「ビジネス」ってなに?「デザイン」ってなに?/ctalks

1月18日、メーカーとデジタルがクロスオーバーするデザインカンファレンス、ctalks@名古屋に参加してきました。
第1回のテーマは「ビジネスとデザイン」このテーマのもと、6名のスピーカーの方々のお話を聞くことができました。お話を聞いて改めて思ったことは、今回のテーマである「ビジネスとデザイン」ってなに??「ビジネス」ってなに?「デザイン」ってなに?ということでした。

ビジネス→数値(売上や利益)、デザイン→感情(体験)みたいなことかなあ。と思ったけれど、まずはwikiで意味を改めて検索し、言葉の意味を自分なりに深掘りしてみました。

「ビジネス」=経済行為。広義の意味は事業目的。事業とは営利を目的とした経済活動。「デザイン」=審美性を根源にもつ計画的行為の全般を指すものである。

さらにwikiで「デザイン」の定義が下記の様に書かれていて印象的でした。

ある物事について、それを真に理解し、ふさわしい姿を与える。そのとき顕れた美しみを、人々はdesignと称する。

「現れた」でも「表れた」でもない、「顕れた」という漢字を選んでいることに意図を感じました。と、いうことで、ここでまた、「顕れた」という言葉についてググっていくと、、、
「隠されていた物やわからなかった事柄などが、人々に知られるようになる。」と。
辞書をみるとどれも例文が「よくないことが公になる。発覚する。になっているのがおもしろい(笑)

そして

デザインの本質は「関係の構築」である。そのため、関係を構築するために形を作ることにデザイン本来の役割がある。

とwikiでは繋がっています。

私は「デザインの本質は関係の構築」という言葉に個人的にとてもしっくりきました。最近は正直「デザインってなんだ?」と思う事も多々あり、「デザインのお仕事してました」というと「絵が描けるんだね〜」「Mac触れて、色々なソフト操作できるんだね〜✨」と技術的な事を言われる事も時々あり。
「うーーーん。まぁそうなんだけれど。自分が考えているデザインとはちょっと違うなぁ」とモヤモヤを抱えていたので。
かといって相手に伝わる様に「デザイン」を語れる訳でもなく。。。
グラフィックやWebのデザインをしても媒体じゃないよなぁと思う事も少しあり。
目指す対象にむけて、試行錯誤しながら繋がっていく行為がデザインかなあと思っています。
釣りみたいに、この辺に釣りたい魚がいるような気がする。。
そう思ったら釣り方と道具を工夫しながら釣っていく。といった様な「関係の構築」(「釣る」という表現がいまいちだけど)
そして、この「関係の構築」という言葉を引っ張って来て絵にするとしたら、「関係」だから、点ではなく、点と点をつなぐラインが頭の中でイメージできた。

ここで再度、今回のctalksの「ビジネスとデザイン」というテーマに舞い戻り、デザインの言葉表現を変えてみる。「ビジネスとデザイン」から「ビジネスとの関係の構築」。まだぼんやり??…
「ビジネス」部分をもう少し具体化。
「ビジネス(事業目的と商品)とデザイン(関係の構築)」
「ビジネス(商品とユーザー)とデザイン(関係の構築)」というかんじかなぁ。

頭の中で、言葉のイメージを元に絵を描いていくとだんだんと「ビジネスとデザイン」ではなくて「ビジネスのデザイン」と表現した方がしっくりきて、ビジネスという言葉に纏わり付くようにあるのがデザインかなぁと妄想しました。
点と点がゴムみたいに、みょーんと繋がっており、引っ張っても切れない。そのつながりの形状が美しく対象にふさわしい姿をしている。それを人類はデザインと呼ぶ……のか⁇
…この辺で「ビジネスとデザイン」のイメージが、私の頭の中で形になってきたので妄想終了。

セッションの中では、「ブランディング」という言葉も沢山出てきて印象深かったです。
「ブランディング」という横文字の言葉を聞くと、また頭がこんがらがって「うーーーーん。ブランディングってなによ?」な状態で私は頭がぐるぐるになります。「ブランディング????」と思いながら、ブランディングの形を、頭の中でごねごね考えながらお話を聞いていていました。その中で、とてもしっくりきたのは「インスパイア with Why」というグッドパッチさんの言葉でした。

「私たちは何のためにビジネス(またはデザイン)しているのか」の「何のために(Why)」を、チームないし社内で共有していたら自然に動いていくよね。というお話。
あー。自然に動いていく形はブランディングだなぁ〜。と思い、しっくりきました。
Whyはコンテクストによって変わるため注意しなくてはならないけれど、「Whyの部分を言語化して共有すればいい」と思えば、気持ちは楽だし、フットワーク軽く動きやすいなぁと感じました。「Why」が全員同じ深度で腹落ちしているのが大前提かとおもうけれど。たとえば会社という枠でみると
Why:ビジョン・ミッション・バリュー(なぜ私たちは)
How:職種(どういう手段をつかって)
What:仕事(何をするか)
という分類かなぁ。

グッドパッチさんは、どんなプロジェクトでもまず「Why」をチームで共有するらしく。「Why」を共有すれば、目的に向かって手段問わずになる。ともお話していました。「Why=何のために」の上位概念を持つ事は大切と。
そして更にソリッドに、ミーティングでは(本質的な)Whyに対してのフィードバックを行うカルチャーを大切にしている。とも話されていました。このフィードバックが「Why」の理解を深くすることにも繋がるのかな。

職種は手段。その上でWhyに対してのフィードバックだ。と。
「職種は手段」という言葉もとてもインパクト強かったです。日々のお仕事のなかで、この職種(=手段)に固執する事はとても多く、もっと大変な事になると職種が目的になってしまうこともあります。子供の夢って大体職種だし。しかしそれは、結局わたし何をしたい??が言語化できない状態。これは良く陥ると思う。職種を目的にすると分かりやすいからついついやってしまうのだけれど。でも職種はWhy(ビジョン・ミッション)を達成するための手段だと考えると、とても柔らかくなっていいなぁと思いました。

グッドパッチさんのお話は一番最後だったのですが、それまでの4名のスピーカーの方々も表現は違えど同じ様な事を仰っていたなぁと私は思いました。
坂本貴史さんのお話「どこから考えだすのか」も、「伝える事がゴールではなく目的にあわせてどう動くかだ。解決ではなく、何をしたくて、どういう指標を作っていくのか。仮説からのデータ収集が大切(解決ではミッションを達成できるとは限らない)」とお話されていて、振り返ってみると、やはり、詰まる所「インスパイア with Why」だなぁと思いました。

Whyについての言語化のくわしいお話↓
https://note.com/naofumit/n/n1aaab6683818

メーカーとデジタルがクロスオーバーするデザインカンファレンスctalks
とても難しいテーマのお話でしたが、名古屋で、これだけのお話を聞ける機会は本当に本当に貴重です。

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