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#39_2023年邦楽ベスト10

 さあ、M-1が終わり、平日だからかクリスマスも終わりそうな雰囲気がしているところだが、2023年邦楽ベスト10を挙げてみようと思う。(書き出した時期はこのような年末だったが、もう春だ。)気が付いたら、今年の残りの勤務日数よりも残りの休日の方が多い。大掃除に追われる日々が待っている。(気が付いたら、初夏のような気候だ。)


①ルール

今年初めて行なうことのため、ルールを今回のルールとしては、
1,2023年にリリースされた曲であること。
2,2023年にリリースされたアルバムに入っている曲で、去年以前にリリースされた曲は無効とする。
3,2023年にリリースされた曲ではあるが、ライブ初披露が2022年以前の曲は今年リリースされた曲とする。
4,ライブで聴いた時にかっこよかったりするなど思い入れも順位には関係するものとする。

②7~10位

10位

アイビーカラーの「214」

 「214」という曲名が示す通り、バレンタインデーに関する曲。純愛2部作の2部作目として1月18日にリリースされた曲。バレンタインデーに片想いの好きな人にプレゼントを渡す気持ちを描いた曲ではあるが、同時に告白をする。告白の返事は聞けないため、後日譚をリリースしてほしい気持ちはある。

 1番好きなところはここだ。

365日もの間
あなたの後ろ姿をずっと眺めていたのに
真夜中に立てた戦略なんてものは
今になっては話にならないや

 恋愛において四六時中考えたことは机上の空論であって、実際に役立つことは少ない。真夜中に思い付いたことで、朝になったら違ったなんてこともある。

 3月7日にメンバー4人のうち、3人が脱退を発表し、4月14日に大阪の梅田シャングリラで行なわれた東名阪ツアーの最終日に脱退し、それ以降はボーカルの佐竹さん1人で精力的に活動をしている。恐らく脱退することが決まっていたのにこんなにも良い曲をリリースしてから脱退するなんて勿体無いとも感じた。メンバーが1人でも脱退したら、活動頻度を極端に落とすバンドも多い中、こんなに活動しているバンドは珍しいと思う。新形態は観に行けていないため、来年こそは観に行きたい。

9位

osageの「青かった。」

 何が青かったのか?この曲がタイアップになってるものに関係すると思う。この曲は2023tvk高校野球神奈川大会中継応援ソングとしてリリースされた。夏の甲子園に向けての番組であるため、部活に励んだ青春時代を思い返して、青かった頃を歌った曲だと思う。osageがアルバムのリリースツアーを終えてすぐにリリースされた今年の夏はこれで勝負するぞ!という気概が見える曲。

 1番好きなところがこちら。

八月の空 会いたくなった
奇跡なんかより確かな僕等の日々
『あたりまえ』には程遠くても
ほんのちょっとの幸せが続きます様に

 コロナで充分に部活ができなかった世代の学生たちが、やっと何の制限もなく部活ができるようになったのが2023年。アオハルを経験したからこそ書ける歌詞。アオハルの最中の学生たちに贈るべき歌。

 元赤い公園、アイドルネッサンスの石野理子さんを迎えた「夜煩い(feat.石野理子)」とどっちにしようか悩んだのは裏話。

8位

SHIFT_CONTROLの「愛されたいくせに」

 ショートチューンであるからこそ、伝えたいことを簡潔に歌っている。

 1番響いた歌詞がこちら。

呆れちゃうくらいに 間違っていようぜ
らしくあるために

 という歌詞である。呆れるくらいに間違えることを勧める曲なんて聴いたことがなかったからこそ響いたワンフレーズだ。その人らしくあるためにっていうのも背中を押す理由である。
このアルバム自体はSHIFT_CONTROLの3年半(リリース当時)の歴史を振り返るようなもので、既発曲も多いため、なかなか今年リリースされた曲に絞るとなると、限られてしまうが、その中で1番好きな曲はこの曲だ。ライブで聴いてみたい!!

7位

HOWL BE QUIETの「つよがりの唄」

 今年の3月22日に解散してしまったHOWL BE QUIETの最後のアルバムに入っていた1曲。リリース日自体は3月1日。セルフタイトルを最後の1枚に持ってくるというかっこいい終わり方。幻の名曲という書かれ方を公式ホームページにはされているため、ややこしいが、リリース自体は今回が初めてらしい。そのため、ランクイン。
 個人的に1番響いた歌詞がこの部分。

どんな出会いも いつかは終わる
それがこの世界のルールって
決まりごとがあるからさ
僕らだって いつか迎えるだろう

いざその時が 来たときにほら
お互いが悲しくないように
嫌いなとこ見つけてさ
さよならしておこう

 解散前最後のアルバムに収録するに相応しい歌詞。終わりを歌っておくというのはとても良いと思う。「嫌いなとこ見つけてさ さよならしておこう」というお別れ方はハウルっぽくてしっくりくる。これまでのハウルの事を知ってたからこそ分かるものなのかもしれない。

