「日の名残り」著/カズオ・イシグロ 読書感想文
「日の名残り」著 カズオ・イシグロ
英国で執事をする主人公が旅をしながらかつての雇い主や女中との関係、過去を回想し、最後にあるのが喪失という、作り。
「イギリスの執事の働きぶり」や、「イギリスの田舎の風景」がカズオ・イシグロの丁寧な文体で書かれるから美しいと感じながら読みすすめた。
最後の方で、主人公が人生を振り返ったときの、
実はたいした執事でもなく、恋愛を放棄したのか、自分の人生とはと思う切なさ、
一生懸命やったことや選択に謬りがあったならと悔いる場面が、とても人間らしかった。
自分の人生でも、頑張ってできたこと、できなかったこと、運良く手に入れられたこと、手に入れられなかったことがある。
そういうことを、カズオ・イシグロはこんなに丁寧に、イギリスの歴史を踏まえて書くのかと静かに感動した。
小説を読んでいるとイギリスの田舎の風景や、邸宅を見たくなり、イギリスのインテリア本を借りてきた。ミーハー精神に火がついた。
「イギリス、執事、ティータイム」ワクワクするのでインテリア本を眺めて、明日は紅茶を丁寧に入れようと思っている。
近々、来客の予定があるので、紅茶とクッキーを気分良く入れるつもりだ。
ウィリアムズモリスの模様の紙をクッキーの下に敷くのも良い、とか、モリス柄のコースターかなぁとか考えて時間が過ぎていく
あとで後悔しない時間を使えているのか、はたまた疑問ではある
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