2023年1月29日

　昨日の続き．

　1/28は，アドリブお遊戯会というライブとマイナビラフターナイトだった．

　まず，朝11時半にライブ会場である新宿バッシュに集合であったが，僕と新井さんが遅刻した．一番最初に到着した柿田さんから，何やらライブが行われているので，まだ入れないという連絡があり，一旦近くの喫茶店集合となった．

　喫茶店に集まると，柿田さんが会場を歌舞伎町Sparkleと勘違いしていたことが判明した．会場には12時入りだったので，僕は頼んだホットティーを急いで飲み干すはめになった．ただ，こちらも遅刻した身なので，文句は言えない．聞くと，歌舞伎町Sparkleでは，地下メンズアイドルらしき方々が，企画のコーナーをやっていたそうだ．少し気になった．地下メンズアイドルの方々．土曜日の午前中にどのようなライブが行われていたのだろうか．

　一度，地下アイドルのライブに行ったことがある．音や声，エネルギーがライブハウスの壁や天井を駆け巡って，バウンドし，増幅されていた．周囲の方々も舞台にいたアイドルの方々も，今流れている時間に意識を預けて，皆同じ方向に生きていた．僕は自分をさらけ出すことが恥ずかしいと感じていたが，その姿を見て，なんて自分はちっぽけなのだろうかと思った．すごく格好良かった．なので，地下メンズアイドルのライブもどのようなものだったのか，非常に気になる．これを機に今度行ってみようと思う．

　話はそれてしまったが，ライブ会場に向かい，ネタ合わせを楽屋で行った．途中でチェキを撮らせていただいた．写真などを撮るとき，新井さんは高頻度で，口をぽかっと開けているような気がする．どうやらお気に入りのようだ．柿田さんは最初，変顔で撮られようとしたが，「やっぱりこれじゃない」とシャッター直前に言った．チェキを撮った後，そのチェキにサインを書く際，「どうしようかな」と長考していた．柿田さんは，チェキの時，いつも悪戦苦闘している．

　ライブ内容は，前半ブロックと後半ブロックで分かれて，各組ネタ披露後に，アドリブでお遊戯会を行うというものだった．前半ブロックのテーマは「桃太郎」，後半ブロックのテーマは「白雪姫」だった．柿田さんは白雪姫のストーリーを知らず，wikipediaでずっと調べていた．

　お遊戯会では，僕はとりあえずその場の空気を読んで合わせよう，おちょぼ口だけは固定で行こうと思ったら，その場の空気があまり読めず，終始おちょぼ口だけの人になってしまった．それでも，すごく楽しかった．何が起こるか分からないライブ感は，企画コーナーの醍醐味だと思う．周りの人たちを見て，「なるほど，こういう返しはこんな感じでするのだな」と非常に勉強になった．良い経験となった．いつか，僕もぽんぽんボケることができる人になりたいと思う．

　その後，サイゼリヤに向かい，三人で軽めのお昼ご飯をとりながら，ネタ合わせをした．ネタについてずっと話していたため，特段面白いことはなかったが，柿田さんがメニューを見て，突然大きな声で，「よし，俺，ハンバーグ頼んでみよう」と宣言したのはよく分からなかった．

　そして，マイナビラフターナイトの会場であるTBSスタジオに向かった．会場に着くと，観覧のお客さんと間違われて，広場へ案内された．「こういうエピソード，テレビで芸能人の方が話していたなぁ」と思い，少し嬉しかった．楽屋へ入ると，なぜだか一気に緊張が増した．手汗がすごくて，じんわりと痺れ始めた．ぎりぎりまで，ネタ合わせをした．

　スタジオ裏に着き，ピンマイクを付けてもらったが，普段のライブとはまた違う緊張感が生まれる．もうここまでくると，緊張が一周回って，エネルギッシュな平常に包まれる．新井さんに「顔を動かすのを忘れるな」と言われ，マスク越しに表情筋をやたらめったらに動かした．出囃子が流れてからは，記憶がない．

　その後のトークもあまりよく覚えていない．ただ，若林アナを見て，優しそうな人だなぁと思ったことだけは覚えている．2回目とはいえ，とんでもなく緊張した．それでもお客さんは笑ってくださって，嬉しかった．楽しんでくださっていたら，何よりだと思う．これもまた，良い経験だった．

　この二日間は最近の中で，濃密な時間だった．課題と反省がたくさん見つかった時間でもあった．そして，スタッフさんもお客さんも演者さんも，みんな優しいなぁと思った．僕はよく一人で考え込んでしまうので，周囲まで気が回らず，ああやってしまったなと思うことが多々ある．その分，触れる人たちの優しさに救われている．お笑いは優しさで成り立っているのかもしれないと思った．

　なので，今日は周囲へ優しさを返そうと思い，家の近くの野良猫を撫でてあげた．少し噛まれて怖かった．