③4〜6位

6位

UNISON SQUARE GARDENの「もう君に会えない」

 メジャー9枚目のアルバム「Ninth Peel」からの1曲。リリース日は4月12日。2年半ぶりのアルバムということで、年明け早々からプロモーションをやっていたからか、とても心待ちにしていた1枚。
 個人的にこの曲で1番好きな歌詞がこちら。

あの駅のホームに降りた時
思い出のマンガ遡る時
脈絡なく ふと君を思い出す

 2番のサビも好きなフレーズのため、悩んだ。インタビューなどからも分かる通り、ユニゾンはとても複雑なことをやっているという印象だが、歌詞を聴かせることに集中させるタイプの曲だと思う。聴き入ってしまう。このフレーズを聴いた時にあの駅あったなとか思い出せるのがこの曲がここにランクインする理由だと思う。2023年の年末に聴きながらここの部分を書いていたが、曇り空の下で聴くと刺さってしまいそうになる。凍てつく冬に似合う曲だ。このアルバムの他の曲も好きだ。

5位

andropの「Hyper Vacation」

 この曲は8月23日にリリースされた「gravity」というミニアルバムからの1曲。8月27日にZepp Shinjukuで開催されたライブに参戦したのだが、リリース直後ということもあり、あまり予習ができていなかった。その状況下であっても、「めちゃくちゃ楽しい!中毒性ある!」と感じさせ、その日から虜になった1曲。あのライブに行かなかったら、多分ここまでハマっていなかったと思うため、ライブに行こうと思って良かったと思う。夏の終わりのため、ここから夏の曲をそのままの気温のまま体感するのは例年なら難しいが、今年は秋の到来が遅く、まだ夏だなと思う期間が長かったと思う。

 この曲で1番好きな歌詞はこちら。

熱い光にガンガンなメロディー
裸足で駆けた ベイベーベイベー
炭酸弾けるジューシーなエモで
さあ 高く飛んで!

 サビ前のフレーズのため、ここからめちゃくちゃ盛り上がっていくぞ!という所。ライブで聴くと、とても楽しい部分。楽しすぎて、このツアーをもう1カ所行こうと思ったが、売り切れていて諦めた。聴くと感じ方が変わるし、その後にライブで聴くとまた楽しくなる。2分強の曲とは思えないほど楽しいし、充実感がある。

4位

KOTORIの「FOREVER YOUNG」

 この曲は会場限定盤「Good Luck」に収録されている曲で、会場限定盤リリースツアー初日が9月1日、MV公開は8月23日、配信リリース日は9月1日。リリースされてからは配信で聴いていたが、Zepp Shinjukuで観たライブで聴くことができ、より上位にランクインしたと思う。

 この曲で1番好きな部分がこちら。

SUNDAY もう雨は上がって
向こうで虹がかかってるよ
スケートボード飛び乗って滑って
宇宙の果てまで行くイメージ
サンダーバード跳んで夢の彼方まで

 「サンダーバード」っていうフレーズがKOTORIらしくてとても良い。KOTORI以外のバンドが歌っていたら、ここまでしっくり来なかった気がする。この曲のカバー(そもそもあるかすら不明)もかっこいいに決まっている。KOTORIの「Blue」が好きなら好きなはず!新幹線とか飛行機とか速い乗り物に乗って聴きたい。

④番外編

 ランキング番組を見ていると、よくここらへんのタイミングで番外編をやることが多い。なので、番外編をやる。
 番外編の定義としては、①のルールには当てはまっているが、
・企画した時にはベスト10に入っていなかった
・企画した時にはまだ知っていない曲
とする。
 その上で番外編に入った曲は

め組の「咲きたい」

 め組が2024年1月31日にリリースしたミニアルバムに入っている1曲。この曲のリリース自体は2023年9月20日だが、知ったのは2024年2月上旬のため、基準を満たしている。

 この曲で1番好きな歌詞はこちら。

どうして?だって、なんなんすか?
話の筋が通ってない
どうして?だって、なんなんすか?
もうだったらあんたがやったら

 聴いてて、「どうして?だって、なんなんすか?」の部分の耳心地が良い。手拍子もしたくなる。人間なので嫌になっちゃう日もあるが、そんな日に「もうだったらあんたがやった」方が早いなと思う日がある。人に頼まずに自分でやった方が早いんじゃない?と思う日もある。そんな日にこんな明るい感じで歌えたら気持ち良いのだろうと考えてしまう。

