見出し画像

ダイエットで自分は変わる(35)油脂について

かつては加齢に伴って血中LDLコレステロールや中性脂肪の値が少しずつ上がっていったため、食事の油脂には気をつけなくてはいけなかった。しかも、炭水化物は好きなように摂っていいかというとさにあらず。さらに、おいしいタンパク質はたいてい油か炭水化物とカップルしているので、結果的にどれも抑制を効かせた感じになる。これはつらい。炭水化物は習慣性・依存性が高く、我慢するのはストレスになる。特別な食事制限はしていなかったものの、いちいち心にブレーキを掛けているような、いやな感じが続いていた。

炭水化物を習慣的に摂らなくなってからは、それらの制限から解放された。とりわけ脂質を気にしないのは本当に気分がよい。スプレー式のオイルボトル、のような涙ぐましいアイテムも必要がない。ランチの肉野菜炒めには中華鍋を振っているが、鍋肌を熱する脂をケチると美味しくない。胡麻油やオリーブオイル、ココナッツオイルをしっかり入れることにしている。ふつうのサラダオイルよりは風味のはっきりしたオイルを使ったほうが飽きなくてよい。特にインド風にココナッツオイルは一段と風味が増すのだ(ただし中鎖脂肪酸MCTが多いため揮発性が高くなり、調子に乗ると引火して火事になる)。

ついでに、MCTオイルはコーヒーに入れて毎日飲んでいるが効果は今までのところ体感できていない。中鎖脂肪酸の代謝はふつうの長鎖脂肪酸とは異なり、鎖のトリミングや貯蔵を経ないので「燃焼系」と言われている。なんとなく勢いで買ってしまったために飲んではいるが、風味が良くないオイルを(健康のために)摂るということに、アニマリスト的にはやや抵抗を感じている。

繰り返しにはなるが、細胞膜やホルモンなど身体の恒常性維持に必要不可欠な脂質を制限するとは、なんと愚かな行為だったろうかと思う。身体の構成成分のわずか1%ほどしか占めていない糖質を、どうしてあれほど摂取していたのか今となっては謎である(ただし持続的な運動中には炭水化物を摂取すべきなので柔軟な運用は必要)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?