雨降る日の向日葵畑🌻




大好きな向日葵さん、こんにちは。



上手く言葉に出来るか不安ですが私の気持ちを此処で吐き出して伝えようと思います。



今も心が震えています…。

あなたは太陽の下で向日葵みたいにクシャッと笑う可愛らしい少年みたいな目をした看護師さんでした。


わたしは白血病で入院していて患者さんであなたは看護師さんでしたね。



最初から叶わない恋だと気付きながらも好きにならない様に細心の注意を払って
気を付けていたのにいつの間にか恋に落ちていました。




看護師さん通称、向日葵さんは患者さんのことが大好きなのがとても身体から滲み出ていて…、そこがまた魅力的でした。



看護師の仕事を楽しそうに愉快に時に真剣なまなざしで取り組まれる方だなと思いました。



あなたの仕事に励む姿、横顔に何度も心を打たれました。





あ。この人すごく、すごく、真っ直ぐに患者さんと向き合ってる。止めどなく溢れる想いがこの人を動かすんだろうな。疲れないかな…?とも思い、心配しました。




看護師さんもひとりの人間だから時にとても疲れて、人前で弱音や本音を漏らしてしまいそうなイメージもあるのに



あなたはいつも笑顔でいて…その笑顔を見ていると切なくて痛くて苦しくて







わたしは
心と身体が消えるその時まで好きでいようと愛を感じました。



そう、あなたの好きなところは
 

孤独 を 安心に

絶望 を 光に

悲しみ を 優しさに

息苦しさ を ため息に

痛み を  和らぎに

そしてどんなに泣き崩れた顔も嬉し涙に変えちゃうところ



どんな悲しみも絶望も向日葵さんの笑顔で笑いに変えてしまう。


そんな不思議な力をもった彼にどんどん惹かれていきました。どんな人なんだろう?

どんな素顔を他の人には見せるのだろう…


ただ、好きになればなるほど、叶わない恋だから切なくなって時に泣いて涙して…。


自分をがんじがらめにしてしまう。そんな悪循環の中、気付けば向日葵さんの声や姿を追って目に焼き付けていました。



わたしにいつ死が訪れても良いように。この人を好きという気持ちを魂のメモリーに焼き付けようと心から思いました。






生まれ変わってもまた会いたい。出逢いたい。あなたを好きになりたい。そんな想いが胸が苦しくなるほど止め処なく溢れんばかりに湧き出てきました。




想いは正直言うと伝えたかったです。ただ、お互いが傷付き、気まずくなるからダメだと担当の看護師さんから告げられました。





白血病を伝えられた時より、正直辛かったです。とてもショックでしたが最初から叶わないのなら…

何か違う形で向日葵さんに伝えることは出来ないだろうか?



そして、わたしは思い付き向日葵さんの手が空いてる時に話しかけ、こう伝えることにしました。


「ひまわりさんは向日葵みたいですね!
いつも笑顔で優しくて周りを明るくしてくれて照らしくれて、面白くて」と途中で照れてしまい…上手く話せませんでしたが、最後までなんとか言い切ることが出来ました。


あからさまに照れているわたしに

向日葵さんはまた違う話題を出してわたしを和ませてくれました。

向日葵さんはきっとわたしが好きだということに気付いていましたよね…?



私が見つめていた時、あなたは何かメッセージを送るかのように見つめ返してくれました。



それはとても困った様な笑顔で傷付いている様にも見えました。



きっと…「僕を好きになっても気持ちには応えてあげられない。ごめんね。」そんなmessageが込められていた様に思いました。



「好き。」その二文字を言えたらどれだけ楽だろう。けれど私は自分のことしか見えていませんでした。彼はあくまで看護師さん、わたしは患者さん。どれだけ好きな想いを募らせても彼はどんどん困っていくだけ。


彼は立場的にNOとも言えないし、嫌がる態度を取ることもできない。


私は自分を責めて認めて諦めることにしました。ただ、好きなのに変わりはない。


何度も違う好きじゃない。好きじゃない。好きじゃない…!黙れ…!頼むから黙って。お願い私の心…。と気持ちにふたをしました。



何度もすれ違うあなたの姿を横目に
悲しく、辛くもなりました。

時に涙目になりました。



わたしがあなたを好きになった理由を知ってる?


それはね…あなたがわたしの生きたいという気持ちに気付いてくれたからだよ。


骨髄移植したいけど、治療途中で亡くなってしまう可能性もあるから、するのが怖くてトイレで声を押し殺して泣いていた私に。

あなたが気にかけてくれて、わたしの心の中に入ってきてくれて思いっきり抱きしめてくれたからだよ。



「骨髄移植したいの?」と弱っていたわたしに声をかけてくれた。



思わず、声を震わせて

「なんで知ってるの?顔見て分かったの?エスパー?」

と話すとあなたは笑い転げて

「知らん知らん、顔見て分かったんかも!」

と無邪気な声で返してくれたね。

あとで知ったけど

私が談話室で患者さんと話してたのをあなたはたまたま聞いていて、心配してくれてたのね。


ありがとう。看護師さんだから気にかけてくれたのだけど。

あなただから、言ってくれて嬉しかったよ。


実をいうとね、わたし生きるのを少し諦めていたの。

もうわたしの生きる時間は短いんだなて感じることが多くて辛かったの。


ちっちゃな望みを捨てようとしてたら
あなたが大きな希望になった。



「骨髄移植したいの?」


それがその言葉が生きる道標になったから。


移植はしないかもしれないけれど。
あなたのような明るい笑顔でどんなときも。生きていたい。


あなたのような人になりたい。

雨降る日も笑顔絶やさない
向日葵みたいな人間になりたいな

そして、雨の日でさえ、癒やしの雨に変えてしまうそんなあなただから。





わたしも見習って

生きて、生きて、生きて。


生きのびて…完治してみせる。


実はこの瞬間も奇跡は起きてて、

奇跡は何度だって呼び起こせる。

自分を信じ、そしてあなたを信じてされいれば。

p.s

あなたの名前には生きるという文字が入っていた。

あなたが生まれた時、家族があなたに贈った名前が、わたしに生きるということを教えてくれた。

それはキラキラした原石みたいな宝物

あなたの存在がわたしの奇跡だから。


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