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【シリーズ】原木を買いに。<3/4>市場までの道のり

2023年1月に同行した、原木の買い付けのお話『原木を買いに。』シリーズ。4回に渡りお届けしています。
▷【シリーズ】原木を買いに。<1/4>ものづくりの出発点
▷【シリーズ】原木を買いに。<2/4>買い付けって?

3回目の今回はちょっと一息。
岩手県までの道のりや買い付け中の裏話などお届けします。


◆大寒波目前、真冬の岩手県へ出発!

10年に一度の大寒波を直前にした1月中旬、厨子の材料となる原木の買い付けに、会津から車で6時間かけて岩手県へ向かいました。

◆明朝6:00真っ暗な中、車を走らせます

朝日が昇る前であたりはま真っ暗。東北第1位の面積をもつ岩手県。福島県会津若松市から岩手県久慈市まで約470㎞を縦断していく道のりです。

岩手県までご一緒したメンバーは、買い付けを担当するおふたりと、広報班にアドバイスくださる顧問の方の4名。1台の車に乗り合わせて出発です。

宮城県を経由しての道のりでは、途中、雪もなく安心していたのも束の間…。

岩手県に入ると、雪がどんどん降ってきました。

世界遺産『平泉』のある県南エリアから『岩手山』を望む県央エリアを抜け、青森の県境、県北エリアを渡るという、まさに岩手県縦断ルートになります。

◆無事、岩手県久慈市に到着!

正午頃、1日目の目的地となる久慈木材流通センターがある久慈市に到着しました。買い付けに入る前に『道の駅くじ  やませ土風館』内のお食事処、【地場食材レストラン山海里】で昼食をいただきます。

お腹も満たされ、目的地までまた車を走らせます。途中、「あっちの方向が海だよ」と教えてもらい、海岸に近い街並みをふと見ると、新しい建物がほとんど。
2011年に起きた東日本大震災で、福島と同じく、津波被害があったことが思い出されました。

遠くに見えた海はおだやかでしたが、あの日起きたことを思うと、自然災害には常に備えておかなければいけないと感じさせられます。


◆午後1:00 雪道で真っ白な山道を進む

原木が集まる市場へは、さらに山の中を進みます。
道も雪で真っ白に染まっています。

午後は、1日目の目的地『久慈木材流通センター』にて、事前に目を付けた原木をチェック!買い付けの様子はぜひ前回の記事をご覧ください◎

◆買い付け中、暖炉でほっとひといき

0度を下回る木材市場では、いくら着込んで厚着していても、足元から冷やされます。市場の休憩スペースには暖炉が設置してありとっても温まりました。

潤沢に積まれた薪から自身で暖炉にくべたりもします。”パチパチ”という音もいいな~と癒されていたところ「その音は薪の中に潜んでいた虫から出ているそうだよ」と衝撃の事実を知り・・・なんとも複雑な気持ちになりました。

◆ものづくりや工芸、美しい街並み…魅力的な岩手県

この日は雪もしんしんと積もり、岩手県の県庁所在地であり県内最大の都市である盛岡市に宿泊。
数日前のニュースに”NYタイムズが選ぶ【今年行くべき52か所の旅行先】で岩手県盛岡市が2位”との報道に、街並みもそのような目線で眺めてきました。『混雑を避けて、歩いて楽しめる、美しい場所』として選出された盛岡市にまたゆっくりと訪れたいです。

2日目の買い付けも無事終え会津への帰路につく際、岩手県のシンボルであり標高2038mの岩手山が見えました。この日はあいにくの曇りで頂上は見えませんでしたが、裾の広さから高さを想像してその雄大さに圧倒されました!

南部鉄や漆器、こけしや琥珀など、ものづくりや工芸でも魅力的な岩手県。
アルテマイスターの植林活動の地域でもあるので、またレポートできればと思います。



あとがき

次回、いよいよ最終回。市場2か所の雰囲気をお届けします。
静けさの中に響く重機の音…そこはまるで…