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流れに身を任せることと自分で決めて動くこと⑤

…④からのつづき…

実はこの事件が起こる2週間前から立て続けに、
彼には災難が振りかかっていました。

ひとつ目。
行きつけのお店で彼がいつも通りお酒を飲んでいると、店に新規の男性客が入ってきました。
その男性客は、お店の女性客の身体を触ったり、しつこく話しかけたりしたのだそうで、明らかに嫌がっている女性客のその光景を見た彼は、怒りのスイッチがONに。
掴み掛かり、押し問答ののち壁に押し付けたところを、
店のオーナーが止めに入って我に帰り、友人でもあるその店のオーナーに「店に迷惑をかけてごめんなさい」と謝罪をし、落ち込んで家に帰ってきました。

ふたつ目。
仕事帰りに顔を出すと、主催者に約束したイベントがあったそうです。しかし当日になり疲れていたこともあり、その日はわたしとゆっくり過ごそうと決めた彼は、体調が良くないので行けなくなったと断りの連絡をその主催者に入れました。
帰路につく途中、わたしが待つ自宅へ帰る前に一杯だけ飲んで帰ろうと、行きつけの店の扉を開いた彼。
なんとそこにはあのイベント主催者の方が居合わせていました。
怒ったその主催者は、嘘をついたと彼を責め、表へ出ろ!という流れになってしまったのだそうで、
家へ帰ってきた彼の顔には複数の殴られた跡が。
「ごめん、帰るって言った時間に帰ってこれなくて…」
と落ち込んだ彼に謝られたことがありました。


長くなってしまいましたが…
このように、立て続けに彼に起こっていた問題があったのち、警察が来てしまうほどの大きな問題にまで膨れ上がった今回の件。
これも偶然重なる出来事とは到底思えなかったわたしは、
少し時間を置いたのちに、この一連の出来事を何となくなかったことにせず、ちゃんと向き合って話そう。と決意し、彼と再会しました。

彼と話したことで見えてきたこと。
それは、

【わたしの中にある男性からの抑圧への恐怖】
と、
【彼の中にある女性を抑圧してしまうのではないかという恐怖】
【知らない土地への引っ越し、長年やってきた仕事を辞めること、ワーキングホリデーなど、環境の大変化への恐怖】
そして共通して、
【目の前にある後回しにしたい事を見て見ぬふりをする傲慢さ】

…このお互いの自我の中に隠れている、恐怖や傲慢さを、
今回のこの一連の出来事を通して、私たちに気づかせるかのように起こった。ということが判明したのでした。

信じられないショッキングな出来事や、
理性を超えて湧き出る、強くネガティブな感情が出てくる時、
それと真っ向から向き合うか、
見ないフリをして受容れることを拒否するか。
どちらの道を行くか。

見ないフリをして生きていくことは決して、
『流れに身を任せること』ではない。
そして真っ向から向き合うことは、
『自分で決めて動くこと』そのあとに初めて
『流れに身を任せられるようになること』。

身をもって体感し、ハートで理解をしていくことがいかに大切か、

ありのままの自分自身やありのままのパートナーから逃げないことが、いかに大切か。

今となっては、この出来事が起こってくれたことに、感謝している自分がいます。

…⑥へつづく…

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