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2023年末のメモ

『百花』

  • リバイバル、過去の遺産をもとに新しいものが作られていく。

  • 過去の人々が引き続き意思決定者であり、若者たちはその域ではない。

  • 失敗し続ける。新しい試みから何かが生まれるのかは未知数。

  • ぱっと見はそれらしいものが作れるが、問題は山積みである。

「ジャニーズ問題」「ディズニー問題」

  • 過去の栄光を作ってきたものが、価値観の正しさの暴走により崩壊していく。

  • それは政治的な正しさの名のもとに行われるが、それによって失われた価値そのものや、経済そのものの被害を被るのは若者であり、老人たちは死んでいく/死んでいった。

「正しさ」の経済

  • 正しさなるものが、結局のところ相対的であり、需給の均衡によって世界が成立するのだ、という世界観が、まだ広まり切っていない。

  • また、正しさなるものが絶対であるかのような喧伝によって、市場を捻じ曲げる勢力。

  • 「潔癖であるべき」という価値観。

  • 「かつて正しかったことが今も正しい」という誤認。

  • 「ある側面で正しくないことは完全に誤っている」という誤認。

  • 秘密裏の情報戦。マスメディアではない形の世論形成。

  • 一見正しいテーゼの下に突き進む、闘争の時代を生きる人と、そうではない人。

  • 人は惑わされる。強い価値観を求めている。自由からの逃走。

人の感情。

  • 世間で喧伝される様々な価値観、批判、強い意志の発露にさらされて、怒りの感情に素朴に同調する。

  • いつか、それが間違いだと気づく。知らされる。明るみになる。

  • 最初から知っていた首謀者はそのまま逃げ切る。

  • 互いに怒り、悲しみ、ぶつかり合い、苦しんだ人たちは、どちらにつこうと最初から負けている。

推し/推される

  • 「推し」=好き、尊敬、理想の仮託。

  • 自分が決断するのではなく、誰かの決断や意志や行動を応援する、後援する。

  • 応援を求めるのは推される側。「推してください」と言われて、推す。

  • そこにはどこまでも自分の責任はない。

君と僕との距離をどう図るか

  • 同じものに怒る。同じ反応を示す。

  • それ以上に接近するためには、自ら言葉を発しなければならない。

  • 決定的な違いになるかもしれない。それが怖い。

  • 漸近する方法と、接触する方法が全く異なる。

  • 接触してしまうことの恐怖。共犯関係。

  • 手と手が触れた瞬間に、それまで近づけてきたはずの距離が無限遠であったことを知る。

SNS

  • 仮想的な接近が惑わせる。

  • 人の間で生きていると思わせてくれている。

  • けれど、本当にそれは生なのだろうか。

  • 大いなる他者と自分のみの関係性。

  • 選び取ることすら恐怖であるときに、あらゆる関係性はうっすらとした仮想の、架空の、重ね合わせになる。

  • ポートフォリオではない。選択的ですらない。

  • ただ、緩やかな「慰め」の数だけが増えていく。

本質的には責任を回避した上で語られる決意の物語。

  • 別離して初めて、本当には接近していなかったことを知る物語。

  • 葬送の……

選び取ったのか、結果としてそうなってしまったのか

  • すべての均質な出会いと別れの中で、大切だと思わなかったものが大切になってしまう。

  • それは、不意に。

  • 能動的な選択は発生しないけれど、それを自ら受け入れていく。

  • 「受け入れる」という選択。

  • 「受け入れる」ことを選択して、選ばれてしまってから初めて生まれる感情がある。

  • 『あの花が咲く丘で君とまた出会えたら』

  • すべてを受け入れて、ゴールが見えていて、覆らないことがわかって、初めてその感情を発露できる。

  • その不条理は、その想いは、共感を集める。

もうどうにもならないからこそ、なんとでも言えるという物語。

  • この卑怯さを感動のパッケージングでコーティングする物語。


おしまい。

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