見上げた空の青


〝真綿で首を絞める〟
ことなんてできるのかと
思っていたけれど 気づけばほら
こういうことだったって

日々の暮らし追われ
追われて辿っただけ
なのにほら追い込まれたその先は
生温かく息苦しい
深い場所のカド


気づかないフリができるだろか
昨日までと同じように
それとも
せつかれているだろうか
その先を見るようにと

見上げた空の群青は遥か先
差し伸べられたその眼差しの
奥のほうが笑っていない


目覚めたら自由であった
あの頃の夢をみる
2度とは還らないと
分かってるあの頃の

執行の日を待つだけの
無口な籠の鳥
吸う息を止めてみても
変わらない籠の鳥

どんな罪だったのかすら
思い出せなくて
そもそも
こんな報い受けるほどの
大罪なのに
思い出せなくて

見上げた空の群青は遥か先
差し込む一光は
キラキラと安らぎすら纏い
貫いてくれたほうが
どれほど楽なのに

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?