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今の僕にできることって何だろう 青空に伸ばした両腕と手のひらはちっぽけで 全てを包み込んで…
ワイングラスに注ぎだしたサイダー 閉じ籠りたい シュワシュワと湧き上がる泡の一粒に 底から…
尻尾をふわりと揺らして 満月の上に降り立った黒猫 鈴の音に合わせて 軽やかなワルツを踊る …
頭に浮かんだ疑問符 曖昧なままにしたくなくて 0点の解答用紙の端っこに書き留めた バランス…
日傘を少し傾けて 眩しい陽光に目を細めながら 揺れる木漏れ日と小さなシルエットを見つめる …
見えない電波が飛び交って 心の中に秘めた音声が乗っかる 光の速さで弧を描きながら 狭くて閉…
昨日はCoachの帽子を被って 涼しげな表情を作り 別の日にはCHANELの香水をつけて 背伸びした大人になってみたり 今日はHERMESのバッグに ありったけの嘘と青写真を詰め込んで とある日はDiorのハイヒールを履いて 颯爽と街頭を歩いて 翌日はPradaのスカートを翻しながら 舞踏の夜を明かしたり 真っ白で すべすべで 無垢な肌 一定のポーズを貫いて 静かな視線を注いでいる 誰も彼もが憧れる マネキン21号
染められた 毒々しい紅に それはなんだか 怒気ややるせなさ、怨念を足してちょうどピッタリ3…
差し出された答案用紙 握った鉛筆に込めた力はなんだか弱々しくて 消しては 書いて 見えない…
寝ぼけ眼を擦る ぼやけた世界がだんだんくっきりとしていく 生まれたての夜明けは朝露の水しぶ…
日々の記憶は溶けていく 深い 深い 水底に 一分 一秒と 経つにつれ 春風にさらわれた花び…
流れる時の狭間で 未だ動きを止めない秒針にしがみつき 足掻き続けている 心の端っこにできた…
アルバムめくる手が止まる 思考回路はワンテンポ遅れた 揺れる梢のシルエット 絵に描いたよう…
じりじりと照り付ける日差し サングラスを少しずらして 麦わら帽子のつばの角度を変えて 光の粒たちが頬の上でキラキラと反射する 足跡辿った先には砂の城 誰かが枯れ枝で書いた謎の暗号 波がさらっていく貝殻に手を伸ばし 耳に当てて海の叫び声を聞く 小麦色に焼けた腕を絡ませて シーグラスのありかを探す 両手いっぱいに掬った透明の宝石たち ボトルシップにくくり付けられた書簡 願いを乗せてマリンブルーの絨毯の上に浮かべた ここではないどこかへ 行っておいで、と