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「namie amuro Finally Tour2018」~東京最終公演の安室ちゃんとファンの絆

9.16を直前に、その日をどう過ごすか、それぞれが考える時に来ています。
沖縄のチケットが取れた方、取れなかった方、沖縄行きを諦めた方、チケットが取れなくても沖縄へ向かう方、自宅で静かに過ごす方、ファン同士で過ごす方…。いろんな方がいらっしゃいます。
ファンにとって、とてもセンシティブな時間になってきました。

今、私は東京最終公演のブルーレイを観ています。
DVD・ブルーレイのリリースからずいぶん経ちますが、まだ観ていませんでした。直視する勇気がでなくて…。
それぞれの会場の特典ライブ映像を観ては
「名古屋、映像が綺麗」「福岡は安室ちゃんの笑顔がいっぱいいっぱい溢れてる」「東京(5月公演)のハィシー(『HIDE&SEEK』)のアングル最高」と騒ぎながら、
この期に及んで『最終公演』は先延ばし(ダメなやつ)。

ファンの間では、「観客映しが多すぎる」との声も上がっており、「本編なのに…どんなものだろうか」と不安な気持ちでようやく再生。

いつも序盤は緊張して、表情も固い安室ちゃんですが、さすがに最終公演。
いつも以上に固く厳しい表情。そして力が入りっぱなしです。

そんな姿からは最後のステージで、燃え尽きようと自分と闘う、強い覚悟と鬼気迫る空気が感じられます。

こんな安室ちゃんは初めてです。
一瞬たりとも目が離せません。
観ているこちらも自然と力が入り、

並々ならぬ気迫と迫力を前に
「あー、本当に本当にこれが最後なんだな」と嫌が応にも別れの覚悟を突きつけられます。

特に小室時代のパートはすごかった。

一曲ごとに燃え尽きようとする安室ちゃんの
固く厳しい表情は、緊張のためのものではなく、涙をこらえるためのものだと徐々にその輪郭がより鮮明になっていきます。

一曲ごとに自分の中で思い出を振り返えるように歌い

一曲、また一曲と、名曲たちを手放してゆく安室奈美恵。

それはまるで安室奈美恵の25年間が昇華されていくようでした。

そして同時に安室ちゃんとともに歩いてきた私たちファンの時間もシンクロし、重なり合い、また昇華されていく…

それはあまりにもせつなく美しい光景で…

涙が止まることはありませんでした。

  「始まりがあれば、必ず終わりは来る」

10代の頃から抱えていたという引退への覚悟を語っていた安室ちゃん。

「もうここでこうして、この曲を歌うことはないのだ」と涙をこらえながら、くしゃくしゃと笑うそんなせつない笑顔の安室ちゃんに、不思議と10代の頃の安室ちゃんが重なって見えてきます。

歌うことが大好きで、何よりダンスが好きで…。
東京でデビューしたらすぐに売れると信じていたあの頃の真っ直ぐな瞳をした、あどけないけど強い意思を持った少女の姿。
「あー、この人は何も変わっていないんだ…」。

『太陽のSEASON』を歌いきってカッコよくポーズが決まった後。
暗転する瞬間のあなたの子どものような笑顔は、あのころのままでした。

誰の目も気にすることなく、くしゃくしゃと笑って
暗転する中、顔を崩して泣いて…

力尽きるまで走り続けてくれた彼女にこれ以上、一体何が望めるだろう。
一体何を望むというのだろう。

涙する観客。歓声を上げる観客席。
確かに、映像には観客席がたくさん映ります。けれど、もうそんな観客映しの多用さも気になりません。

それは、いつしか安室ちゃんの気持ちになって、映像を観ていたからです。

観客席で泣いているあの子も、
目に焼き付けようと必死なあの人も、
優しい眼差しで見つめるあの人も、
むしろ、「うんうん分かるよ」と思えたし、

何より、これは安室ちゃんがステージから観ている光景なんだ…

この映像が、安室ちゃんの視点と観客の目線の両方の想いが込められた作品だと、
そう気づいたとき、

何よりもこの光景を安室ちゃんに覚えていてほしい…
いつか今後の人生で、安室ちゃんがこの映像を見ることで、『安室奈美恵として生きた時代』を、そして『ファンの姿』、『ライブの光景』を思い出してくれたなら…。

どうか私たちとの日々を
ずっと忘れずにいてほしい…

そう願わずにはいられませんでした。

こうして最後まで全力のステージを見せてくれたこと、
最期まで私たちが大好きな安室ちゃんでいてくれたこと。
今改めて、感謝の気持ちでいっぱいです。

かっこよくて、可愛くて、バラードで恥ずかしそうに歌うシャイな安室奈美恵は、
これからもずっと私たちの心の中で永遠に輝き続けます。

いつだって言葉ではなく、すべてのことをその背中で教えてくれたあなたを…
そんな安室奈美恵を、
『永遠もの』にしてくれて
本当にありがとう。

どうかどうか、これからのあなたの人生が幸せでありますようにと心から願っています。

ありがとう、安室ちゃん。

追記・しかし、これだけセンシティブになりながらも、全てを歌いきった安室奈美恵、やっぱりすごいなぁと改めて思いました。


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