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赤ちゃんと言語

 昨年は0歳児を育てていたのだが、ついに長年の疑問が解けたので皆さんにも共有したいと思う。

 テーマは人類の言語獲得について、である。

 私の趣味は読書なのだが、自分自身がどのように言語を獲得して喋り読み書きができるようになったか全く覚えていない。実感としてはすでに単語の意味が分かるようになっているところからしか記憶がない。
 養育者の証言によると、最初に発語できたのは「ははじゃ」で、母者または(そちは)母じゃ(断定)という意味だと思ったらしいが、まあ当然そのようなことではなく後に「あーちゃ」「あーちゃん」「かあちゃん」と変化していき、どうも「かあちゃん」と言おうとして「ははじゃ」となったの結果的に「母者」と意味が一致したというオチらしい。

 その話を聞いて私は疑問に思っていたが。赤ちゃん時代の私、なんで母ちゃん呼んだんだろうなって(笑)。ほとんどの子どもは母ちゃんかママかはさておき、最初に自分の母親を呼ぶ言葉を発するらしいが、それってよく考えたら不思議だ。

 私は小学生時代にセキセイインコを飼っていた。一羽たりとておしゃべりしなかったが(涙)、世の中のおしゃべりインコの喋れる言葉ぶっちぎり一位は「ピーチャンカワイイネ」だと思うのだ。
 飼い主が話しかける言葉でもっとも多いのが「ぴーちゃん、かわいいね」なので、これは納得の結果。

 ということは、だ。人間の子も「息子ちゃん、かわいいね」(うちの赤ちゃんは男の子なのです)と言われ続けて最初に喋るのは「息子ちゃん」か「かわいいね」になるのが妥当であって、「母ちゃん」「ママ」は呼ばないのではないか? と考えたわけだ。

 が、世の中の人間の子ら「ママ」とか「まんま」とか言い出すのはなんでだろう。

 結論から言えば、ぴーちゃんたちお喋りインコは意味がわからないまま声帯模写しているが人間の子らは先に意味を理解して喋っている……っぽい。なので「ママ」は養育者を呼ぶ「要望」をあらわしているのだろう。

 そうか、インコは意味じゃなくて音から真似するが、人間の子は何か意味があって喋り出すのね。まあその前に喃語(意味のない発音練習)で言いやすくて「ままままま」とか言ってるのを親が勝手に「ママって言った!」と喜ぶので赤ちゃんも「ままままま」とか言ってるうちに「ママって言っときゃ褒められるし」的な覚え方をしている可能性はあるな、と。

 んで。なんやかやあって、息子も無事一歳を迎えた。そろそろママとかかーちゃんとかなんか言い出すのかなあ。それともインコよろしく「息子ちゃん、かわいいねえ」か、あるいはお母さん(私)の口癖(?)「よいしょ」あたりか。と思っていたら、なんて言ったと思います?

 例のキャラクター指さして自信ありげに「うーまんマン!!」でしたよ。翌日には「あんまんまん」などと何やら中華まん戦隊にでも出てそうな呼び方してました。最近はやなせ先生のCグッズぶん投げながら「あんまん♪ あんまん♪」などと言っています。息子にとっては養育者よりアンパンマンが大事なのか(笑)。大事なら投げるな、齧るな、破壊しようとすな(笑)。

 アンパンとあんまんの違いが分かるようになるのは、いつのことだろう。

#最近の学び #アンパンマンに敗北 #育児 #1歳児

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