すれ違うコミュニケーション

以前、埼玉県の栗橋病院で”Orinas”という活動を行っていました。(いまも病院に関わってくださっている方がいて、コロナ禍で休止していますが、存続していることに改めて感謝です)

患者さんの相談に乗り、必要なときに病院の医師だったり看護師、それから地域連携だったり福祉相談だったりにお繋ぎしたり・・・そのようなことを行っていました。

そのときも感じていたことですし、それから後、今も患者さんのお話を聞く機会も医師や看護師のお話を聞く機会もたくさんあって、そのたびに思うことがあります。

こんなにも、すれ違うものかと・・・。

私達患者からすると、あまり特別な要望でもなく、わりと「わかるわかる・・・」と思えるようなことが、伝わっていなかったり、また医療者からすれば当たり前に思えるようなことが、私達にはちっともピンとこなかったり・・・

つい最近も、ありました。

先生方の声を聴いていて、あれれ・・・って。

どうして伝わらないんだろうって。

でも、これまで、理解されるように伝えてきたかな?というと、やはり伝える機会もなくて、先生方だって知る機会がなかったんだろうな、と。

そんな風にして私達も、医療者の考えがわからない、伝わってこない、そういうことは山ほどあるんだろうなって思います。

だからこそ、伝えなきゃ。
自分の背景、子どもの背景、日頃の様子、どうしてそういうことが起きやすいか、家庭ではどんなか、なんでも、知ってもらいたいことは、傷ついてる場合じゃなくて、伝えなくちゃと思ったのでした。

よく私の講演で、美容院を引き合いに出すのですが、髪だったらたとえ少しくらい意に沿わなくても仕方ないけれど、命だったらそうはいかない。だから自分の希望、ちょっとしたことでも大事に考えていること、そういうことは伝えなくちゃって。でもよく考えてみると、やっぱり髪も嫌ですね。希望をちゃんと伝えて希望に合う髪型にしてもらいたいな。

医療なら、尚のこと。命にかかわることなら、尚のこと。

希望がすべて叶うわけじゃないけれど、相手(医療者)が自分(患者)をわからないからこそ、すれ違ってしまうということは多々ある。

ひとは一人一人違うから。傷ついてる暇はなく、伝えてみようって思うんです。

わかってくださる医療者もいて、それは素晴らしいことなんだけれど、それだと言わずにわかって、というコミュニケーションになってしまう。やはりそうでなく、伝える、聞く。面倒でもそこを頑張らないとって思っています。

息子が校外学習で作った、押し花のキレイなキーホルダー

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