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「風の時代」に思うこと

 占星術のことを深くは知らないのですが、先のパンデミックと歩調を合わせるように、「風の時代に入った」とよく目や耳にするようになりました。星の動きには大小さまざまあり、宇宙的に大きな変化が約200年~250年周期で起こり、2021年から、宇宙を構成する4大エレメント(要素)が、「地」から「風」に移ったというふうに説明されています。
4大エレメントとは、「火」「地」「風」「水」を言い、200年~250年周期で移行するようです。これまでは、地のように固くて動かない、あるいは物質的価値観で、増えれば増えるほど良いお金や財産、そして階級や組織、仕事やシステムの時代でした。タロットのスートで言うとペンタクル(金貨)で、トランプではダイヤに相当します。
 風の時代に入るとその価値観が揺れ動き、それまで固くて動かなかったものに歪みが生じて表層が吹き飛ばされ、その中に封印されていた欲望や悪意に由来する黒いものが表れて来ます。なにやら思い当たりますよね。
 風はタロットのスートではソード(剣)でありトランプではスペードです。剣は知性や正義を象徴しますが、他に情報や表現、コミュニケーション、さらにはインターネットなどといった解釈が、特にスピリチュアル系のフィールドにおいて多くみられます。
しかしこれらの解釈は現状の延長、すなわち硬い岩盤層をそのままベースにした、表層の変化のみを窺わせますね。200年、240年、あるいは250年というサイクルは、人類に大きなパラダイムの変化を強いてきました。
 前回は、王政を頂点とする簒奪や抑圧の時代から、プロテスタンティズムと啓蒙思想、産業革命から沸き上がる民衆による革命と国民国家の樹立。資本主義の成熟と金融支配
による様々なビジネスモデルの展開と国民全体が新しいヒエラルキー確立の時代でした。
 それまで牧歌的な暮らしをしていた南半球の国々までもがこのヒエラルキーの中に組み込まれていきました。つまり、地の時代に入って人々の生活が緩やかに、或いは急速に大変大きく変わったのです。

 ですから、今迎えている激動の時代は、社会制度や金融システム、資本と労働のヒエラルキーまでひっくり返すような全世界的な激変をもたらすことになる可能性が大きいわけです。

 かつて市民革命や産業革命の担い手が、普通に生活する一般大衆だったように、時代を変える原動力は私たち一人ひとりの覚醒が必要なのかもしれません。さらに次の時代が安定するまでの間には、想像以上に多くの犠牲と覚悟が必要なのかもしれません。
 でも、せっかくこの時代を生きるチャンスを与えられた私達は、地球がグローバリズムで覆われていくなか、地の時代の負の遺産から目を背けずに、時代の断末魔に飲み込まれることなく、しっかりと覚醒したいものです。
 風のエレメントであるソードは、情報と知性を活かして勇気を持って剣を振るうということの象徴なのです。
歴史の重い扉を開ける役割を楽しみたいと今、私は思っています。
 ちょっと大袈裟ですかね。


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