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アルバム『COME ON / 柳原陽一郎 』

柳原陽一郎さんの11枚目のアルバムが発売されました。

『COME ON / 柳原陽一郎 』
SDR-010 3,000円(税抜価格)

※ライブ会場にて2023/1/28(土)より先行販売
※オンラインストア SWEETS DELI RECORDS ONLINE STORE にて1/29(日)より発売中
※一般販売は4/1(土)

【収録曲】
01. 少年Z

02. ガーベラをどうぞ
03. ロンサムジョージの独り言
04. となりのクルド人
05. I’M IN HEAVEN
06. 文鳥
07. たましいさん
08. 吾妻橋
09. モーレ!モーレ!モーレ!

10. BAD DAYS
11. 地獄の素浪人
12. 故郷(くに)のない男 : COME ON VERSION

「借りものじゃない希望の歌
明日はもっといい日になる」
初めてピアノトリオで録音に臨んだ11枚目のアルバム

+++++++++

幾つかの曲の(個人的な)感想など。
全曲でないのは、ちょっとコメントしづらい曲があるからです(困笑)
全体的なアルバムの印象としては、
柳原陽一郎さん史上、最も歌詞が暗い曲が多い(苦笑)
特に『 I’M IN HEAVEN』は、嫌な事があった 暗い帰り路では、聞かない方が良いかも…(確信)
逆に曲は明るく、独特でユーモラスなコーラスが多く 和みます。
ラブソングが無いのも珍しい。
(『吾妻橋』は 恋煩い曲なので ラブソングでは無いのではと…)

01.『少年Z』
youtubeのアニメーション動画は、可愛いペンギンと自転車に乗るやなちゃんのキャラクターで微笑ましいのですが、
歌詞の内容は、こじらせていた埼玉の高校時代の思い出だそう。

「借りもんじゃない 希望の歌は どこにあるのか 雲の上…
誰も知らない 希望の歌を いざ高らかに…」

還暦を迎えて尚、この希望の歌詞を歌えるのが、 柳原陽一郎さんらしくて素敵だな、と思います


02.『ガーベラをどうぞ』

一度配信で歌っていたのを聴いただけですが、
唐突に出てくる
「野に咲いたガーベラをどうぞ」
を含めて、不思議な歌詞だな という印象でした。
自分に言い聞かせている歌詞のようにも感じます。
戦地に果敢に咲く花がガーベラなのかな、とも。

03.『ロンサムジョージの独り言』
「ロンサム ジョージは 本当に居たんだよ」
と柳原さんが言っていたので、調べました。
ガラパゴス諸島のピンタ島に住んでいたピンタ ゾウガメの最後の一頭、子孫を残す事も無く2012/6/24に推定100歳を超えて死亡。

哀しい歌詞では無いのに 何故か切なくなる。
「生きてる理由がわからない
それが ほんとうのとこなので」
ずっと ひとりで 海を見ていた彼は 幸せだったのか 
それは彼にしか判らない…

次の2曲については 1/28 のライブの記事や
“つぶやき”でも述べていますので 再掲します。


06.『文鳥』

哀しい出来事が近所であったのがきっかけで、その人が最後に見た映像が“文鳥のお腹のカーブ”なのでは、との想像での歌詞、との事。

恐らく、2020/11/6の渋谷区幡ヶ谷のバス停にて、深夜 ホームレスの女性が殺された事件ではないかと思います。(犯人は近所に住む男性「まさか死ぬとは思わなかった」と母親に伴われて自首し逮捕、裁判前の保釈期間中の2022/4/8に飛び降り自殺)
映画にもなった事件なので 私も覚えていました。
何処からか最終バスが終わったバス停にやってきて、横になる事もままならない 狭いベンチで過ごし、始発バスが来る前に何処かへ立ち去って行く…
女性の境遇や不幸に やるせなさを感じると共に 胸が痛くなったのを思い出しました。
何故“文鳥のお腹のカーブ”が出てくるのか判りませんが、あの白さと 最期の女性の視界が重なったのかもしれません…

[1/29ライブ記事より]
[アルバム“COME ON”歌詞カード]

06.『たましいさん』

[2021年 横浜バンクシー展より(館内全て撮影可)]

スターになった人はオカシクなる、と柳原さんは感じていて、ビートルズのあのスターがモチーフらしい。
“いちご畑で”のフレーズがあるので、なんとなくビートルズとの関連は感じていましたが。
配信で一度聴きましたが、タイトルから女性の事を歌っているのかと思っていました。
「明日は もっといい日になる」
と 歌い夢みてる 柳原さんの想いが詰った歌、
何か心に勇気を貰えます。

[1/29ライブ記事より]
[アルバム“COME ON”歌詞カード]


11.『地獄の素浪人』

今回のライブで初めて聴いた曲です。
「COME ON」の歌詞があるので、この曲からアルバムのタイトルをつけたのかと思ったのですが、違う様です。
リリースパーティーの曲紹介の時も、否定していました。
「ここにドアがあるよ 入っておいで」
がアルバムタイトルの『COME ON』の総意との事。

この曲は、三船敏郎の用心棒の古い映画を観ていて“素浪人”の言葉が格好良い、とつけたそう。
覚悟を決めた サムライの精神を感じる歌です。

[アルバム“COME ON”歌詞カード]


いつも柳原陽一郎さんのライブでは、アンケートが配られていました。
『今日は何回目のライブ?』『持っているCD』『柳原陽一郎以外の好きなミュージシャン』
は、いつしか無くなり
『好きな柳原陽一郎の曲(5曲)』
『今日演奏した印象に残った曲(5曲)』
は、年末ライブの時の重要なランキング資料になっていましたが、年末ライブが終了した後は、年末にランキングがブログで発表されていました。
その年末ランキングの発表も無くなり、
ただ自分の今の曲の好みと 近況を伝えるのみの手紙の様になっていたアンケートですが、
コロナ禍に滞在時間を短くする対策として廃止された様です。
今回もありませんでした。

なので、アンケートの代わりに ライブレポとアルバムの感想の記事を書こうと思ったのです。

最後に1/29のライブレポにも追記した 私の言葉を…


アンコールの前に柳原さんが 静かな声で
「自分ばかりが大変だったと思っていたけれど、皆も大変だったんだよね…
みんな よく生き抜いてきたね」
と言った時、
胸が詰まって 涙が溢れそうになり 顔を上げられませんでした。
とても迷ったけれど、ライブに来て良かった と心から思いました。

いつものアルバムは、何度もライブで聴いて、
少しずつ形や歌詞が変わる過程を、共に体験していくのですが、
今回のアルバムは 配信やyoutubeで聴いた曲以外は 全く初めて聴く曲ばかりで、受け入れる事が出来るか心配でしたが、無用の心配でした。

歌う人の顔を見ながら、声を聴き、演奏の指使いを眼で追い、呼吸を感じながらのライブは、
やはり、自分が生きている事を実感する 貴重な幸せな時間でした。

[アルバム“COME ON”歌詞カード]

まだまだ 路は続く…かな?

いつまでも やなちゃんらしく
唄い続けてほしいと 願っています…


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