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商店の終わりから「ポジティブな終わり方」を考える。京都・堀川商店街|#商店街巡り vol.10


時々出入りしているKRP町家スタジオの近くにある堀川商店街。

この日までお店には入ったことはなかったけれど、「はとや文具店」さんが 9月いっぱいで閉店ということで、ふらっと立ち寄ってみました。



昔ながらの文房具屋さんって、心をくすぐられるんですよね。なんだかタイムトリップした気分。

あまり馴染みのない文房具も。どうやって使うんやろう・・シャー芯?(こちら2枚の写真はユウヤさんより)

なんとなく惹かれたいい感じのパッケージの便箋と、とくに用途はないけど買ってしまった値札たち。これを機に「小商い」見つけてみようかな。


「閉店って言うとね、本当にあちらこちらからお客さんが来てくれて。なんだか卒業式みたいなの!」と楽しそうに話される、店主の池内さん。

“終わり” を決断するに至った背景は様々だと思うけれど、なかなか勇気のいることでもあったはず。それにもかかわらず、やわらかな笑顔で話される様子がとても印象的でした。


ここで履歴書を買った就活生が「就職が決まったよ!」と報告に来てくれたことや、文房具を買いに来た外国人に町家を貸してみたこと。

そんな風に、この場所から生まれたであろう数々のストーリー。

いつまで経っても、それぞれに「温度」がある思い出として残っていくんだと思います。


ごくごく当たり前にあった日常かもしれないし、ドラマチックな展開はなかったかもしれない。それでもここにこのお店があることで暮らしが彩られた人たちがいるんよね。

ご連絡先を伺ったので、また何かの機会にお話を聞いてみたいな。


「終わり」ってネガティブに捉えられがちな気がするけれど、決してそうでもないかもしれない。そんなことを改めて感じました。


ただ、商店街としてはお店がひとつなくなることは、まちの賑わいが失われてしまうことなので、次にどう展開していくかが問われるところですかね。

新規出店者を探すことや、「リノベーション起業」といった事業継承を検討するなど、方法はいろいろあると思うので・・このあたりはわたし自身も普段実践しながら難さを感じているところではありますが。


大事なのは、そういったタイミングになった時に柔軟に対応できるメンバーがいるかどうか。それはどの業界でも当てはまることだと思います。


以前訪れた大豊商店街のように、「終わり」が明確なのもひとつの方法かもしれませんね。こちらは建物の耐震という外的要素の期限なのでわかりやすいですが。


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個人的には、いろんな「終わり」をもっとポジティブに捉えられたらいいなと思っていて。

人生に関して言えば、終活やエンディングノートの講座も増えてるし、お葬式だってカスタマイズできるサービスがある。



お店がひとつ閉まること、村がひとつなくなること。

もちろん人の死も含めて。

少子高齢化がここからさらに進んでいくなかで、増えていくこと。


そういった、全うした上での「終わり」みたいなものをもっと「ポジティブ」にしていきたいよね。

これをやっててよかった、生きてきてよかった、そんな取り組みができたらいいなって思う。すでにあるものもあるけれど、サービスとして小さくやってみようかな。


あと、自分自身のお葬式は誰も悲しまないようにプロデュースしたいなって、こっそり思ってる。

ドレスコードを決めて、好きなお店のご飯を提供してもらって、好きな音楽を流してもらって。コテコテしすぎかな(笑) お墓の管理が大変なら、お骨は砕いて空から撒いてほしい。(降って来た方はずいぶん迷惑な話・・)

それか、わたしの旅した地の砂に少しずつまぜてもらうとか。航空券付きで渡すので・・。なんてくだらないことをずっと考えています(笑)



会社に入った当初に書いたnote。今見ると恥ずかしいですね。

終わり方もクリエイティブに! なんていうと終わる時くらい静かにしてくれと言われそうだけど(笑)

終わりを見守ることで見えてくることはきっとあって、それがもう少し踏み込んだものにしていきたいな。このままだとたわごとで終わってしまうわけなので、あたまの引き出しに置いておきつつね。

あ! そういえば海外のお葬式文化にも触れてみたいなと思っていたので、そろそろ調べてみよう。



(おまけ)

今わたしが関わるまちでの「まちづくり」は、「まちの関わりしろ」をつくることだと思ってて。

ライティングはそうした関係性をつくる上で続けていきたいと思うし、それを通してゆるやかなチームをつくっていければいいなって思います。チームというかコミュニティかな。

ひとまず、亀岡を紹介できるガイドブックではない「本」はずっとつくりたかったので、これだけはどこかのタイミングでやろうと思います。



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