#10 家族と過ごす爽やかな夏休み

このお話は私たち近畿大学山縣ゼミ生がアパレルブランド「オールユアーズ」をテーマに書き上げた「オールユアーズの物語」である。オールユアーズと様々な価値観を持つ一人ひとりの物語を紡ぎ出す。

今回は、「着たくないのに、毎日着てしまう」Tシャツ(通称:「着た着て」Tシャツ)を着て生活する男性の物語である。

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「パパ〜〜〜〜! お・き・て〜〜〜〜〜」

「う〜〜ん 朝から騒がしいなぁ、、、、」
僕は青山 風助(あおやま ふうすけ)。6歳の娘である恵里菜を溺愛する34歳のサラリーマンである。

『そうかそうか、、今日は家族三人で軽井沢へ2泊3日で行くんだった。
だから恵里菜も早起きなのか、、、』

時刻は朝の6時。

『確かにウチから軽井沢までは車で4時間半かかるが、こんな早く起きる必要があるのだろうか、、、』

早起きが苦手な風助は、なぜ自分がこんなに早起きをしないといけないのか、という疑問に対して布団の中で自問自答していた。

まあ、こんな事にいちいち議論してる暇があるならさっさと起きろということは、風助自身が一番わかっていることなのではあるのだが、、、


眠たい目を擦りながら布団から出て、リビングへ向かった。テーブルにはすでに朝ご飯が用意されていた。

妻の美咲の手作りサンドイッチ。
お腹も減っていたため、速攻完食した。

そしていつものモーニングルーティンである朝シャワーをした。これは本当に目が覚めるから、僕にはもってこいなのである。

シャワーを終えて服に着替える。


今日は8月10日。
激暑シーズンのためもちろん、半袖に半ズボンだ。 しかもこの格好なら、軽井沢であればちょうど良い涼しさな気もする。
この半袖は実に着心地が良い。
夏場に1日中着ていても不満になることがないのである。

前日に準備した荷物を車に詰め込んだ。
恵里菜はもうワクワクが止まらないようで、荷物と共に飛び込むように後部座席へ飛び乗った。


7時30分。予定通り出発した。
しかし、このまま行くと昼過ぎには宿へ着いてしまうので、途中で大きな公園へ寄ることになった。
晴天だしちょうど良い。

運転し始めて1時間半が経ったところで、サービスエリアで休憩を取ることにした。
サービスエリアでトイレを済ませた後、コンビニに入りアイスコーヒーを買った。

休憩も終わり、運転は美咲と交代。
美咲は運転が上手なのだ。実を言うと美咲の運転技術に惚れて結婚したと言っても過言ではないほどだ!

いや、これは流石に過言だ、、
僕の悪い癖の盛りぐせが出てしまった。

順調に走っていると、少し道がガタガタしている道に入った。
僕はこのタイミングでコーヒーを飲んでおり、白Tにコーヒーがかかってしまったのだ。お気に入りのTシャツにこぼしてしまったが僕は慌てない。
一応ティッシュでちょろっと拭いた。


目的地の公園に着き、とりあえずトイレに行きさっきこぼしたコーヒーを洗い落とした。見事なほど落ちた。

恵里菜はトイレの入り口で『早く遊ぼうよ!!』という眼差しでこちらを見ていた。

愛娘のためならどれだけ暑かろうが走り回れる。

かけっこがはじまった。審判は美咲。

距離はざっと80メートル。普通に長い。
しかもこれを4回も走った。『アスリートじゃん』と思いながらも娘と最高のひと時を過ごした。

長野とはいえ、夏に80メートル×4本を走ればもちろん汗はかく。

けれどこのTシャツを着ていたため、汗をかいても気持ちよく過ごせた。

その後も小一時間遊び、車に乗り込み宿を目指した。
時刻は14時。

宿に着いたのは15時だった。
部屋に着いて家族三人でベッドへダイブした。

三人ともお昼を食べることも忘れていた。


17時半に昼寝は終了し、それからまた車を走らせて信州そばを食べ行く。

旅にハプニングは付き物。
けどそのハプニングすら気にならなければ旅は楽しく収まる。

さあ、明日は美咲と恵里菜と何しようかな。

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〈今回登場したプロダクト〉

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