小倉あん
見た夢を創作なしにそのまま記録しました
「オルガンが壊れた、音が止まらない、すぐに修理に来てくれ」 と牧師から電話が入ったのはもう夕方6時をまわった頃だ。 外は雪でただでさえ寒いのに、教会で、これから？と思ったが、とにかく着込むだけ着込み急いで車を走らせた。 そこは子どもの頃から通っていた教会だ。 オルガンは私の生まれるずっと前からあり、ひなびた特徴のある音を出した。 それを「クセがある」と欠点のように言うひともいたが、私は子どもながらにその味のある音が好きだった。 時々、演奏中に鍵盤が下がったまま戻らないこ
ケイちゃんがもたもたしていると突然私のスマホが鳴った。 「あ、あのさ。明日なんだけどそっち行くわ」いつもこうだ。名乗りもせずにいきなり話し出して、「えっ、何よ急に言われても」切れる。母は言いたいことだけ言って切る。 「なになに。お母さん？」みんな慣れっこだからすぐにわかる。 「まったくいつもこうなんだ。明日こっちに来るって」私は吐き捨てるように言う。 「えーっ。お姉ちゃん、どうする？」 「とにかく来るなっていってもあのひとのことだもの来ちゃうよ」 「あたし仕事。明日残業」ケ
「私もよ。私も頭の整理がつかない。だって奇妙でしょ。まだ死んでもいないのに、ううん、死ぬ予定が決まってもいないのに喪主だなんて」 アリスは頭を左右に振りながら語尾を強めた。 まだ元気でいるのに、「まだ死にたくない」が口癖なのに。母は余命宣告されやっとの思いで死を受け入れた友人に向かって「私はまだ死にたくない」と言ってしまえるひとなのに。それが突然、私たち子供に向かって、親戚も巻き込んで自分の葬式の喪主を決めろ、と電話してきた。 いや巻き込まれているのはむしろ母の方かもしれない
ふわふわ綿菓子 もしかしてマシュマロ 食べようと手をのばしたら雲だった ベトベトするから綿菓子かも あのひとが水たまりに落としたマシュマロかも 食べたらわかるだろうけど落としたのなら お腹を壊すからやめておこう だったら火であぶって食べたらいいよ 木の枝ひろって刺して食べよう だめだめ あぶってしまったら綿菓子だったらとけちゃうよ ましてや雲なら枝にさせない ふわふわ飛んで散ってしまう ふわふわ綿菓子もどかしいね 甘い味だけ思い浮かべて目をつむってキスして帰ろうか
夢を見た。 いつも悩んでいることの解決方法が見つかって、なんだそうすればいいんだ！と喜んでいる夢だった。 その後すぐに目が覚めたがなんのことだったのか全然思い出せない。 いまも思い出せない。 それが本当に悩んでいることだったのかさえも。 それならば、悩んでいることを考えてみよう、って。 え、ない？ ないのか、悩みないのか！？ 自分でも困惑しています。 毎日モヤモヤしてスッキリしないな、って思っているのに、いざ何を悩んでいるのかな？と自分に問いかけてみると、、あれ？ ひと様にこ
「丁寧な暮らしなんて大嫌い」と叫んだ友達は１日の半分を料理に費やしていると言う。そしてとても疲れるとも。 えーっ、丁寧な暮らししてんじゃん！？ 色々と聞いていると出汁をとる煮干しのはらわたと頭をとるのが大変だと言う。 はらわたも頭もつけたまんまでいいよ。とったら味がしないよ。 と言うと、そう思うと言う。でも本に書いてあるとも。 私もかつて美味しい出汁をとりたいと思って一生懸命になっていたことがあった。 頭もはらわたもとり、鬼のようにあくをすくって煮立たせないよう目を凝らした
「丁寧な暮らしなんて大っ嫌い！」 突然、友人が叫んだ。 私がカブの葉っぱの水気を一枚一枚キッチンペーパーで拭いていた時だった。 「いつもそんなことしているの？」 そんなこと、とはカブの葉の水気を拭いていることです。 だってこうした方が美味しいよ。これが今日の夕ごはんの主役。 このカブの葉と薄揚げで煮付けを作ります。 黒豆入り玄米となめこの味噌汁、ぬか漬け。メインのおかずはこのカブの葉と薄揚げの煮物。お昼にご馳走を食べたから夕ご飯はちょっとにしようという事で、質素ではありますが
あけましておはようございます。 餅はいつも網で焼いている。こおばしい香りがご馳走です。が、しかし今年買った玄米餅たちはなかなか焼けない。それにあまり美味しくない。だけどたくさん買ったんでくやしいな。電子レンジであらかじめチンしてから焼くと早いし美味しいらしい。が、電子レンジはない。ついでにトースターもない。しょうがない茹でちゃおう。。あれ、美味しい。味が濃く感じる。まずい餅ではなかったか。じゃあ「蒸す」ってのはあり？と思って調べてみると「あり」のよう。参考にしたネットの記事
