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北大路公子 NHKガッテン!もやし特集で印税ガッポリ?!

 NHKガッテン!でもやしを取り上げていた。先日読んだ北大路公子の『ロスねこ日記』を思いだした。ロスねこといってもネコはほとんど関係ない。十何年も前に死んでいる。今回は、スプラウトつまりもやしを6種類(ついでに椎茸・舞茸・ヒアシンスまである)栽培してその経過を書く、という編集者からのイジメとしか思えないような企画だ。おそらく北海道の一部で細々と売れただけではないか、と心配していたところへ「ガッテン!」で特集、この本が寒冷地でのもやし栽培テキストとして重版出来、100万部達成でキミコさん印税ガッポリ………とはならないだろうなー!
 北大路公子を読んだのは、ナンシー関が亡くなってこれから誰を読んでいけばいいのかなー?と悲しくなっていた時、しばらくして「本の雑誌」かなんかで、電車で読んではいけない本として紹介されていたと記憶する。ブックオフか図書館で見つけて読んで笑いこけ、その無頼にブッんだ!うれしくなって、私の「おもしろエッセイ」の引出しにしまい込み、その後少し時間を置いては新作を検索(私は貧乏だから図書館で)している。これから北大路公子を読もうと考えている幸せな人は、出版順に『枕もとに靴 ああ無情の泥酔日記』『最後のおでん 続・ああ無情の泥酔日記』『生きていてもいいかしら日記』『頭の中身が漏れ出る日々』の4冊を(初期2冊はできれば寿郎社版で)読んでほしい。
 寿郎社は、鴨志田 穣(かもしだ ゆたか)の同級生 土肥寿郎氏が作った出版社で、北海道・アイヌ・少数民族にこだわって札幌で頑張っている出版社だ。初期2冊によくでてきて一緒に飲みつぶれているハゲの編集は氏である。また、『カモちゃんの今日も煮え煮え』で西原理恵子の巻頭まんがに出てくるワキガでコッパゲ、飲んだくれてすわりしょんべんのドイッチも氏だ。寿郎社からは、北大路公子の連作短編集『ハッピーライフ』も出ている。応援している。
 「おもしろエッセイ」の部門に永く留まるのは大そう難しい。時間と労力に引き合わないのだ。北大路公子には、北の大地でいつも美味しくビールを飲み、いつまでも書き続けてほしい。


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