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「K」 エンタメパワー

「K」



ロボット刑事やなくて三振でもないよ。

KOREAのKね。

Kのエンタメと言えばアイドルグループの「BTS」「TWICE」をイメージする方も多いでしょうし、実際アジアにとどまらず世界中で人気を博していますよね。

しかしわたくし、そっちのKは全く興味がなくて「TWICE」も調べたら一番上に出てきただけで…。

じゃぁなんの「エンタメパワー」やねん!と言ったらそれは映像作品のことなんです。


2020年のアカデミ-賞で韓国映画の

「パラサイト」

が英語作品以外で初めて作品賞を受賞するという快挙を成し遂げましたが、韓国の映像作品はホントおもしろいです。
映像作品と言えば映画なんですが、皆さんにあれこれ言えるほど観てないんですよね。

なので映画はちょこっとでドラマを中心にあれこれつぶやきます。


とはいえやっぱり「パラサイト」。これに触れないと。

この映画にはKのパワーがてんこ盛りです。

まず監督の

ポン・ジュノさん

「パラサイト」以前から韓国を代表する監督のお一人です。

私が好きな作品では

「母なる証明」

「殺人の追憶」

など。両作品とも追い詰められた人が本性をあらわにしていく様を描いていて見応えあります。

他にもいくつかのポン・ジュノ作品を配信サービスで観ることができますのでぜひぜひ!


さて「母なる証明」ですが、主演のキム・ヘジャさんは韓国を代表するベテラン俳優のお一人で、息子のために奔走する母親を熱演しております。韓国の俳優さんってベテランの方々がとてもいいんです。おじいちゃん、おばあちゃんが重要なポジションにいることが多いように感じます。

韓国の家族観が関係してんのかなぁと思ったり。

キム・ヘジャさんは4月からNetflixで配信されている

「私たちのブルース」

というドラマにも出演されてますね。お見かけして嬉しくなりましたよ。物語の重要なポジションの役どころを淡々とこなしてらっしゃいます。


そしてもう一つの「殺人の追憶」。この主演はわれらがソン・ガンホさん。

韓国のみならず世界にその名が知れ渡っている名優です。

「パラサイト」にも出演されておりますね。

変幻自在の演技でどんな役でもこなせる俳優です。

ソン・ガンホさんの主演作は結構見ましたが、一番好きなのが

「弁護人」

という作品。
まだ韓国が軍事政権だった1980年代に実際にあった事件を元にしたお話です。

ソン・ガンホさんの法廷での鬼気迫る姿に圧倒されます。

これはぜひ観てほしいなと思います。


「パラサイト」出演者にはソン・ガンホさん以外にも名優や期待の若手俳優が出演しております。


パク・ソダムさん 半地下家族のお姉さん役

「パラサイト」の直後に

「青春の記録」

というドラマで見て、これからバンバン出てくるんだろなと思ってたら、昨年末に病気を公表して現在療養中とのこと。ゆっくり治してまた元気な姿を見せてほしいです。


チェ・ウシクさん 半地下家族の弟役

好きな若手俳優の一人。彼の出演作に

「THE WITCH」

という映画があってこれはこれで面白いんですが、この映画の主演であるキム・ダミさんと再び共演したドラマ、

「その年、私たちは」

でのコンビもよかったです。これからの出演作に注目。


イ・ソンギュンさん 豪邸に住む社長役

私の中でイ・ソンギュンさんと言えばもうパク・ドンフンなのです。

そう、不朽の名作

「マイ・ディア・ミスター」

というドラマの主人公、パク・ドンフンを演じたのがイ・ソンギュンさんなのです。

もう一人の主人公、イ・ジアンを演じたイ・ジウン(IU)さんと共に濃厚な人間ドラマを生み出しました。

どんなドラマかは実際に観てもらいたいのですが、日本でのDVD販促用ビジュアルがこれ。

対して、韓国での番宣用ビジュアルの一つがこれ。

どんだけ違うねん。

同じ番組とは思えないこの温度差。

日本は常夏の楽園をイメージし、韓国は極寒の不毛地帯をイメージ。

どちらが正解かは、、、まぁ、観てくださいよ。

とてもいいドラマであることは間違いないのでっ!

