障がい者しかいない世界と、ある程度普通に合わせられる人しかいない世界って…


どう思いますか??

私は…視野が狭まり、自分達側の立場でしか考えられなくなりやすいと思うのです。

私が重度の知的障害を伴う自閉症の我が子を地域の学校に入れたかった理由がまさにそれです。

まわりに障がい者しかいない世界は、配慮も行き届き、自分が何に特化していて、どこを改善していけばいいか分かりやすく、将来自立して理解ある人々の中で暮らすなり、障がい者の中で生きる場合にはメリットしかないでしょう。

ただ、万が一理解の無い人や、環境が整っていない場所で過ごさなくてはならなくなった時…
辛くなるのは本人達だという事に気付けている人はどのくらいいるのだろう?

世の中は障がいに理解のある人ばかりではない。
理不尽な想いや、酷い場合には攻撃や虐待、性被害など…まさかの出来事に出会う事もある。

小さいうちから、世の中に良い人ばかりじゃないと肌身で感じることは、その子にとって身を守る術となる事もある。

地域社会で暮らす事で、この人は信用出来ない、この人は大丈夫そうだと本能的に選び取る能力は障がい児者にも培う事ができる、例え知的に重くとも…

ただ、もしこれが周りに障がいに理解ある人や、そういう環境だから大丈夫と油断してしまったらどうだろう?

そう、まさかの事が起きてしまうのだ。
世の中には、良い人の仮面を被り、私欲のために障がい福祉の世界に入り込む人だっている。

もしも、警戒心の強い子だったなら…
もしも、世の中には悪い人だっていると理解している子達なら…
万が一にでも被害を避けたり、最小限に抑える事ができるかも知れない。

また逆に、身近に障がい児者がいて、きちんと関係を築けた人ならどうだろう?

ヤングケアラーとか、障がい児者に苦労をかけられた人ではなく。

適切な距離感で障がい児者と関わり、心を潰す事無く、ある程度理解して生きて来れた人ならば、障がい児者に対して、ごく自然に振る舞えるのでは無いだろうか??

障がい児者を利用したり、人として大切に扱えない人は、障がい児者をよく知らない人や、障がい児者に何らかの迷惑をかけられて、良い印象が無い人達ではなかろうか??


私は障がい児の親として

大変な事は大変だし
何故私が障がい児の親になってしまったのか??であったり
産む前に戻りたいと思ってしまう事は
あっても

実際に危害を加えようと思ったり
この大変な育児を
投げ出そうとした事はない

投げ出したくなる事は
多々あっても

ブレーキがかかる。


どうしてだろう?と考えた時に
身近に障がい児者がいたけれど
障がい児者に迷惑をかけられたり
嫌だなと本気で思う経験が
幸にして無かったからだと思う。

私が関わった障がい児者は、皆、素直で可愛らしくて、一所懸命に生きていたから…

出来ない事はあっても、自分なりに出来る事を頑張っていたし、私が力になれた時には、周りの大人達も喜び、感謝してくれたりした。

私は力になれた事が嬉しく、喜びとなった。

あの日々の経験が、今に活きているとしたら…
普通の子、普通に合わせられる子ばかりの集団で無くて良かったと思う。

また、いわゆる障がい児様、障がい者様というような、障がいをカサに来て、周りに迷惑をかけても謝りもしないような人達が近くにいなかったのも幸いだったと思う。

場所や環境を分ける事で、お互いに守られたり、安心して過ごせる事はもちろんある。

だけど…本来ならば、場所や環境は本人達が必要として選ぶのであって、他人から排除されるべきものでは無いと思うし、お互いに譲り合ったり、理解し合う事で学ぶ事も多いのではないかと思う…

共生社会とは単純に混ぜれば良いというものではなく、お互いに理解し、努力し、感謝し合って過ごせる場所ではないだろうか…

重度障がい児の親になってみて、改めてそういう場所の少なさを実感する。

皆、自分のことで精一杯という感じ。

私だってそんなに余裕があるわけでもないが…
もう少しお互いに優しくなれる世界ならいいなと思う。

地域の学校という、普通を求められる場所で、どれだけ自分達なりに合わせていけるか?であったり、出来ない事は潔く諦める事も時には必要で…
今ここで学ばせてもらえるチャンスを最大限に活かし、我が子の豊かな未来へと繋げていきたい。

支援が必要な子が年々増えているのなら、地域の支援学級のあり方を、もっときちんと考えていかないと…

いつまでも地域差は埋まらないし、理解の無い冷たい人間達からの差別的言動は無くならない。
支援学校と支援学級の間、そこをもう少し充実させていけたら、世の中はもっと上手く回るのでは無いかなと…
私は思います。

支援学校パンク問題…
地域の学校に通えるレベルの子が支援学校を希望し、支援学校適の子が支援学級に通う逆転現象まで起きている今。
また、普通級でもついていけるはずの子が支援学級を選び、支援級適の子が普通級に在籍し続ける。
必要な支援はいったい誰のためか??と。

親や先生、一人一人が今一度考えを改める時期に来ているのでは無いかと思う。

マンパワーが足りないという割に、自分達の首を絞めているとしか思えない事も多々ある。

親の意向ももちろん大事だが、その子にとって必要な教育とは何か?をきちんと話し合える大人同士でありたいと思う。

いちいち責任問題にするのでも無く。

チームで子供達を育てていける、そんな世の中になりますように✨


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