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ガレージセールを開催したら、収益よりも大切なことが得られた

GW真っ盛りの5月4日、自問自答ガールズにお声掛けしてガレージセールを開催しました。
※自問自答ガールズとは、制服化スタイリストのあきやあさみさんが提唱する「自問自答ファッション」を実践している人たちの通称です。今回はファッション好き仲間を集めてイベントをやってみたよー、という感じで捉えていただければと思います。

経緯と記録

ガレージセールを開催することを決めたのは、引っ越しを機に持ち物を減らしたいと思っていたから。自分にとっては不要だけれどまだ綺麗で使えるもの、とはいえフリマアプリでは売りづらいものを、どなたか必要と思っていただける方にお譲りできたらと考えていました。
そんな中、今回出品者として参加してくださった自問自答ガールズの一人が「ガールズ向けのガレージセールがあったら出品したい」とおっしゃっていたのを見て、ここぞとばかりに飛びついたのでした。

とはいえ自分主体でイベントをやるのは初めて。さらに、本当に気に入ったものでなければお買い物をしない自問自答ガールズだからこそ、果たして興味を持ってくださるのか……と思い。Xの投票で呼びかけてみたところ、思った以上にたくさんの反響をいただきました。
ならば決行しようと参加者を募った結果、出品者として4名、一般参加者8名の計12名が手を挙げてくださいました。

出品者として名乗りを挙げた方々はお洋服を持ってくる方が多く、会場に備え付けられたポールはお洋服でいっぱいに。足元には靴が置かれ、まるでアパレルショップのような空間が生まれました。出品者が持ち寄ったアクセサリーなどの小物類もずらりと並びます。
さらに一般参加者も滞在中に小さめの不用品を持ち込んでやり取りしていいことにしていたので、人が増えるごとに品物が増えていきます。それぞれの個性が詰まった品物が陳列スペースいっぱいに並ぶ、見ているだけでわくわくする空間ができあがりました。

開会後は皆さん思い思いのファッションアイテムを手に取り、会話を楽しみつつ次々と試着をしていきます。
お似合いのアイテムを身に着けたガールズに、思わず拍手が巻き起こりました。
中には新たな行き先が決まるアイテムも。
誰かにとっては不要になったものかもしれないけれど、気に入って購入して大切にしていたもの。それが新たな行き先が決まることで輝きを取り戻す様子を見守るのが心から楽しい。

参加者には初対面同志の方も、さらには自問自答ガールズの集まりに参加すること自体が初の方もいらっしゃったはずなのに、和気あいあいとした雰囲気の中、時間はあっという間に過ぎていきました。
時間中は入退室自由としていたのに、結局全員が終了の時間までいらっしゃり、盛会のうちに閉会となりました。

私がやりたいことの一つの姿がそこにあった

今回のガレージセール、引っ越しの準備や仕事が忙しかったこともあり、事前準備にはほとんど時間をかけていません。
当日も会場を整え、お菓子を買って待ち構えていたくらいで、本当にたいしたことは何もしていないのです。
それでも、出品者・参加者の皆さまを迎えてからは場がうまく回りだし、皆さん本当に楽しそうにしてくださっていたのが印象的でした。

唐突ですが、私は組織の在り方に対して一つの理想像を持っています。
一人ひとりが得意なことを活かし、苦手なことを補い合い、無理なくそれぞれの個性を活かせているチームであること。
誰が仕切るでもなく自然とそれぞれが役割を担い、まるでアメーバのように形を変えながら自在に動いていく組織であること。

ガレージセールはその日、その場限りの集まりであり「組織」「チーム」とは別物かもしれません。
けれども私が思う理想的な「場」がそこにはあった気がします。

それぞれが思い思いに好きなことをして、好きなものを見つけて、思い思いに楽しんでいる空間。
自分が仕切って統制を取って進めていくというより、それぞれが好きに動くことで場が成り立っている。
また、自分が仕掛け人だとしても、真ん中に立っている主役である必要はない(それはそれで経験はしてみたいけれど)。

仕事でも同じようなことを思っていて、自分はチームリーダーなので役割としてその場をリードしていく場面は多いけど、こちらであれこれ促さなくても自然とアイデアが出たり議論が進んでいくチームが理想です。
(最近ではチームが理想の状態に近づいていて、本当に嬉しく思っている。)

自分がしっかり動いて仕掛けていく、その場を仕切っていくというよりは、皆がそれぞれ自然に楽しみながら動くことで、うまくその場が回っていくことが理想。
私はそのための装置を用意したい。

私がイベントの運営側に回る経験を初めてしたのは、高校の生徒会でした。文化祭や体育祭などの学校行事の実行委員として裏方に回る経験は楽しかった思い出があります。
一方で、大人になってからは裏方に回ることは義務感、仕事感があり、楽しくないと思うことの方が多くなりました。
始まったら勝手にその場が回る、という意味では今回と同じなはずの飲み会の幹事も、好きではないし極力やりたくない。
運営側をやりたい、やった方がいいという思いは過去の栄光に縛られているだけで、本来の自分には向いていないのでは、と思ったことは何度もあります。

でも、今回ガレージセールを主催してみて、自分がやりたい、楽しいと思える「運営側」と、今の私がイメージしている「運営側」の中身は別物だったと腑に落ちました。

自分のやりたいことが誰かにつながっていく

閉会後、参加者の皆さんの感想ツイートを拝見しました。
皆さん楽しんでくださり感無量で、本当に嬉しいことがたくさん起きた一日でした。

ガレージセールをきっかけにガールズとの交流をスタートできた方がいらっしゃったこと。
今回は個人的に思い入れのあるエリアで開催したので、エリアへの恩返しのつもりで事前にいくつかおすすめのお店を紹介していたのですが、紹介したお店に実際に行ってくださったガールズがいらっしゃったこと。
イベント中、やってみたかったことをやれたり欲しいものが見つかったガールズがいらっしゃったこと。
閉会後に一部のメンバーで伊勢丹に試着の旅に行かれたらしく、イベントをきっかけにファッションの輪が広がっていったこと。

自分がやりたいと思ったことをそのまま実行に移したら、それが誰かのやりたいことや楽しいことにつながった。
自分のやりたいことはあくまで自己満足で、他の人を楽しませるためには何かしら我慢をするのが当たり前だと思っていたから、自分が楽しいことがそのまま相手の楽しいにつながることがあるとダイレクトに実感できてよかった。

とっても楽しかったのはもちろんだけど、それだけではなく自分自身が大切にしたいことに気づけた1日となりました。
まだ言語化はしきれていないけど、これからの自分にとってのヒントが得られた気がします。
参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました!!

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