見出し画像

私が私になるまでの物語高校編〜人間関係のはなし〜

長々と書いてまいりました私の高校時代もこれが最終話。

過去のコラムはこちら



今回は人間関係などの話を。

高校時代はずっとハナと過ごしていた私。
ハナの影響でジャニーズにハマったりもした。

KinKi Kids  V6

初めて自分のお金で買ったCDは
サイモン&ガーファンクルの『冬の散歩道』

当時KinKi Kidsが出演していたドラマ
『人間・失格〜たとえばぼくが死んだら』の挿入歌。

コンサートのチケットを取るために夜からチケットぴあに並んで朝を迎えたなんて事もあったな。

これが私の推し活のスタートだったのだろう。

先日手帳から出てきたV6のコンサートチケットを見るとなんだか時の流れを感じる。
岡田くんとかめっちゃ若い!
私もきっと若かったのだろう。

私の人生初デートはこの頃。

お相手は中学時代の友達と開いた合コンに来ていた男の子でシブがき隊のモッくんによく似たイケメンだった。

私は全くもって恋愛体質ではないうえに、人生に3度あると言われているモテ期がこれから押し寄せるのではと戦々恐々とするほどに、モテ期のない人生を過ごしてきた。

その彼はそんな私を好きになってくれた数少ない人だ。

彼は度々私に電話をかけてきて、なんならラブレターまでくれたのだが、致命的に口数の少ない人だった。

電話してくる割に喋らない!その割に電話を切らない!
わたしはその時間が大変苦痛だった。

初めてのデートは喋らないでもいいようにと映画を観に行くようにしむけた。

ミッション:インポッシブルを2人でみてその後お茶をしてぎこちない会話をした。

別れ際にわたしは道で転びそうになった。

すごく恥ずかしかったのだが、その姿を笑うでも声をかけるでもなく気まずそうに見ていた彼の姿をうっすらと覚えている。

わたしはやはりその無言の時間に耐えきれず、その後丁重にお断りをし彼とは疎遠となった。
あのイケメンの彼はいまどうしているのだろうか。
きっと沈黙を共有できる人と幸せに暮らしているだろう。

わたしの薄っぺらいデートの話はこれぐらいにして、次は私の心の中にジャリジャリと残っている苦い経験の話を。

当時わたしは友達AとBと3人で過ごすことが多かった。

Aとは長い付き合いだったがBはその頃急激に仲良くなった友達だ。

Bは恋愛経験も豊富な綺麗な子で、大人っぽくて、私達の知らない世界を知っていた。

Bの家でユーロビートを初めて聞いた時の衝撃を覚えている。

海外のダンスミュージックなんてランバダぐらいしか知らなかった私はあの機械的な音楽に度肝を抜かれたのだ。

AとBと3人で過ごす日々は楽しかったのだが、ある時を境に2人の関係が怪しくなった。

BがAの悪口を言いふらしているらしく、Aはその事実を知り何だかネガティブな事をたくさん吐露しだして「死にたい」みたいなことを言い出したのだ。

いま思えば本気じゃない事は明らかだが、当時の私はAがすごく心配だった。

駅のホームに一緒に並んでいる時に、ここから飛び降りるとかないよね?など嫌な事を想像してしまったりして(私妄想癖すごいんで)

なんとかしなければとBに何かを伝えに行った。
何を言ったのかどこで言ったのか全くもって覚えていない。

「悪口いいふらすのやめて」とかそう言う事だろうか?
人生で初めて人に文句を言ってしまった事にドキドキした私の声はきっと震えていただろう。

翌日駅のホームでBと会った。
友達と喧嘩した事などない私はどんな風に接したら良いのかわからずに無視をする形となってしまった。

当時Bは他の人とのトラブルもあったりしてそのあと学校を休みがちになった。

他の噂と共にわたしがBにした事もうっすらとクラスに伝わっていった。

「あんなに大人しそうな顔して…」
「そういう子なんだ…」
後々聞いた話だがそんな風に言われていたらしい。

その日から私はクラスですごく居心地が悪くなってしまった。

そんな空気を崩してくれたのは2人のクラスメイトだった。

「聞いたよ!皆んなの言ってる事本当なの?」と面と向かって聞いてきてくれたのだ。

無視に至る経緯を伝えると理解してくれた。

噂を鵜呑みにせずちゃんと聞いてきてくれた事が本当に嬉しくて2人のおかげで私は救われた。

その一方でいま思えばBが本当にAの悪口を言いふらしていたのかの事実も確認せずにBに酷い事をしてしまった事を後悔している。

Bとの事は後の自分の性格を形成するなかで大きな出来事だった。

こんな事になるのなら、自分の気持ちを声にせず当たり障りなく生きる方がいい。
それから私は人に嫌われないように無難に生きる人になっていた。

大人になってからある先輩に言われた言葉
「あなたはいつも「大丈夫ですか?」と人の顔色を伺うよね自信がないのかな?」

確かにその頃までは全くもって自信のない出る杭になれない人間だった気もする。

学生時代の経験が自分の性格を形成する。

かと思うとそうでもない。
いくらだって人は変われる。

あれから随分と時は経ち、今の私はといえば…

「大人しそうなのに」
「そんな人だとは思わなかった」

これは相変わらず未だ言われる。
なんせ見た目が地味なタイプなんで。

しかし、自分の意見を押し殺しているかと言われるとそうでは無い。

今の自分は人間を半分に分けると、おそらくサバサバしたタイプだ。
ウジウジしたのは本当に苦手だ。

そして人や言い方は選ぶが、思った事はハッキリと言いたい。
我慢して陰口をいう方が嫌だから。

もともと沸点がかなり高いので殆ど人にイライラする事はないのだが、それでもたまに我慢できずについ陰口を言ってしまう時はある(大体上司にだが)

その時は私は本人に伝える事にしている。
「もの凄い腹が立って文句言っちゃったんだから!もうやめてよ〜」もちろん明るくポップに。

それを伝えるとスッキリサッパリ嫌な事は忘れる。

心に溜まったモヤモヤをずっと胸の中に入れていくとどんどん嫌な気持ちが大きくなってしまって、気まずくなって目を見れなくなってしまう。

かつて私がBにとってしまったように埋まらない溝が出来てしまう。

素直に言って嫌われたならそこまでだ。

そんな風に生きられるようになるまでに時間はかかったけれど前に比べると随分と楽になったし、面倒な人間関係に巻き込まれることも減った気がする。 

高校時代の経験から一度は閉ざした自分らしさを開いてくれたのはその後出会った人のおかげかもしれない。

性格はきっと変わらないが、考え方は変えられる。考え方が変わるとまた人生は大きく変わる。

その為にはたくさんの人と出会い、好奇心を持つことでは無いかと思う。

人の振り見て我がふり直してみたり、格好いい人の真似をしてみたり、失敗と成功を繰り返して自分らしさを求めていけばいい。

社会へと旅立った私は根底にあった好奇心と自由翻弄さを武器に色んな経験をした。

その旅の先には少し変わった職遍歴があったりするのだが、それはまた次回。


雨音







この記事が参加している募集

自己紹介

振り返りnote

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?