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仕事をしない上司に悩んでいた

私は将来(26歳で将来という表現はアリなのか)、コーチングを生業に出来たらなぁと思っているので、色々と仕事への不安・不満を検索しては相談された体で「私だったらどう答えるだろう?」と考えています。

その中でも、「上司・同僚が仕事をしない!」という不満はかなり多くて、そしてざっと見た感じだとその不満は女性の方が多い気がしています。

振り返ると私がビジネス書を読みあさり、コーチングにたどり着いたのも上司が代わって、尊敬出来る人からうんこになってしまったからなので、その問題に関してはすごくよくわかります。

うんこ上司に代わってから、私の思考は
・自分のしてる仕事って意味があるのか(迷い)
・こいつが高いお給料をもらってるのが腹立つ(嫉妬)
・自分・周りの意欲低下がすごいのをどうにかしたい(焦り)

とだいたいこの3つをベースに堂々巡りを繰り返していました。

中でも自分の仕事の意味やモチベーションに関しては、上司に頼らずとも自分で見出すことができるだろう、ということで勉強をはじめたわけです。

大前提として、私は5,000人近い企業の社員であり、うちの会社では役職の付く人間の定期的な人事異動が行われます。今の上司が一生の直属の上司ではない、今耐えれば…ということも救いの一つになったことは確かです。

これが個人の会社や中小企業だとなかなか人員も変わらないでしょうし、我慢できないほど辛い場合には仕事を変える等の根本的な手を打つ必要があるかもしれません。

その上で、私がどういう風に状況を切り抜けたか。


自分の思い込みを正すことから

まず、仕事をしない上司は本当に仕事をしていないのか?という「事実を認識する」作業をしようと考えました。

人は思い込みが強い生き物です。特に女性は、脳の作り的に一部分の評価がその人自体の評価に繋がる傾向が強いとのこと。私は上司という人間の仕事の部分しか知らないのに、そういえば知らないうちに上司という人間自体を「だめなうんこ」として認識するようになっていました。

分析してみると上司は非常にネガティブで受け身な人で、一日中でかい声で独り言のように言っている文句は、ネガティブから来るものだということもなんとなくわかりました。

また、自ら動いて仕事をすることはほぼなく、部下に声掛けをして育てる気がないにしても、誰かが相談を持ちかけた時には非常に熱心に答えていることがわかりました。
わたしはうんこ認定をしてしまっていたので相談することさえもしなくなっていたのだと、そこで初めて気が付きました。

上司がやるべき仕事をせずに私に振ってきて私のタスクがいっぱいになっていることに関して、同じように違う誰かに仕事を頼まれた時でも、それを振ってきたのが私が好意を持っている相手だと気持ちよく受けられている、という事実にも気づきました。

要するに、何をさせられているか、というより、「誰に」何をさせられているかというのが私のストレスの大きなポイントだったわけです。

まあさすがにこれだけでうんこ認定してたワケじゃないので問題はモロモロ他にもあるけど、こうやって客観的に見直してみると私のアプローチにも随分改善の余地があるように感じます。

他の人からの仕事はニコニコ受けているのに上司の仕事はトーマスみたいな真顔で受け、困ったことがあっても上司に仕事の相談をすることもない。これでは上司から見てもかわいくない部下だったことだろうと。


雑談を少しずつ増やした

いい人だと認識している相手からの仕事を受けるのは苦じゃない、ということがわかってから、「それなら今の上司を少しでも好きになれないか」と思うようになりました。

初めはお見合いパーティーでも今更言わないだろうというような、「今日は寒いですね」といったような実にぎこちないことから話しかけるようにしました。うんこ上司は良くも悪くも無神経なので特に私から急にコミュニケーションを取るようになったことを特に気にしていないようでした。

私にとってはコミュニケーションを増やしたことを疑問に思わない上司の態度に逆に救われたような気がします。そこで「どうした?急に話しかけてきて?」と言われでもしたら「ハァァァ!?」と思いそうなので…

そのうち、私の弟と上司の息子が同い年であること、上司が入社した当時の話などを聞くようになり、自然と、本当に氷が溶けるように少しづつ、上司への苦手意識が小さくなっていっていることを実感していました。


