蒼井冬星
今宵 涙色のカクテルをあなたに(2010)
空にまつわるものがたり(2010)
コバルトブルーの風にのって 見知らぬ鳥が あざやかな低空飛行 いつか眠りにつく時 君という夢を見るだろう それから それから僕は 空に堕ちる とめどなく流れる涙の海に 失望という船が浮かぶ 街に笑顔があふれていたのも もうずいぶんと昔のこと 堕ちた先が何処であっても 忘れはしないさ
愛することは 哀しい だけど 愛することしか できない
黄昏に融けてゆくあなた 夢のような日々を振り返れば ただ 哀しく
今年もよろしくお願いします
愛していると 思ったんだ 愛が何かも 知らないのに
情熱は 空回り 空回りするからこそ 情熱 君のいない夜は 星を見て過ごそう 傍らに グラスと煙草 眠れぬまま 時を刻む時計を見やる 梟と睨めっこ 君も いつかは飛び立つの 返ってくるのは 沈黙ばかり
鞄につめたのは 小さな愛の欠片だけ
冬の日 路地裏を独り歩く 剥がれかけたポスターが 風に吹かれて ふと見上げれば ビルの間に小さな星空
今日 君の夢を見たよ どうして 僕の心は 君から 離れられないのだろうね
僕の持ってるものは もう 全部 渡したよ それらをどうするかは 君次第
あなたが見つめる先に わたしはいない
孤独を見つめれば 孤独もまた見つめ返してくる その孤独は わたしと同じ眼をして 問いかけてくるのだ 孤独はつらいか? と 答を見つけられず 黙ってしまうわたしを なにもいわずみつめて
「死ね」って 言われたこと ある? そのとき 頭にきた? 悲しかった? 僕は 「あぁ、やっぱり」って 思ったよ 世の中に 要らない存在だと 自分でも 思ってたから でもさ 死ぬときぐらいは 楽な死に方がいいなぁ そんな思いで 今日まで 生きながらえてるって感じ
あなた 宿命とは 斯くも酷なものなのです がらんどうの部屋で思うのは 日々の苦痛と苦い愛 逃れられぬ宿命であるから わたしたちは泣き、笑い それでも 歩いていかなければならないのでしょう
すべては 水面下で進んでいるのさ 誰も その日を知らない
バカ騒ぎのTVに 愛想が尽きて ベランダに出ては 星を眺める 煙草のけむり 燻らせて 未来と 君を 想う 夜空に 瞬く星たちよ 人々の涙と 嘆きと祈り 神に 届けて