あめじろう
イラストたち
掌編小説です
マンガです。
日記みたいなもの
お世話になっております。 カドブン×note ショートストーリー投稿コンテスト「#一駅ぶんのおどろき」に応募した作品「リボルバー」がグランプリを受賞いたしました。 「リボルバー」は以前からコツコツ書きためていた掌編小説の一つです。当時は300文字程度でした。 コンテストは1000文字程度ということでしたから、少し書き直して応募させていただきました。 短いお話を書くのは以前から好きだったのですが、せっかく書いても応募出来るようなコンテストをあまり見かけなかったので、今回
爪は伸びる。放って置いても伸びる。仕事が辛くても伸びる。ご飯の味がしなくても伸びる。傘を忘れて雨に濡れても伸びる。長い間一緒に暮らしていた人間の言葉が理解できなくなっても伸びる。 だから私は今爪を切っている。爪切りから音が響く。連続する音の切れ間から、人間の言葉が時折紛れるけれど、私の耳はそれを理解できないでいる。雑音。爪切りの音の方がまだ心地いい。 私は爪を切りながら思い出していた。今日の仕事の事。外国人のお客様から代わりにレストランの予約を取ってくれないかと頼ま