勤務態度に気をつけた

仕事中には、勤務態度により一層気をつけるようになりました。もともと私が囚人だったら模範囚でちょっと早く出れるくらいにはかなり模範的なタイプではあったと思うのですが、うんこ上司から仕事を振られて、それが明らかに私の仕事ではないもののときなどは目を合わせずに受け取ったりしてしまっていたと反省しました。

心理学的に、「返報性の法則」というものがあり、好意には好意を、悪意には悪意を返すものだということが色々なビジネス書に出てきました。

私の発していた否定的な態度は、無神経だといえども上司に届いていたと思うし、うんこだなんて思っていたとバレていたとしたら相手も私をうんこだと認定しているということです。うんこの投げ合い、そんなものはゴリラです。

仕事を振られてイラっとしても目を合わせてにこやかに一旦受け取る。その際に詳細をしっかり聞き、「申し訳無いのですが今ちょっと忙しいので、今日中でしたら大丈夫ですが急ぎですか?」等の確認をする。
「今やって欲しい仕事」なら、上司は自分でや…らずに他の誰かをとっ捕まえて仕事を頼んでいるようでした。


あ、他の人に報告は一応したよ

関係性は私がアプローチを変えてからかなり変わったように思います。

「自分が思い込みで相手を評価している可能性がある」という事を念頭におけるようになったのは、今回の上司相手以外にも、後輩にイラっとしたり、友人に腹が立ったりする時にもとても役立つ武器となりました。

非難しそうになった時、その人全体を否定することになっていないか一呼吸置けるようになったのは大きかったです。一部で全部を評価してはいけない。

「私はこの人のすべてを知らない」

これがわかるのに、わたしは26年もかかってしまったのでした。もう少しでゴリラになるところでした。

それを踏まえても、上司の業務への無関心さ、部下を育てる力の無さは明らかだったので、以前の上司に相談したり、上司のさらに上の支店長と話す機会があった際にも事実のみ報告はしました。

報告する際に感情的に非難せず、事実と改善してほしい点を述べられたのは上記の、思い込みで評価しないセルフコントロールが身についたからだと思っています。愚痴ではなく、改善点の要請として伝えることができた。
支店長もイチ事務員の愚痴を聞くほど暇じゃないし、私も「愚痴っぽい事務員だ」と思われるのは嫌なので…

上司が4月から異動になるよ

そんな元うんこ上司も、この4月から異動が決まりました。一緒に働いた3年のうち、はじめの2年はめちゃくちゃしんどかったです。無関心で文句ばっかりの上司、明らかに部署の雰囲気は悪くなり売上も低下…。部署内の人間関係もギスギスするようになっていました。

結局、関係改善に取り組み私が上司という人間ごと非難せずに済むまでには半年近くかかりました。ふと気を抜くとすぐあんな上司はうんこだって文句言いたくなっちゃって…

元々わたしが信頼していて、相談にものってもらっていた上司はこの4月から、若くして部長に昇格するようです。元うんこ上司はあと2年くらいで役職定年の年だけど昇格もなく、きっとこのままのらりくらり無関心なまま点々とし、「俺を上は評価してくれない」と文句垂れながら定年を迎えるのでしょう。


正直、今回書いたやり方で変わったのは私の方。上司は以前よりにこやかになって雰囲気は多少改善されたけど、仕事っぷりは変わりませんでした。

しかし驚いたことに、このやり方を色々な相手に使えるようになって、後輩の動きが目に見える程変わっていきました。

私が、後輩がミスしても良かった部分をまず褒め、ミスした点のみ訂正したり、基本肯定的な態度を取るようになった中で後輩が伸びるようになったんです。

だから、若い人が相手なら自分の態度次第で相手の行動も良くなっていくんだと身をもって感じる事が出来ています。それだけでも勉強して本当によかった。


まとめ

仕事をしない人はむかつくよね
でもそれでその人自体を評価しないように気をつける必要あり
なるべく好きになれるよう努力する価値はあるよ
自分が辛くない職場生活を送るためにね
本当にしんどくて改善の余地がない環境なら逃げるのもあり
無理しないでね


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