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朧げで、強固な存在感。

King&Princeのセンター、
平野紫耀さん。

もう、名前からして唯一無二である。
圧倒的な華やかさがあり、ダンススキルも高く、ハスキーな歌声は甘く優しい。

デビュー曲である「シンデレラガール」は
平野さんのアカペラから始まる。
それを担当するのって、本当にプレッシャーだっただろうなあと思う。

「センター」としての存在感を
「グループ」を先導する力を
圧倒的に保ち続けていた、稀有な人。

メンバーカラーである、深紅。
まさに主役である「真っ赤な薔薇」のような人だと思っていた。
でも、知れば知るほど「椿」のような人だと思うようになった。

椿は美しく可愛らしいけれど、香りはない。
金木犀のように香りで気づくことがない。
そして桜のように花びらを散らせることなく
花ごとぽとりと落ちる。
その潔さが、どこか悲しい花だ。

平野さんには、そういう儚さがある。

「アイドルに向いていない」
本人はそう言うし、アイドルの枠を超え
エンターテイナーという言葉のほうが、うんと似合うけれど、私ははじめてDVDで「アイドル平野紫耀」を見た時、その煌めきに驚かされた。

くるくる変わる表情、先陣切ってふざけはじめる姿、目が離せなくなる身体の使い方。色を変える歌声。
そのどれもが「ファンが求める姿」の最上級だった。

それなのにMCになると、どこかシャイな一面を覗かせる。子どものように目を丸くして驚いたり、信じられないような知識不足を披露したりする。
ツボに入ったときの超音波みたいな笑い方、あれ声量すごすぎる。楽しんでんなあと思う。

仕組みが未だにわからないのだけれど
平野さんは全力で笑ってると、やたら鼻が目立つ。顔が小さいからなのかな。
それをみると、「ああ、平野が鼻になってるな」と思う。幸せのしるし。

鼻になる平野さん。

そして、あの顔面とガタイで、ビビリなのはずるい。すぐ飛び上がるし、そういうときの声はすぐ震える。

キンプるのぶらり平野くんで、笑いが倍増する催眠術にかかった時、まんまとひゃはひゃは笑っていたのに、術を解いた瞬間「…怖い…」と、小動物のように呟いていたのが本当に可愛かった。あれは見た人全員が庇護欲に駆られたのではないかとすら思う。

年齢的には上から2番目の平野さん。
立派なお兄ちゃん組である。
髙橋さんに至っては本当に兄弟のようだし、永瀬さんに対しても見守り態勢がすごい。神宮寺さんは対等に見えるけれど、自ら甘えにいくことは少ないように思う。

そんな平野さんの唯一の年上メンバー。
それが岸さんであり、平野さんがべらぼうに甘えだすのが「きしひら」なのだ。

KPQPメイキングで、エアキャッチボールを楽しんでいた髙橋さんと岸さん。この二人の絡みが大好きな平野さんはすぐにボール役として参加しだす。
自身のグーをボールに見立て、岸さんにまっしぐらに走り出す。怖い。なんでそんな負担のデカい役を自ら背負いにいくのか。平野紫耀には本当に謎が多い。

暴投球と化した平野さんは舞台袖へ消える。
束の間、ほんと束の間。
岸さんがすぐにボール(という名の平野さん)を取りに来ないことに怒り出す平野さん。
「ボール、取って!!!」

何その可愛い怒り方。
お父さんと子どもじゃん。
しかも、結構ちゃんと怒ってんの。
訳がわからないよ。

歌番組でも隙あらば岸さんを見る平野さん。
目が合うと満足そうに笑う。

もう、消されてしまったけれど
期間限定で公式から上がっていたCDTV30周年ライブでのシンデレラガール。

目が合うと。
にっこり笑顔。

良かったね。平野さん。
岸さん大好きだもんね。

岸さんを見ている平野さんは
本当に幸せそうで、慈愛に満ちている。
それでいて気が抜けていて、ふわふわとしていて、本当に楽しそうに笑う。

笑うのって本当に大事だから。

良い意味でも悪い意味でも目立つ平野さんは
きっと、矢面に立つことが多い。
だからこそ。
笑顔にさせてくれて、甘えられる存在である岸さんが、メンバーにいてくれて良かったなと思う。

まあ。平野さんも大概面白いけど。
めちゃめちゃ、笑わせてもらってるけど。
キンプリ全員、変わった人だもんな。

あと、この頃の平野さん見ると
すごーいブリーチしたくなる。

紫がかった白のような、きれいな色。
すごい神経質で小難しい美少年に見える。

キンプるは本当に良い写真を撮る。

そして、なにより
平野さんは、謙虚で優しい。
「味方が誰もいなくても、俺たちがいます。また会いに来ます」「胸を張って好きだと言えるようなグループになります」
意訳ではあるし今聞くと悲しくもなるけれど、ドームツアーの最後の挨拶にて、発する言葉が全て自発的だった。頑張るのはこちらです、というようなことばかり。

ツキヨミの一億回再生。
2作連続のミリオン。
そしてデビュー曲シンデレラガールの、5年越しのミリオン。

そのどれもが、ティアラと呼ばれるファンの自発的な行動。そしてその嬉しい記録を打ち立てると、すぐに公式TwitterのタグやYouTubeチャンネルで、お礼のレスポンスが返ってくる。「嬉しい」「ありがとう」とともに、「無理はしないでね」と優しい言葉までかけてくれる。

きっと、これまで平野さんや神宮寺さんを始めとする、キンプリが見せてくれた謙虚な姿勢があったからこそだと思う。喜ばせたい、お返しをしたいという一心で。

ファンのほとんどが「5人が笑っててほしい」と、彼等の幸せを祈ってる。5人もファンに向けての新曲で、デビュー曲と変わらず「僕に笑ってみせて」と歌う。
こんな両思いあるかよ。

キンプリの屋台骨、平野さん。
平野さんのおかげで見られたものが、たくさんあった。与えてもらったものがあった。

才能に甘んじることなく努力を惜しまない人。
たくさんの笑顔を与えてくれる人。
たまに淋しそうに笑う人。
気付いたら消えてしまいそうな、儚い人。

すべてが夢のようで
信じられないような、存在。

まるで奇跡のような
私にとっての平野さんは、そういう人。

うつくしい、ひと。

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