美人には発言権がある

牧村朝子さんのcakes連載を読んで、刺さりまくった。
平塚雷鳥も与謝野晶子も美人、牧村朝子さんも美人、シソジニストはフェミニズムはみんなブスって言う。ブスがフェミニズム語るとまたなんかブスが騒いでるわって嘲笑されるけど、美人の話ならみんな聞いてくれるから、美人はフェミニズムとか語れて羨ましいなっていう話題。

容姿に自信のない女性にブスって言えば傷ついて黙ると思ってる連中は卑怯。屈してはならないのだけれど、なんか浮いた言動してブスって嘲笑されることを恐れて、まだ言われてもないのに過剰防衛してしまう気持ちめっちゃわかる。で、美人が悪いわけじゃないのに、多分美人は美人で思うところある人生だろうに、『美人はなんか変わったことしてても様になるし、堂々と人目気にしないで振る舞えて羨ましいよね。あたしみたいな卑屈な人間の気持ちはわからないでしょうよ』ってなっちゃうその感じ、めっちゃわかる...。

人権活動の女神、周庭さんも美人だし、結局やっぱり美人は力もってんのよ。

男でいうと、筋トレみたいなもんなのよ。ナヨナヨのやつがいじめられてて、ある日筋トレしたり訓練してやり返したりする話と、馬鹿にされてたブスがある日メイクとかで美人に変身して周囲を見返す話ってのは、根本的に全く一緒なのよ。

これが、筋力の話であれば、そもそも生き物ってそういうもんだしね〜って納得できるけど、美力の話になってしまうと、なんか突然歪になってしまうんだわ。まぁ、孔雀も羽根の美しさアピールして求愛したりするから、自然界でもある話ではあるんだけど...。まぁ、羽根の美しさアピールするのは孔雀の場合オスの方だけど...。

自然界においては、繁殖を司ってる雌は婚活市場で圧倒的優位であることが多くて、オスが「どうですか?どうですか?自分、どうですか?????」ってめっちゃアピールしてきて、メスが「そうねぇ......。じゃあ、ちょっとそこで喧嘩してきてくれる?勝った方とお付き合いさせていただくわ」ってカテジナさんかよって態度で品定めできるんだけど、人間の場合(いや、ガンダムのカテジナさんも人間だけど!)、そういうわけにもいかない。

種の繁殖を司って、面倒極まりない妊娠出産を運命づけられているメスなのに、そのうえ、男の気にいるように努力しないといけないなんて、どう考えてもおかしい!

美人が発言権あるのは、美人の相場が高いからで、なんで高いのかっていうと、美人の需要が高いからです。女たちが美人目指して、ヨーイドン!してるのは、消費者を喜ばせるためなんですが、競技者のほとんどはなんで走らされてるのかよくわからないまま走って、ゴールのその先で「よく考えたらこのレースおかしくない!?なんか走っちゃったけど、なんで私このレース走ったの!?観客気持ち悪いんですけど!」って憤ってる美人を見て、『あんたはゴールしてるからそんなこと言えるのよ』って思っちゃってる。走っても走ってもゴールできないこっちは、そんなこと言う気力もないよって。

以上。そろそろまとまらなくなってきたので、やめる。

牧村朝子さんの文章は、いつも面白くてチャーミングでパワーを感じるので好きです。
考えの『仕上げ』の部分はいつも読者に委ねてくれるところも好き。

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