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ANAホールディングス22年度決算で3年ぶり黒字

ANAホールディングスは4月27日、昨年度1年間のグループ全体の決算を発表し、コロナ禍の影響が落ち着き旅行需要が回復しつつあることから最終的な損益が894億円の黒字となったことを明らかにしました。最終的な損益が黒字となるのは2019年度以来、3年ぶりです。

ANAホールディングス 中堀公博 CFO

ANAホールディングスは27日、都内で記者会見を開き、今年3月までの1年間の決算を発表しました。

それによりますと売り上げは1兆7074億円と、前の年度に比べて6871億円増えました。この結果、最終的な損益は894億円の黒字となり前の年度の1436億円の赤字から大幅に回復しました。

最終的な損益が黒字となるのはコロナ禍前の2019年度以来、3年ぶりです。

このうち航空事業はコロナ禍の影響が落ち着き旅行需要が回復しつつあることから好調で、ANAブランドの国際線では旅客数が421万人あまりと前の年度に比べて410%増えました。また国内線の旅客数も全国旅行支援の影響などもあり3453万人あまりと前の年度に比べ92%増えました。

さらに旅行事業は需要の回復から売り上げが738億円と前の年度に比べて59%増えたほか、商社事業も空港の物販店や免税店で増収となったのに加え半導体市場も好調なことから売り上げが1032億円と26%増えました。

今年度はウクライナ情勢など地政学リスクがある一方、引き続きレジャーや訪日需要などの回復傾向が続くと見込まれ、800億円の黒字となる見通しです。

ANAホールディングス 芝田 浩二社長
「3年前、空港からお客様の姿がなくなり、駐機場は飛べない飛行機で埋め尽くされていました。こうした状況からようやくコロナのトンネルを抜けた転換点まできました。ステークホルダーの皆様のご支援、社員一人一人の努力と協力あってこそです。改めて深く感謝申し上げます。今後は新経営ビジョンで掲げる「ワクワクで満たされる世界」を目指し、成長軌道への回帰を確かなものにしてまいります」