(記録)入学6か月

 さて、早いもので夏季も終わり夏季履修分の成績も確定しました。取得単位は計13単位で、卒業に必要なのは124単位。そこから卒業論文(演習)の8単位を差し引くと116単位。春・夏はやや履修控え目にしていたものの、ペースとしてはちょど4年で終了するペースなのでまずまず順調です。

 なかにはレポートでは結構手厳しい講評を頂きつつ単位修得試験で挽回したりと難航した科目ではギリギリ70点と際どい成績の科目も出ましたが、それでも一つも単位を落とすことなく進んでいます(50点未満だと再履修)。

 個人的にはマストで押さえておきたかった美学概論が評点90点で単位が下りたことが夏季の最大の収穫でしょうか。試験のテーマがカントで良かった。というよりもカントじゃなかったらここまで高い点は取れなかったのではないかなと思います。ありがとうカント(謎)。理論に振り切っちゃっている方が案外と得意なのかもしれませんが、カントより後の時代になると理論も複雑になっていくので、比較的わかりやすいんですよね。まさかカントを分かりやすいと書く日がくるとは……。

 逆にエッセイ系は本当に書き慣れないというか、まあ散々な出来である自覚はあるのですが、散文ももう少し蔵書から読み直しつつ身に着けていきたいところです。あと全体に校正・校閲の力量が弱すぎるので、まだまだレポート自体も散漫であったり本筋から外れる不要な部分が残ったり、テーマが伝わりづらかったり、相変らず課題は多いです。ライティングゼミとか行ってみた方が良いのですかね。天狼院書店さんとかいろいろ面白そうなことをやっていますし。情報だけはチェックしています。実際のところは現時点でそこまで手を広げるには、いろいろな意味で余裕がないのですが。

 文章磨きが足りない理由の一つとして、恐らく読書量は人並以上にはあるはずなのですが、それはそれとして所謂「古典」「名作」の類いにあまり触れてこなかったという偏食読書傾向の影響が否めないと感じています。カミュも川端康成もソポクレスもほぼ初見ですからね。我ながら酷い。しかしながら、そういった作品を今更ながらに手に取るようになったのは他ならない大学のお陰です。きっかけが無いと生涯触れることはないだろうという作品はまだまだいくらもあると思いますし、これからもそういった作品を手に取っていくことになるのだろうと思います。

 10月からは秋季入学の皆様とも一緒に講義に臨むことになりますが、この辺りも社会人に合わせた通信教育課程の良いところだと思います。春は人事やら何やらで忙しい方も多いと思います。海外だと社会人⇔大学/大学院の経歴の行き来は珍しいものでもありませんが、日本だとまだまだそういった感覚は乏しいですし、政府が推進している社会人の学び直しも専ら実学に依った内容と見受けています。教養を深めていくという学びの在り方についてももっともっと寛容で理解ある社会になることを願って止みません。

 

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