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春が来て浮かれるのがこわい

 いいなーと思った景色って写真に撮った瞬間はやっぱ肉眼で見る方が10000倍いいなあと思うのにしばらくして写真だけ見直すといい景色だな〜と思うの不思議。絶対肉眼で見るより劣化しているのに…

 あとよく思うのが空の色って結構変な色の混ざり方してて、実際絵で描こうとすると何色を乗せればいいかパッとでてこない。青い空もあるっちゃあるけど珍しいし、、
 資料にもなるし空の写真をよく撮るんだけど思い出と直結してるのか地元や家の近所の写真ばかりでsnsなどに投稿しにくいのでフォルダにある位置バレしなそうな写真をここで供養します。。!

イベントに行った時分けてもらったケーキ、ケーキは少し崩れてる方がかわいいようなきもする。
よく空の絵を描いてて下の方が明るいのか上の方があかるいのか分からなくなる、これが正解なのかな?時間による?
原色じゃん
こっちのが原色
都庁は毎回デカすぎてびびる、いつか入りたい、かっこいい
これは肉眼で見た時きれいだったのに、、でも写真で見ても今見るとそこそこ良く見える。
おもちゃみたいな花


またちょいちょい書き溜めた文章をまとめました~
落ち着いたら長い日記普通に書きたいな。

・電車4回乗り間違えた日

 本当に全部がうまくいかない日というのがあって、その判断基準になるのが電車の乗り換え、これがうまくいかない日は全部ダメ。
 今日なんかは電車乗った瞬間AirPodsから音楽が流れなくてなって、窓の外を見たらベンチにアイフォンが置きっぱなしになっていた。あーと思ったけどもう遅く、一駅先で引き返したらすでに優しい人が駅の窓口に届けてくれていた。
 電車のホームにいるっていうことは降りるか乗るかで忙しいはずなのにベンチに置いてあるスマホをわざわざ届けてくれたなんてすごい。わたしは余裕ないと見逃してしまうかもしれない、
 駅員さんからスマホを受け取る時自分の住所を書くんだけど焦ってぐちゃぐちゃに書いてしまって、これはあまり良くないと思って書き直そうとしたら文字が二重になり本当にちょっとやばい人の文字見たくなってしまい恥ずかしった。
 その後もまだ良くなくて、行き先に向かう電車に乗り直したら途中駅で乗り換えなきゃいけないのになぜかまた一駅乗り過ごして、逆方向に乗り直して、乗り直したらまた乗り過ごして、、ここまできたらさすがに脳のキャパが足りてないんだなあと俯瞰できた。
 こうなることが自覚してる限りこれまでの人生で五回くらいあって、こういう日はもうやり過ごすしかない…。なんか体感時間がめちゃくちゃはやいんだよね。日常のスピードと思考のスピードが合ってなくて、気づいたらいろんなことが過ぎてる感じ。

・在廊についての所感

 展示で在廊していると人との距離感に悩む、初めてきてくれた人には特に悩む。私自身展示に行って作者がいるのが苦痛なタイプなので話しかけて嫌がられる気持ちの方が自然と想像できてしまうし、でも、学生時代3人で一緒にいると残りの2人が私にだけ目を合わせないで会話しているような感覚になったことなど思い出して、ちゃんと同じように平等に話しかけないと…と思ったりすごく悩む。
 今回のギャラリーは二階建てで、その二階部分で展示していたんだけど一階にレジがあるので作品を購入してくださる方についていくべきか、階段でお別れするべきかとても悩んだ。どっちもやったけど正解がわからなかった。在廊はとにかく距離感が難しい、、うまくできたか、失礼なことがなかったか考えてしばらく思い出すのも恥ずかしいような気持になる。
 でも展示に来てくれた皆さんとお話しできて私はすごい楽しかったです・・失礼があったらごめんなさい。また展示についてはきちんとまとめて振り返ります。


