見出し画像

ちょっと息抜き

老健入所中の母は、ひと月を過ぎたころから落ち着いてきた。
介護士さんや、理学療法士さんの言うとおりに、毎日の日課をこなしているようだ。
さびしい、帰りたいだけだった会話に変化が出てきた。
いつも、何曜日に来てくれるの?
○○さん(私の主人)は、元気なの?
クロスワードの本を、人にあげてしまったから、新しいのを持ってきて。等
最近、息苦しさも出ていないようでホッとした。
そろそろ、相談員さんから老健のケアマネさんや理学療法士さんと、今後のことも含めて話し合いをもちましょうと言われた。
母の現状や、今後のことをじっくり考えなければいけない時期のようだ。
考えても、いい答えが出るわけではないので、一応棚上げにしておく。

最近、アマゾンプライムで「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日間」というビデオを見た。
青年が獰猛な虎と一つボートで海原を漂流する内容なのだが、色々考えてしまった。
たった一人で漂流する孤独と絶望にくらべたら、いつ襲われるかわからない恐ろしい動物でも居てくれたから生き延びられた。
襲われるかもしれない緊張感と、虎の餌を確保しなければという生きがいがあったからと青年は言った。
ラストで、ボートがメキシコにたどり着いて、瀕死の青年を残して、やせ細った虎はヨロヨロとジャングルに消えていく。
青年は救助されながら、さめざめと泣く、何が悲しかったって、虎が一度も、青年の方を振り向かずに行ってしまったから、虎と友情がわくことなんてないと分かっていたが、最後の別れを告げることができなかったことが切なかったのだ。

とても美しい映像もあって暫し心を癒されました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?