「やりたいことは、どんどん人に話しましょう」
自己啓発書やら、有益ツイートやらでよく見かけるひと言。

その理由は

• 【覚悟】公言することで後に引けなくする

• 【応援】仲間が増えやすくなる

• 【前進】言霊によって引き寄せが増える

など。

ある。
たしかに一理ある。わたしも経験がある。

なんの気なしにポロッと口から出たことが
「いいねー！」と共感を集めて
「やろうぜ！」って動きはじめたこと。

口に出したことで反対も食らったけど
応援してくれる人もいて
情報をもらったり、協力してもらったりしたこと。

でもね、そういうときって、"1"か"90"のどっちかだと思うの。

"1"はほんのちょっとしたノリ。
できる・できないとか、成功とか失敗とか、続くとか続かないとか、なんにも考えていないからこそポロッと言えちゃうし、「うぇーい」で始まっていく。(すぐ立ち消えになることも多いけど、でもいったんは動く)

"90"は、最後のあとひと押しだけが足りない状態。
もう、いけるのよ。
客観的に見れば、もうGOサインで大丈夫なの。
「やりたい」って気持ちも高まっている。情報も集めて、いっぱい考えてきた。
本人のなかにある、ちっちゃい石ころみたいな「でも…」さえ取り除ければもう、歩き出せるのよ。

ところが、この90までが長い(ことが多い)。

20や30の段階で「やりたい」って言えちゃう人を、わたしはすごいと思う。
やりきれるかどうかも分からない。
失敗して痛い目を見るかもしれない。
「あなたのためを思って」と、ありがた迷惑な助言をしてくる人もいるかもしれない。
もしビジネスだったら、かけたお金を回収できるか分からないのも不安だ。
「あいつ、口だけじゃん」と思われたくない。

ぜんぶ解決できる方法が、不言実行である。

誰にも言わずに1からコソッと始めて、公になるときにはもう、助走を終えて走り始めちゃっている。
「テッテレー！」
こうなったら止められない。

誰にも言わないから、失敗しようが途中でやめようが、誰からも揶揄されない。
「あなたのためを思って」くれる人もいない。
こちらから誰かに助言を求めるときはもう、心決まってるから。動いちゃってるから。

マッドサイエンティストのように自分の世界でひとり「ドゥフフ」ってほくそ笑みながら進めていくのが気楽だし、わたしは好き。なんか黒幕感もある。iPhone100あたり開発しているような気分にさえなる。

そんな恥ずかしい気分になっても、笑う人だってバカにする人だって誰もいないんだから。

そうやって、現在進行形でわたしは秘密裏にボルテージを高めていることがある。

…ドゥフフ。