ーーーーーーーーーー読んだ本!ーーーーーーーーー

「東京23話」山内 マリコ
 都内のいろんなところに行きたくなった。ちょうど読んだ直後に展示の在廊で銀座に行く機会が増えたんだけど、銀座三越の時計台を見るたびに進駐軍が占領している様子を想像してしまうし、ここに川があったのかあなんて昔を知らないくせに「ここも変わったな~」と妙な気持ちになった。コロナがなければこの本に載っている場所全部行きたかった。こんなことになるとはな~と何を読んでいても思う。

「響け! ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ」前編・後編 武田綾乃
 梓の気持ちわかるな~~~~~~~~~というか分からない人いないよね、きっと・・。ここまで極端じゃなくてもこういう側面は誰でもあると思う。
 友達に依存されることで自分の気持ちを保っているというか、自分の欲を抑えて尽くすことで自分に酔ったり、、その分の見返りをどこか無意識に求めていて気付いたら相手と共依存になってしまったり。
 なにか与えていたり、自分といることによるメリットを相手に感じさせていないと存在価値がないと思ってしまうのがすごくわかる。執着していないように見えて執着しているというのは久美子も一緒だけど梓の方がもっと深い所で屈折したものを感じる。この作品はライトノベルには珍しく家族との関係性もしっかり描いているからキャラの心理分析に役立つ。というか、家族との関係性がそのまま登場人物たちの人格形成に影響与えている。執筆当時大学生だったらしく、この視野の広さで周りを見渡せていたことがすごい。人生何週目なの。。
作者若いんだろうなあと思ったらまさかのほぼ同級生で、これを書いているときは19~22歳とか…?感性という意味ではその年齢だからこそかけるんだろうけど、その若さでこの数の作品をこのスパンで書いているのがすごい。。文章も読みやすいし洗練されているし、素敵な作家さんだな。これからもずっと陰ながら応援しております・・・。

「氷菓」米澤 穂信
 あとがきが最高、、アニメは好きで何度も見直したしブルーレイも買ったしバグパイプという聖地である喫茶店も行ったんだけど、原作は初めて読んだ。読まなきゃなーと思いつつ特に理由もなく読まないできた…。こういう本がたくさんある。読んだら好きになるのが分かっているのに怠惰で読んでない本・・・
 あとがきに、この小説の構想に影響を与えたものとして海外ドラマの「サブリナ」と「デフレスパイラルの模式図」と書いてあったのが印象的だった。システムとしての全体の流れをしりたい!というえるたその視点はこの作者の感性によるものなんだな~
 アニメを見ていた時はえるたそってただいろんなことに興味津々な女の子なんだと思っていたけど作中で話していた「物事全体のシステムを知りたい」というのが(アニメにおける)最終回の自分の立場を冷静に俯瞰した発言とリンクして妙に腑に落ちた。

 同じようなことを昭和の戦時中の情報を集めているジャーナリストの方も言っていて、なぜ日本が戦争に至ったのかということを調べるにあたってまず政治や国のシステムの把握をして、一人一人に話を聞く(帰納法)と言っていてほぼえるたそじゃん…?となった。
 本を読んでると、この人は自分よりいろんなことに対してアンテナが高くて教養のあるひとだ…と負けたような気になることがある、わたしにとっては(エンタメに振ってないかぎり)ほぼ全作家さんがそうなのでもっと勉強しなきゃなあ〜と思う。


