチラシやら、どんどん紙ものが手渡されるのだが、
今日はパンフレットも1グループに1冊のみ。
それも、ください!ともらいにいかないと貰えない。

毎年歩くのもやっと!というほど人が集まる学祭が、
今年は歩きやすいのなんの。

ちょっと寂しい気もするけど、
活動している学生たちの笑顔を見ていると、
開催できてよかった!と感無量の思いが込み上げた。
チケット取るだけでてんやわんやだったけど
あのシステムを導入して実行するのも大変なことだったんだろうと思う。
ロボットじゃないかと疑いたくて疑ってたんじゃないと思う!
わかってるよ!
みんながめっちゃ頑張ってたこと、わかってるよ!
学祭開催おめでとう!
よく頑張った!

ステージの観覧前に校舎のピロティでチケットのチェックを受け、
地面に貼られたテープに沿って、ディスタンスをとって整然と並んだ。
その列のままステージ前の観覧スペースに入場。
観覧スペースは2メートル四方のブロック分けされている。
1ブロックに1人ずつ。
いつもは鮨詰め状態で首をのばして見るステージが、
今日は遠いけどよく見える。
観客の歓声は控えめ。
でもみんなが笑っている様子なのはよくわかった。

密にならないように、人溜まりができないように、
キャンパス内の各所で法被をきた学生が来場者に丁寧に声をかけていた。

こんなに頑張った実行委のみんなも、打ち上げもできないんだろうなぁ。
せめて、やってよかった!という達成感とか充実感を感じてくれてたらいいなぁと思う。
来場者の1人として、本当に感謝しています。
開催してくれてありがとう。

来年が楽しみ

さて、ステージの上で生き生きと踊っていた次男はまだ帰宅しない。
そろそろ帰ってくるかな。

来年は次男も3年生。
サークルの中心になってステージを作ることになるだろう。
私にとって最後の「息子の学祭」になるだろう。
どうか、少しでも平常時の学祭に近づいていますように。
せめて、マスクなしで踊れるようになっていますように。
オンラインで観覧していた神戸の母が
「マスクと帽子で顔なんか見えへんし、どれが孫かもわからんのよ」と嘆いていた。
来年は、笑顔で踊る息子の姿を見せて「うちの孫だ!」と喜ばせてあげたい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?