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デザインはポータブルスキルなのか

今、20代のデザイナーや、初めからwebデザイナーとしてキャリアを始めた人には馴染みがないかもしれないが、「パソコンでデザイン(DTP...死語だなー )」以前からデザインをされていた先達はたまに
「君たちはパソコンがないとデザインができないけど、私たちは違う。全て頭の中でデザインはできている。」
なんてことを話される。

その通りで、DTP以前は文字の種類もサイズも詰めも、色も、全て製版の方へ指示書を書いていたので、完成形のイメージはデザイナーだけのものだった。
正確には知らないが環境の移行にばらつきのある30年も前の話を同じテーブルで話はできないが、デザイナーの仕事は明確だった。

今はといえばパソコン一台で制作から入稿・サーバーアップまでできることから、文字修正や、写真レタッチ、入稿データの作成やコーディングと、デザイン以外の作業もデザイナーの仕事となっている。(もちろんDTP以前にだけ必要とされた業務とスキルもある、今だけ大変なんて思っていない。全部大切。)
もちろんカメラマンやイラストレーター、コーダーやエンジニアの手も借りるが、本当に大切なのは機能するデザインを考え生み出すことであることに変わりはなく、いかに一番大切な部分へ時間を割けるかが、今も昔もプロの大切なプリミティブな仕事だと痛く考えている。

何はともあれデザイナー1人で、ラップトップが1台あれば、最後の微修正と入稿は楽々完了する時代です。
本来なら終わっているはずの仕事がクライアント都合で延びてしまい、夜はホテルにいるわけだから仕事をすることは構わないが、持ち込み重量制限7キロのLCCへのパッキング作業で「その1台」をねじ込む大変さは僕だけのものだ。
「孤高の人(僕はまだ漫画版しか読めていない)」よろしく、一つ一つについて必要性と重量を考えて取捨選択をする。
ラップトップ、カメラ本体、35mm単焦点、10-20mm広角、携帯、モバイルバッテリーと何が重いかは明確だがこれらを除いての旅は2019年の僕にはあり得ない。時代も人も豊かになり変わるのだ。DXフォーマットでよかった。
予想外に面倒くさくなったが楽しい作業。

でもでもしかし旅は身軽に楽しみたい。

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