「三大遊郭」堀江宏樹
 太宰を読んでいて出てきたワードを調べていたら遊郭について興味がわいて読んでみた。 
 昔の太夫は教養や美貌、さらに歌や踊りも必須だったし男尊女卑な世の中において女性が自分の地位を上げる唯一の方法でもあり、周りの人の憧れの的、芸能人のようなものだったらしい。
  同性にもファッションや所作で影響を与えたり、だいぶ華やかでポジティブな印象だった、その後の遊郭はかなり寂しい感じで、読んでいてやりきれない部分も多々あったけど‥
 とにかく激務で、暇さえあれば営業メールのようなものを書いたり、自分で商売道具用意したり大変そうだったけど、一番面白いと思ったのが狆の話。
 寂しさを癒したり、通りがかりの人に選んでもらうとき他の遊女よりも目立つからと狆が遊女内で大ブームを起こしたらしい。よく考えたら浮世絵でも見たことある。犬と猫の中間のようでかわいいと評判だったらしく、いまもギャルってチワワとか猫とかプードル好きなイメージだけど当時から変わらないんだな。そして狆可愛すぎて私も飼いたくなった。
 お気に入りの遊女の狆がなついてくれてうれしい、というような内容の和歌も残っているらしい。というか、窓の隙間から狆を見せることで客寄せになると考えたのも可愛すぎるし、狆の見た目も可愛すぎる。
 江戸時代の文化を深く掘り下げた本を読んだのは初めてだったんだけど、歌舞伎や落語の演目になった出来事も多く書いてあって、歌舞伎や落語って俗っぽくゴシップ色の強いものなんだな~と思った。こっちも調べてみたいな・・。あと四谷怪談。

「遠慮深いうたた寝」小川洋子
 小川さんの本を読んだことがないのにエッセイから読んでみた。この本の表紙がとにかくきれいで、装丁もいいんだけど紙質が・・本当の陶器みたいで平積みされているとき思わず触ってしまった。馬鹿な感想だけどトリックアートみたいだった。
 最近内田百閒を読み始めたんだけど、タイトルは内田百閒への敬愛の意味が込められているらしく、エッセイのなかにもあったけれど本と本の不思議なつながりを感じた。生活していると文章の中の思想をふとした時に思い出す。体の一部になっても害がないし、むしろ精神的に健康になれるような良い本だった。ジャンルは違えど作家として頑張ろうと思った。

「愚者のエンドロール」米澤 穂信
 おもしろかった、、今回もまたあとがきが良い・・これ読みたさに全部一気に読んでしまいそう。奉太郎みたく心の壁が高い人ほど乗り越えられてしまうと相手に一生懸命尽くすし、とても仲間想いで従順なタイプなので今回それをいいように使われてしまってかわいそうでかわいかった。なんだかんだ一番ちょろいタイプだよな・・。えるたそが一番攻略するの難しそうだ。

「罪と罰1~2」ドストエフスキー
 一気に読んでしまった~あと一巻で読み終わってしまう…。10年前に読んだのでうっすら覚えているのに新鮮に面白い。犯罪を犯したことはないけど犯罪者の心の移り変わりかたが妙にリアルだった。
 加害者がおびえるのが法律による制裁ではなくて身近な人からの軽蔑であったり、急に「誰とももう今後一生本心で話したり笑いあうことはない」という事に気づいて絶望して、反動でピエロのように演じてみたり、誰かにとっての恩人になろうとしたり‥躁鬱の移り変わりが狂人じみているのに主観としてみていると妙に納得いった。
 ドストエフスキーは地域新聞などに載っているような小さい事件や犯罪をよく追っていたらしいんだけど、私もたまに凶悪事件や殺人事件の詳細を見てしまうことがある。これまでは加害者の心理を考えるとき自分と全然違う人間だと思っていたけど、最近ドストエフスキーを読み直してからはそこに至る背景が気になったり、警察に捕まった瞬間のことを想像するようになった。
 罪と罰の主人公も何か一つ食い違っていればそこに至らなかったのかもしれない、とおもうとやりきれない。