ちなみに、印象的な主題歌「Grown Ups」を歌っているSondiaさん。

軽くハスキーで落ち着いた声。ほかの曲もいいですよ。


俳優たちがいい演技をしてくれるからいい作品が出来上がるといえますが、いい作品には素晴らしい裏方の存在が不可欠です。「マイ・ディア・ミスター」の脚本を担当したパク・ヘヨンさんはそんな素晴らしい裏方の1人。まぁ裏方といっても脚本がなきゃ始まらないわけで、そういう意味では「核」となる存在ですよね。パク・ヘヨンさんはこの作品で韓国で最も権威のある「百想(ぺくさん)芸術大賞」でドラマ部門の脚本賞を受賞しています。

そのパク・ヘヨンさんの新作ドラマ「私の解放日誌」が4月から配信されています。

一癖ある役をやらせたら「こういう人、ほんとにいるよね」と思わせる名バイプレイヤー、ソン・ソックさんが、物語上おそらく重要なカギを握る謎の男を演じていて、これがまたハマりまくっております。最近では「D.P.」というドラマにも一癖ある役で出演してますよね。

ちなみにこの「D.P.」、脱走兵とそれを追う追跡官(D.P.)のお話なのですが、これ…

めっちゃくちゃいいです。

主演のチョン・ヘインさん、いいっすね~。観られる人はぜひ観てほしいです。


というわけで「パラサイト」つながり最後の作品。

実は観終わった後、すぐ頭に浮かんだ作品がありました。

それは「パラサイト」を観るちょっと前にたまたま観てた

「人間レッスン」

というドラマ。

貧困、格差、スキルを活かした金儲け(違法)、予期せぬ事態で追い詰められる、最後血まみれ…

という感じで構成する要素が「パラサイト」とほぼ同じ。

これも、おもろいです。

話しが進むにつれ、徐々に追い詰められていく感じがしびれます。ぜひぜひ。



さてさて。

さっき不朽の名作と褒め称えてた「マイ・ディア・ミスター」。これに匹敵する人間ドラマが一つあります。

それは

「ミスター・サンシャイン」

という作品です。

20世紀初頭の朝鮮半島を舞台にしたドラマで、日本を含む諸外国に翻弄される朝鮮の人々を描いた作品。

朝鮮最高名門家の令嬢と、
最下層の奴婢(ぬひ)でありながらアメリカ軍人となった男。

この二人の視点を中心に、二人を取り巻く様々な立ち位置の視点も絡めながら重層的に描いた、切なすぎるドラマ。

主演は、言わずと知れた名優イ・ビョンホンさんとドラマ初登場のキム・テリさん。

イ・ビョンホンさんは日本にも多くのファンを持つ国際的スターですよね。

上で紹介したドラマ「私たちのブルース」に出演されています。

最近の映画では「KCIA 南山の部長たち」で主人公のKCIAトップがはまり役で、
国家元首の意思に従い国際社会からの孤立を覚悟するか、
国際社会から孤立しないために自身の意志を貫くのか。
主人公にとってはどちらを選んでもいばらの道という状況の中、激しく葛藤しながら、もがき苦しむ主人公を見事に演じています。

そして、、、

キム・テリさん

ですよ。

この方を知ったのは「25、21」という、つい最近のドラマ。

初めは何も特別なものは感じなかったんだけど、観ているちに「この人はなんかすごいかも」と感じるようになり、2016年にメジャーデビューしてからの映画全4作品、ドラマ全2作品(「25、21」含む)をすべて観ました。

どれも作品の内容がいいのですが、デビュー作の「お嬢さん」ではいきなり「体当たり」の演技で新人賞を総なめ。

これによりキム・テリさんは一躍若手俳優の有望株として注目されます。

そして2本の映画(「1987、ある闘いの真実」「リトル・フォレスト」)を経て初ドラマ「ミスター・サンシャイン」です。

この作品でも見事な演技を披露しております。

脚本も素晴らしいんですけどね、マジで。


とにかく早く新作が観たい!

そう思う俳優の一人がキム・テリさんなのです。どんな役をどのように演じるのか、とても楽しみです。

現在、新作「Ailenoid」が本国で上映中です。いつ観られるのか楽しみです。


韓国のドラマはこの十年くらいで質がかなり向上したと感じる。

照明はホント酷かった。「これ真正面から水銀灯当ててるんちゃうかw」と思うようなシーンが普通だった。

そういう不自然さが気になって物語に集中できなかったり。

それが今では照明がシーンの意味を強調したり演技をフォローしたりしている。

色のトーンもドラマによって違うし、撮影機材の進歩も手伝って画が自然で見やすくなってる。

それに加え脚本がめちゃめちゃ面白い。「秘密の森」とか「ミセン」とかめちゃおもろかった。

そして余計なことをしない演出と俳優たち。これ大事。

これからも韓国の映像作品が私を楽しませてくれるでしょう。

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