雪の季節がやって来ました。 おはよういただきます ポタージュスープを作るのに玉ねぎを使っていたけど、玉ねぎを食べるとお腹が熱く痛くなる。コロナ禍で麹にはまったので麹のオブラートに包んだら優しくなるかな、と玉ねぎ麹を作ってみた。ポタージュに使うと麹様ちと甘いです。今朝はサボって市販のコーンスープ。 柚子の砂糖漬け。柚子を見る度くださった方の顔が浮かんで無駄にしたくないなーけど、ジャムはめんどくさいなー、柚子塩麹っていうのもなぁ、、結局いちばん手間がかからない柚子の砂糖漬けに
ねむたい。 おはよういただきます 焦げました。網で焼きます。トースターがないからだけど パリッとしっとりとバターがジュワーっと。 網に入れてガスコンロの上でシャカシャカ焙煎したことも。 有名店に行ってマスターの手さばきをじっと見つめたことも。 カウンターの客全員が息を止めて細ーい湯の行き先を見ている謎の一体感が生まれたことも。 色々あったよねー。でも「どうすれば美味いコーヒーが淹れられるのか」の結論には至らず。そして正直に言うとパフォーマンスの末に出てきたコーヒーが「美味
冷蔵庫に何もないのでホットケーキを焼いた。 おはよういただきます ホットケーキを作るといつも「ぐりとぐら」を思い出す。あんなに美味しそうなホットケーキはないよな。 もらった柚子を果たしてジャムにするかもったいないけど面倒くさい。そのまま眺めるだけで終わるか。 ていねいな私になるか適当な私でまいっかにするか、４、5日眺めてちょうど両者のあいだの砂糖漬けに着地。あーほっとした。 目玉焼き連続失敗。また失敗したよ、と思ってはたと気づく。いつもと違うところの卵。と言うことにして
昨夜の運動会の一等賞さんです。 おはよういただきますねむい。 昨日、漬けたまま忘れていたぬか漬け。 ぬか床がゆるかったから漬かりすぎてはいなかった。 ぬか、塩を足す。 冷蔵庫に動物性タンパク質がない時のシーチキン。 栄養素を語ってしまった。 カブが固い。筋っぽ。もっと厚く剥けばよかったな。 それにしてもこの味噌美味しい。 この味噌美味しいねーってみんな言う。 味噌屋の娘も言った。 「この味噌美味しいね」 玄米小豆ごはん。 小豆を入れるべきかしばし悩む。 ざーあっ。 負
近所のお菓子屋さんのクリスマスシュトーレン 美味しすぎてクリスマスまでもたない おはよういただきます カブをひと束、５玉ついていたから５株？というのかな？ 買ったら次々と食べないと古くなるから味噌汁もカブ。 このあいだは生クリーム余ってたからチーズと合わせてソースにし蒸したカブにかけました。 学生の頃にクリスマスの時期「キューピー3分クッキング」で見た料理。 田舎者の私にはものすごく未知の世界の食べ物に見えたっけ。 ヒーターをドライバーで自分で外すただのコタツを、家具調コタ
おはよういただきます。 玄米ごはんは多めに炊いて冷凍しておく。 大同電鍋という台湾の電気鍋で蒸して食べる。電子レンジでチンするよりもしっとり仕上がって美味しい。 お肉屋さんへ行ったら手作りの豚の角煮が美味しそうなので買った。いつも夕ご飯は軽くオートミールなどを食べるだけなので、お肉を食べるのは朝ごはんと昼ごはん。 おまけでもらった春菊。リンゴとサラダにしたかったけれど、冷蔵庫で少し休ませてしまったので和物に。和えるものがないな、と思ったけどありました！オートミールに
雪が降っています。 おはよういただきます。 玄米を炊く圧力鍋はインドの。インドでは一家に一台はあるらしいメーカーの圧力鍋で、圧を抜く時にピンがシューシュー威勢よく回って蒸気機関車のようなのでヤエモンと命名。突然の蒸気の噴出にわかってるんだけどいつも驚いて、笑ってしまう。そして恐ろしく美味しい玄米ご飯ができあがる。ご飯どき、インドの家々からシューシューとヤエモンの音が聞こえているのを想像しにんまり。 お味噌汁の大きななめこは道路沿いの店で。600円なんだけどいいかい？ ひ
ある日ボクは学校の帰り道に猫を見つけた。 その猫は頭からからだの半分くらい、ちょうど前脚までが白く、その先はこげ茶色だった。 こげ茶色のズボンを履いているみたいだ。 あんまり見たことのない柄だけど、変わっててカッコイイ。 後ろ姿はこげ茶色のタイツを履いた男のひとのバレリーナみたいに見える。 猫はボクにお尻を向けて地面の匂いをしきりに嗅いでいた。 ところが振り向いたその猫の顔を見てボクはびっくりした。 だって、とってもとっても人間みた
