【荼毘爆】浴衣でデート。

🖋300字小説🖋
【荼毘×爆豪勝己】
「浴衣でデート。」

「じゃ、行くか」
「おう」
浴衣で祭りに行きたいと言ったのは荼毘の方だった。
だから2人で試行錯誤しながら着付けをして、やっと出掛けることが出来た。
からん、と鳴る下駄の音は夏の終わりを感じる。
「何で浴衣がいいっつったんだ?」
「こういうのやったことなかったからやってみたくてな」
「ふぅん」
荼毘の過去は勿論知っている。
「当たり前」が存在しなかったことも。
だからこんな些細なことで良ければ付き合ってやりたいと思う。
「……仕方ねぇな」
ぎゅっと手を掴む。
俺から手を繋ぐことなど初めてだ。
驚いたような顔をしてから笑った荼毘を見て可愛いなんて思ってしまった俺も大概終わってる。

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