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山に登って感じたこと

先日、4時間鬼のフラレッスンを終えた後、旦那と友人にピックアップしてもらい、そのまま山梨県の日本百名山「金峰山」へと向かった。途中、天気予報では晴れだったのに大雨&雷ゴロゴロ... でも、私は晴れ女だから大丈夫。

真夜中の山道、何匹もの鹿に遭遇しながらも車でズンズンと突き進む。登山口に到着したのは夜中の1時過ぎ。雨もすっかり止んで星空に。食べようと思って手に取ったポテトチップスの袋がパンパンになっている。そうだった...ここは標高2.365m。朝、5時すぎに出発とのことなので、とにかく睡眠。私は小さいのでトランクで荷物の合間で寝る。 

山の気温がよく分からなかったので、念のためと思って行く直前に急遽購入したユニクロのウルトラ ライト ダウン。寝ている時にめっちゃ寒かったので早速役に立った。そして、少し明るくなってきた朝5時、起きたら猛烈に寒かった。あって良かったもののひとつ。

腹ごしらえにおにぎりを食べて早速出発。

張り切って出発したものの、登山口に入ると、ガーン...   死語を叫びたくなるほど、いきなりの急な斜面...

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「聞いてないよ〜」と、いきなりダチョウ倶楽部。前日のフラを踊りまくりの4時間で足に疲労が残っている上、夜中に寒くて何度も目が覚め睡眠不足、そして空気の薄さが加わり異常なほどに体が重くて足が上がらない...「早く登っていろいろと観光しよう〜」なんて流暢なことを言っていた自分が恥ずかしくなった。

ここ2ヶ月、走ったり、坂道ダッシュをしたり、階段駆け上がりをしたり、体を鍛えてきたから楽々登れると思ったのに、いきなり心が折れそうになった。ヨレヨレになっている私に対して、旦那は山道をトレイルランだと嬉しそうに走って駆け上がる。頭おかしいんか?と思うほど私とは相反して早朝からマックス元気なのだ...

登りにも降りにもめちゃくちゃ役に立ったのが、登山前日に、好日山荘で購入したストック。今回はちょっと奮発して、いいストックを買ってみた。最初にノルディックウォーキングを教えてくれた人が、「ストックは軽い方が絶対にイイ!」と言っていたので、ここはケチってはいけない。と思い、コンパクトになる、めちゃくちゃ軽いストックを購入した。ストックのお陰で、初めての登山を堪能できたと言っても過言ではないのかもしれない。

とは言っても、登っている最中私の頭の中はほぼ無の状態。仲間に励まされながら登り続けると、目の前に広がったのは

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ジャーン富士山。大パノラマではないですかー!テンション上がるねー!朝日岳に到着、標高2579m。でも、残念ながら、ここはゴールではございません。目指すは、標高2599mの五丈石。ここから先も、ありましたよー谷のような降りと、鬼のような登りが。

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しかし、登山途中で出会う人生の大先輩、私の両親とさほど年齢が変わらないのではないかと思われる方々が、にこやかに、そしてさわやかに挨拶を交わしてすれ違っていくのを見て、私は負けていていいのか?と、自分に問いながらひたすら登ったのです。

そして、乗り越えた先に朝日岳とは比べられないほどの美しい光景が広がっていましたー!

わ〜い まさに天空。

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五丈岩は、ゴツゴツの岩だらけ。日本昔ばなしのように転げ落ちていくんじゃないかと不安になり、岩と岩の上を渡り歩いていく時、屁っ放り腰になる自分がおかしかった。

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なんだかんだ言っても、山頂まで登れた時には、達成感に加えて「ありがとー」という気持ちでいっぱいだった。

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山頂に、神様が作ったとしか思えない巨大ART作品が。

夜中の雨に流されて、空気は澄み渡っている。そして、景色が抜群に美しすぎる。行きも帰りも、メンズのスピードについていくのはしんどくて、自分のペースで歩きたかったから旦那や友人に先に行ってもらい半分以上一人で山道を歩いた。そのような中で気づいたことがいくつかあった。

音のない静けさの世界

周りに人が誰も居ないと、音がないということ。風も吹いていないので、風の音もない、高山なので虫の音も、鳥の鳴き声もなし。自分の歩くザクザクという音のみ。自分が止まれば音がなくなる。時々、人が前後からやってくる時に聞こえる鈴の音だったり、人が地面を踏む音くらい。外に居るのに音がない世界は、とても不思議。東京に住んでいると、どこに居ても音がある。家に居ても、音楽を聴いたり、道端から聞こえてくる人の声、車の音、今までさほど気にしてこなかったけれど、都会での生活は熟睡して自分が気づかない限りは、音のない時間がほとんどないんだな〜と思った。

山のひとり歩き、寂しくなれば時々独り言を言ってみたり、鼻歌を歌ってみたり。自分だけの音を楽しみながら歩いてみた。ランナーズハイならず、クライマーズハイになっていたのかな。とても心地よかった。

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人との距離感と交わす挨拶に幸せを感じた

山歩きをしている間に、多くの方々とすれ違った。私は、本格的な登山は初めての体験だったので、登る人が優先なのか降りる人が優先なのか分からないから、一人しか通れなさそうな道は、すれ違う全ての人のために避けて待っていた。あっ、避けるふりをして実はちょっと休憩していた。が正解かな。

山では、ほとんど誰もマスクをしておらず、ほど良い距離を保ちながら「おはようございます」「こんにちは」「ありがとうございます」と挨拶をして通り過ぎていく。こんなにも沢山の人とノーマスクで挨拶を交わしたのは久しぶりのこと。なんだか嬉しくなった。

アクリル板で仕切られた世界。コロナ、コロナと言われて気持ちが萎縮する生活。ここ2年間、人との分断を強いられる日常生活の中で、ノーマスクで、人の笑顔がたくさん見られる幸せが、こんなにも心地よく大切なものなんだな〜と自分でも驚いた。

最後に...

今回、旦那の友達が誘ってくれた山登り。ずっと山登りをしたいと言っていた旦那を、海ガール(永遠のガールw)の私がさりげなく拒否し続けてきた。子どもの頃から育った家の近くにある軽い山登りはよくやっていたけれど、特に登山には興味がなかった。遭難したり、雪崩があったり...山は怖い。山はしんどい。山は苦しい。虫がきらい。ジメジメしてそうでやだ。そんなイメージがあって手を出す気にならなかった。でも、初めて登って、この素晴らしい景色を見て、また次もチャレンジしてみたい!という気持ちが起こった。これを公言したら、次はもっと険しい山に連れて行かれそうだから、静かに思うことにしておこう。

帰りに入った温泉で全ての疲れが癒されて、美味しいほうとうを食べて帰ってきた。コーディネートして、運転をしてくれたお友達、そして、山の中で荷物を持ってくれたり、励ましてくれたり、導いてくれた旦那や友達にも心から感謝。

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本当に、久しぶりに深い、深〜〜〜い呼吸ができた。そして、また新たに頑張ろうー!という気持ちが湧いて山を降りてきた。

みんなよりも1時間近く遅れて山を降りてきた私。山登りをしてきた気持ちを表してみてと言われたポーズはこれでした。

「ありがとう」と、「がんばったね、自分」を表現しました。

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また、登ろう!



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