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ダイエットで自分は変わる(34)野外での過ごし方

(30)ではアニマリズム的な生活を体感するために、狩をし野外で煮炊きして寝る。という活動を挙げた。ほんとうに鹿を仕留めてジビエ料理を作ってしまう猛者もいなくはないだろうが、スーパーという狩場で見繕っても構わないし、凝った調理も特別には必要ない。普段の生活を離れた時に、自分が何を欲していて、どういう手段で解決するか気持ちの赴くままにやってみれば良いのだ。

実はアニマリストになる以前から、というよりまだ20代の頃からバイクに乗ってキャンプツーリングなどはしていた。その後もグループキャンプやファミリーキャンプのようなこともひと通りやってきたのである。そして、最終的に一つの形に行き着いた。「ソロでぼんやり一泊する」というシンプルなスタイルだ。

まず、現場に着いたらビールを飲みながらテントを立てる。ぼんやりと時間を気にせず作業する。それから、魚の切り身をスモークしたり焚火を用意する。すべてやり慣れたことなので特に意識を集中させる必要はない。この「ぼんやり」が非常に大切で、何もせずじっとしていると、その時に気になっている心配事や必要に迫られたことなどが堂々巡りするだけで頭が疲れるだけである。逆に、集中して何事かをやっているともちろん何も考えることができない。僕のソロキャンプは神経生理学が言うところのデフォルトモード・ネットワークにスイッチするための儀式なのだ。

もちろん坐禅を組んだり瞑想することで、普段の意識から離れて脳を解放できるのならそのほうが取り入れやすいと思う。わざわざ野外に出向くことなく自宅でも簡単に行うことができる。僕も目的なく散歩していると同じような感覚に入ることができなくはないものの、やはり浅いように感じるため、たまに時間を作って外でぼんやり過ごすことにしている。

テントを立ててしまえば、焚き火で焼き物をし、コンロで鍋などを作って寝るだけである。鍋もたいてい具材は同じで、自宅で野菜を切ってタッパーに詰めてくるだけの簡単さだ。ゆるゆると火加減や煮え加減だけを気にしていれば、ほとんどぼんやりと過ごせる。現代はとかく忙しく、絶えず何かを考え選択し行動することの連続である。何時間もぼんやりすることなど日常では不可能なのだ。満腹になって気がついたらうとうとしていることもあり、目が覚めて歯を磨いてシュラフに潜り込む。スマートウオッチで睡眠のパターンを記録しているのだが、このような晩や翌日は普段とまったく違う睡眠のパターンが得られる。解釈は難しいが。

キャンプでリフレッシュ!のような感じにはまったくならず、むしろベッドで寝れないしソファもないので身体は楽ではない。しかし、翌日には頭がリセットされてすっきりするのを実感する。ぼんやりソロキャン、も悪くはないです。

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