「タイムマシン」H・G・ウェルズ
 タイムマシンや透明人間、宇宙戦争などを最初に思いついた人の作品なんだけど、タイムマシンものってもうやりつくされているし、正直アイデアとしての新しさはあっても、ストーリーとしてはどうなんだろうと思っていた。途中までは多少だれているというか、タイムマシンではなくウェルズの創造する未来の世界の話がメインだった。でもそれが妙にリアルで怖い。
 人間に明るい未来が来るとは信じていなかった人らしく、ここまでいろいろなことに精通した人にそう言われるとそうなのでは・・と思ってしまう。文系の人というよりは理系の人で、当時ファンタジーといえば「魔法」だったけどそれに「科学」の要素を足したら新しいものができる、と考えたらしい。天才じゃない・・?
 タイムマシンを書いたときは体調不良で教員の仕事を辞職してお金もない若い時だったようで、そういう心理背景もあるのか作品全体はただただ暗かった。
 でも何といってもラスト、、!全然古くない。最後のあっさりした時間経過の描き方に実際タイムマシンに乗ったような感覚がした。すごいよかった。新しいものを思いつく人の感性って若いんだなあ
 ウェルズが思いついたものは(戦争、美容整形、宇宙旅行など)ほとんど現実化しているらしい、それを聞くとタイムマシンもされるのでは・・とわくわくしちゃうね。私は厨二病なので実際はもう開発されていて使うと何かまずいことが起きるのでどこかの組織が隠しているんじゃないかとか思ってしまう。
 そういえば全然話と関係ないけどストーリーの後、作者の生い立ちについてあとがきがあるんだけど人としてはなかなかクズで、もし自分が未来の若者に何か尊敬されるようなものを残したとして、私の生き方にがっかりされないようにクリーンでいようと思った・・。ある意味人間らしいなとは思うんだけど、やっぱ後味はあんまりよくないな。私が作者と作品を重ねるタイプの人間だからかもしれないけど・・でもドストエフスキーはどんなにくずでもがっかりしないから不思議だ。作風か?

「クドリャフカの順番」米澤 穂信
 アニメでも何話にも跨いだ神回だったけど原作はそれを上回ってた。摩耶花の苦労って映像だとよくわからなかったけどこんなにしんどなかで頑張ってたんだ・・と愛しくなった。でもそのあとアニメを見直したら漫研の嫌な雰囲気がちゃんと描かれていて、私の受け手としての才能がないだけだったんだな‥と思った。小説は心に直接語り掛けてくれるからよい。
 でも小説で読んでもそんなにわからなかったのが里志の麻耶花への感情・・・!衝動的な(性的な)好きとかじゃなくて愛のレベルで見守っているし信頼しているじゃん、、いい関係だなあと思った。
 今回、奉太郎以外の三人が自分のキャラと合わないことをしようとして落ち込んだり悩んだりしていて、文化祭とか新学期とか学校のイベントを機に自分をちょっと変えてみたいな、と思って大きく失敗したのを思い出した。
 高校二年の秋、人気者になりたくて文化祭実行委員をやったけど仕切りが下手すぎてクラス全体から総スカンをくらい、最終的に一人ではじっこでお弁当を食べることになったんだった・・つらい。今思うと自分が何かの代表に向いていないことは火を見るよりも明らかなんだけど、当時は自分の可能性に期待していたんだよね‥わかってなかったというか、だから今回は里志とえるたそにめちゃくちゃ感情移入してしまった。
 あこがれている同級生の真似をしてみたり、でも合わなくてすぐやめてしまったり、自分の限界みたいなものを悟った気になっているけどやっぱそういう特別な時にはどこか変えられると思って期待しちゃうんだよな~
 里志のきもちもわかるし、空回るえるたそのきもちもわかるし、いろいろ板挟みでどんどん余裕なくなる摩耶花の気持ちもわかる。文化祭ってあのテンションのわりに中にいると意外と楽しくないんだよね。演劇はその点中にいても楽しいからすごい。大変さも文化祭以上だけど‥。
 結局イベントの空気に飲まれず通常運転の奉太郎が一番強いなと思った。

「明け方の若者たち」カツセマサヒコ
 一番不得意なジャンルの本を読んでしまったかもしれない・・これが突き刺さる人もいっぱいいるんだろうけど、私には合わなかった。でもふとした時にこういう生活を送っている20代がどこかにいるんだろうなと想像させてくるリアルさがあった。誰か知らない人のSNSを盗み見している感じ。


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