⑤ベスト3

3位

ストレイテナーの「246」

 そもそもストレイテナーは2023年で結成25周年である。そんな大切な年にリリースされた大切な1曲。5月24日にリリースされた。武道館を控えたツアーなので、とても大事なツアーの曲であった。

 この曲で1番好きな歌詞がこちら。

大嫌いだった街が
背中を突き動かす
ぼくを信じてたのは
ぼくだけだって思ってた
代わりなんていないのさ
変われれば良かったなんて
馬鹿にはなれないよ
器用にはなれないし
誰にもなれないんだ
それでいい
東京

 「246」というのは、国道246号線のことである。東京まで行くことができる国道のことである。武道館の側を通るわけではないが、渋谷を通ったりするため、「東京」の歌に相応しいと思う。背中を押してくれる曲である。暑くなってきた5月下旬にリリースされたのも、また時期として良い。

2位

indigo la Endの「瞳のアドリブ」

 2022年11月の武道館ライブにて「ndigo la End(以下、インディゴ)は来年暑くなる頃に「哀愁演劇」というアルバムをリリースします。」という発表があり、それから約半年後の4月18日にリリースされた曲。7月くらいにアルバムを出すなら、そろそろ詳細な情報を出しても良いかなという時期だった。4月1日に瞳のアドリブのリリースと共に、「10月7日(土)に河口湖ステラシアターにて"ナツヨノマジック vol.3"を開催することを決定」というニュースが流れたので、9月下旬にアルバムをリリースして、10月7日を皮切りにリリースツアーが始まるという流れかなと思った。実際には、8月3日に10月25日にリリース日が発表されて、9月25日に収録曲が発表され、リリースツアー初日は12月2日だった。

暑くなる頃?

 この曲で1番好きな歌詞がこちら。

台本通りに進めない そのたびに結末が遠のく

 1番好きな歌詞だが、歌詞だけだと魅力が思う存分に伝わりにくい。これは聴いてみないと魅力が伝わりにくいと思う。歌詞を見ながら聴くと、旨味が倍増する。台本通りに進めず、苦しんでいる姿こそインディゴには似合うと思う。試行錯誤してる姿こそ1番かっこいい。

 全体的に好きな曲で、ライブで聴けたらとてもウキウキする。12月に初めて聴けたが、河口湖でなぜ聴けなかったんだろうとも思った。毎ライブ聴きたいくらいだ。ライブでは拳を挙げてしまうくらい好き。(「手」ではないのが重要)音圧のあるかっこいいロックバンドしてるindigo la Endが1番好きだ。(ここだけは略したくない)

1位

cinema staffの「フェナメルマン」

 1位はcinema staff(以下、シネマ)の「フェナメルマン」。「フェナメルマン」って言いにくいし、覚えにくいが、ランクイン。4月19日にリリースされた。「フェナメル(phenomenal)」とは、形容詞であり、


1. (自然)現象の、(自然)現象に関する
2. 〈話〉驚くべき、驚異的な、目を見張るような
3. 《哲学》〔思考ではなく〕感覚知覚の

という意味らしい。詳しくは作詞をした三島さんのコメントを読んでいただきたい。興味深いコメントである。(公開してくれて、助かります)

 この曲で1番好きな歌詞はこちら。

ジャイアントキリングを  
ひたすら狙い続けてるだけ
煌々と輝く星へと届くまで

 作詞の三島さんはサッカーやプロレスが好きということを言っていて、そこから「ジャイアントキリング」という言葉が来たと思う。ライブではここをコーラスしているのも良い。そもそも「ジャイアントキリング」とは、「(スポーツでは)格下のチームが格上の相手に勝つこと」という意味。エネルギーが豊富な歌詞である。ライブで何度か聴いたが、やはりここは痺れる!かっこいい…!!
 ジャイアントキリングは「ジャイキリ」と略されることもあるらしい。ジャイキリって言われたら、分からない気がする。

 「I SAY NO」も同じくらい好きだ。

⑥最後に

 まとめると、2023年邦楽ベスト10がこちらだ。

番外編:め組の「咲きたい」
10位:アイビーカラーの「214」
9位:osageの「青かった。」
8位:SHIFT_CONTROLの「愛されたいくせに」
7位:HOWL BE QUIETの「つよがりの唄」
6位:UNISON SQUARE GARDENの「もう君に会えない」
5位:andropの「Hyper Vacation」
4位:KOTORIの「FOREVER YOUNG」
3位:ストレイテナーの「246」
2位:indigo la Endの「瞳のアドリブ」
1位:cinema staffの「フェナメルマン」

 好きなバンドの解散やメンバーの脱退など悲しいニュースがあったが、新たに好きになったバンドもいた。そんな2023年であった。

 ということで、今回はこんな所で締めさせてもらいます。また今度!

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