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うえののそこから「はじまり、はじまり」

東京美術館で「マティス展」を観賞後、もうひとつ気になるものを発見。

見て、この絵を。

何でしょう。この奇妙な可愛さ。
カラフルなスケルトンのポップな行進に心惹かれて、入場する。

こちらでは、荒木珠奈さんというアーティスト の、メキシコとの出会いから生まれた作品群を展示している。

えっ!!メキシコでは、電柱から無断で電線を引き抜き、生活を営んでいるの!?

そのたくましさと、日本に住む私から見たら考えられない「常識」のバリエーションに、ますます興味を持つ。

人々が住む町が表現されている。

作品を見ていたら「家をぶら下げる事が出来ます。コンセントに挿すと灯りが灯ります」とスタッフさんが、お家を選ばせて下さる。

なんと、お家をぶら下げられる。
楽しい。ますます興奮する。
体験させて貰えるとうれしい。

メキシコは、カラフルな死の匂いがする。
パーティー感があるのもいい。

次のお部屋でも体験をさせてくれた。
数々のアパート群を現している。

こちらでは、鍵を渡して頂き、パカリと扉を開けさせてくれる。今まで開いているドアも、今までの参加者が開けたもの。

パカリ くつろいでいる人が登場

また次のお部屋。

感情を言葉で現せない時に、線であったり、モチーフであったり、言葉以外のものでも表す事が出来るのに癒される。
 
作品にして、こんな感情がありますよ、と存在させると、ただ見つめる事ができる。

ただ見つめて、興味を持たれたがっている感情がいるんだな、と注目すると落ち着いてくる。

感情は、伝播する性質があり、水にも流す事が出来るらしい。

私は絵や川を見ていると、気持ちが落ち着いて、何か凝り固まったものが溶けて流れていくような感覚になる事がある。

ああ、こういう気持ちになった事あるな。 
言葉にはならないんだけれど、絵という形でも触れられる。

この中にも入る事が出来たよ。

カオスの一部になれる愉快さ。ああ、愉しかった。

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