砂の奥の世界

砂の奥の世界
わたしは特別だと
わざわざ言うのは
全ての存在が特別に個性的であるという
あたりまえに気づけないとき
わたしはただの人よ
というとき当然のごとく
あまりに個性的すぎる存在どおし
人と特に別れる特別感にヘキヘキして
あなたとひとつにつながりたいとき
なんだかわからないけど
昔、砂場をひたすら掘っているときがあって
肩の付け根のもっと奥までほればいつか
土の奥がドカンと割れて
身体ごとヒューイと吸い込まれて
その奥に広がる色とりどりの世界に
行けるような気分でいたんだ
そう
いま、ボクは 庭に 砂場を作ってる
きっと その砂の奥にある あの場所で
ただの あなた に つながるであろう
“特別”な 砂場を

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