1107号室。電光石火な男の子|20歳年下セフレの話
「六本木ヒルズの屋上に行ったことある?あのヘリポート。あそこ好きなんだよね」
とその子は言った。
思わず彼の顔を見上げた。
なぜなら、ビルだらけの窮屈な東京で、私にとっては唯一「空を誰にも邪魔されずに堪能できる場所」であり、密かに何度も息抜きをしに行っていた場所が、六本木ヒルズのヘリポートだったからだ。
不思議な子だった。
26歳でありながら自分で事業を起こしていて、IQは高いし、電光石火の如き行動力を備えている。しかもお互い話していて、相手の言っていることが1秒もか