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220mの小さな市場 仁峴(イニョン)市場 ソウルへの旅

乙支路を散策しながら 小さな市場にたどり着きました。

仁峴(イニョン)市場。乙支路の折り重なるように立ち並ぶ小さな紙工場や印刷工場で働く人たちの胃袋を充たすように、小さな食べ物屋が連なっています。

表で肉を売っている店は、裏から入るとソモリクッパ(牛肉のスープご飯)やサムギョプサルの店になっていたり
魚屋の裏は、焼魚の定食屋だったり。

道幅60センチくらいの小さな通りにお店が並びます。

店先でお尻をむけて作業をするアジュマ(おばさん)もいれば、その隙間を縫うように走っていくバイクもいて。
なんでも有りのその感じは、いかにもソウルの下町という感じがします。

なんでも有りのそこに在るのは、些細やかな生活。
市井の人たちの、当たり前の、懸命な些細やかな生活が、たった幅60センチ、長さ220mの小さな市場に凝縮されあたり一面が、スープを煮込むような濃厚な空気に満たされています。

この町の人々の暮しを、鼻を膨らませてゆっくり吸い込んでみる。溶け込んでみる

在来市場の楽しさは、そういうところにあると思うのです。

飾らない日々が、垣間見える。生活の濃厚な湿度を肌で感じられる楽しさが、旅を少したけ深みのあるものにしてくれるような気がします。

今度はふらり、お店に座ってここに生きる人たちとお酒でも飲めたらいいなと思います。
小さなグラスに、少し深いソジュ(焼酎)でも注いで。

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