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●2020年12月の日記 【上旬】

12月1日(火)

ちいさな子どもたちはかなり徳の高い暮らしを求められている。さいきんつくづくそう感じる。幼児のひとたちが保育者や親や教諭から日常的に言われていることはかなりレベルが高いものばかりだと思う。「物はゆずりあって使おうね」「出したものはきちんと片付けること」「やることやってから遊ぼうね」「動画は1時間まで」「寝るまえに甘いものは食べないよ」「お話をきくときはしずかに座って」「楽しくても興奮して大きな声を出すのはやめようね」…、ぜんぶしっかりできている大人がどれだけいるだろう。少なくともわたしはできていないことがかなり含まれている。子どものころからできなくて、できないままに大人になって、それで困ることもあまりない。あまりないように暮らしを調整してあんのんと生きている。たまに困ることがあれば「困ったなあ」といいながらやっぱり生きている。大人はそうしていてもだいたい誰にもなんにも言われない。でも子どもはいろんなところで上みたいなことを言われながら日々を生きている。これはフェアなことだろうかと、よく考えこんでしまう。

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寝るまえのお菓子は最高です

12月2日(水)

きょうは仕事先が大学だからここぞとばかりに学食を食べた。食券とトレイをカウンターに出してカレーライスを受けとりテラス席にすべり込む。水筒からあたたかいお茶を飲みながらカレーを吟味する。うーむ、しょっぱいな、カレーライスなら〇〇大の学食のほうがわたし好みだな。なんて個人的なランク付けをするところまで一連の流れとして楽しかった。学食がすきだし、市役所の食堂なんかもすき。たぶん社員食堂というのもすきだけど会社勤めをしたことがないから行ける機会がない。ちょっとしたあこがれがある。でももし会社勤めをしていたら社食はほとんど使わないで近隣の町中華なんかをありがたがっているだろう。大学生のときだって学食にいつでも行けたのにほとんど利用しなかった。今になってうきうきとチャンスをうかがっては学食の券売機に列ぶ大人になっている。

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これはわたし的ランキング1位の学食カレー

12月3日(木)

仕事のあとイオンに寄ってリンガーハットであんかけかた焼きそばの小を食べた。口のなかでぱりぼり砕ける麺の音が心地よい。仕事先でいやなことを言われてむしゃくしゃしていたからよけいに。ぼりぱりぽり、ぱりぽりぼりと祈りをこめてたくさん噛む。きもちが晴れる。空腹が満たされてしまえば「ま、いっか」と思えるくらいのいやなことだったらしい。食べてよかった。

正しくは皿うどんだった

12月4日(金)

きょうもいやなことが持ちあがった。こんどはリンガーハット食べても解決しないことだ。子どもと出かけた先でいやなことがあって、家に戻った午後は子どもが昼寝する横でわたしもずーっとふて寝した。夜になっても気分は晴れず、抑うつを強引に眠りの中に引きずりこんで一日をうやむやに終わらせた。

12月5日(土)

寝て起きたら気分がだいぶましになった。寝るのは頭のデフラグになるっぽい。

朝、夫が起きてくるまでの時間を使って、子どもに夫への誕生日プレゼントをラッピングしてもらった。

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起きてくるまでに無事仕上がった。こそこそと工作する時間はとてもたのしいものだった。夫はこの箱をとてもよろこぶことだろう。

12月6日(日)〜8日(火)

信州へ行った。

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おもに巨大な公園で遊んだり街で買ったものを部屋で食べるなどして過ごした。いつものこの街での過ごしかたと同じようにはいかなかったものの(いつも必ず行く居酒屋は県外からの客を断っていた。もっともなことだと思う)、やはりこの街をすきだと強く思った。いつかここに暮らせたらどんなにいいだろう。

12月9日(水)

仕事先の教室で薄着のわたしのために焚かれた石油ストーブを見つめながらずっとひとつのことについて出口なく悩み続けてしまった。悩みごとがはかどりすぎるのがこの仕事のつらいところだ(絵画モデルの仕事をしている)。ストーブの熱気もあいまって頭がくらくらした。

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帰り道の空がよくてぽかんとした

12月10日(木)

朝6時45分に子どもがきっぱりとした口調で「ねえそろそろ起きよっか」と声をかけてきた。布団にへばりついたわたしの顔をのぞきこんでにっこりしている。ちょっと断れない。眠気にうめきながら「起こしてえ…」と甘えれば、両手で引っぱり起こしてくれた。そのまま手を引かれて居間へ出た、よい起床。

きょうは仕事が休みの夫が子どもを保育園に送っていったあと、わたしは風呂に入った。ジップロックにいれたスマホを持ちこんでいじりながら湯舟で1時間ちかく過ごした。ジップロック越しでも指紋認証ができることに気づいてこりゃ便利だ、と思った。

長風呂はわかりやすく身体をほぐしてくれる。大きくはない家の湯舟でもゆっくり入れば大浴場なみの効果がある、たぶん。

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これは登別の足湯
なにこれ、また行きたすぎる


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