白いマグマ

昨日血圧を測りまくっていたが、結構低かった。証明するように朝起きられなかった。ただ、好きなように寝て起きるという今できる最大限の贅沢をした朝にカーテンを開くと朝日が(昼の日差しに変わり始めていたが)部屋を光で満たしてくれるのは幸福だと思う。光は確かに熱を持ち始めていて、春だ。昨日散歩していたら梅が咲き始めていた。雨はとてもかわいい花なので好きです。枝ぶりと花の対比がとてもよい。

昼から青菜をおひたしにしたり、肉じゃがを作ったり、菜の花と山芋でグラタンを作ったり(山芋をクリームソースがわりにするのだというので試しに作ったら美味しかった)。
午後に八百屋に行き、春キャベツが出ていたので嬉しくて買った。菜の花も少し高かった時期から頻繁に食卓に並べている。昔は冬が好きだったが、最近は冬から春への移り変わりが好きだ。春の野菜は美しいので好きだ。食べた時に感じる甘みや辛味は優しさや力強さの証明のようで私はそれを食べて出来るだけそういう美しさを持って生きていきたいと思う。

出来るだけ抜けるような空間が心や五感の中にある生活がしたい。その衝動で洋酒をかけたケーキを作ってしまうし、料理にもスパイスをとにかく入れてしまう(胡椒の量が異常に多いのが私のクセだ)。今も好きなグラフィック・デザイナーが文字を見る時大抵その文字を遊具のようにして遊ぶ、と言っていてとても共感してさらに好きになったのだが、そういう感覚と似ている。石膏像などでいうとジョルジョの脇腹、ミケランジェロのヒゲの後ろ、モリエールの首と髪の交わるあたりが好きだ。その空間が他の何でもなくその石膏像のためにだけある空間だということがたまらなく好きだった。

くらもちふさこのkiss+πr2を読んだが、やはりくらもちふさこという漫画家はそういう空間を紙の中に立ち上げることに関して唯一無二の才能があって、もう多分こんなに居心地のいい画面を作る人は現れないような気さえしてしまう。私はチープスリルが一番好きだったけど、ちょっと揺らいだ。改めて読み直そう、少し経ったら。

今日は一日、電波がゆるいですね。どこにいても繋がりにくい日だった。

今日考えてたことは、自分の体の中に存在しない幸福には触れられないということを考えてた。

#日記 #くらもちふさこ #料理

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?