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私を振ったあなたに、もっと幸あれ。

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代表の橋本なずなです。

今朝、めちゃくちゃ失恋した。
でも今の気持ちはそれほど悪くはない。

悲しみを誤魔化しているようには感じないし、本当に悪くない結果だったと思える。

——— 2月13日
私は気になる人にチョコレートと連絡先を書いた手紙を渡した。
気になる人、とは実は過去にnoteにも書いたことのある “推し客さん”
最近になって気付いたことは、イケメンとかカッコイイと思う人はいても、この人めっちゃタイプ!と思える人はそうそういないということ。

大人になると“タイプ”が複雑化する。
小学生の頃なら足が速いとか面白いというだけで好きになれたものを、20代になってからは仕事や年収、将来性などがチラついてしまう。
将来を見越した関係を望んでいる以上は仕方のないことだし、悪いことではないと思うけれど、それは “純粋に”人を見れなくなっている気もした。

そんな中で、推し客さんは純粋に めっちゃタイプ! だと思えた。
名前も年齢もお仕事も、本当になんっっにも知らないけれど、顔と体格、声やファッション、立ち居振る舞い、それだけで素敵だと心奪われた。

最初はカッコイイなと思うだけでそれ以上の気持ちはなかったけれど、

あなたに逢えた  それだけでよかった  世界に光が満ちた
夢で逢えるだけでよかったのに
愛されたいと願ってしまった  世界が表情を変えた

アゲハ蝶 - ポルノグラフィティ

いつしか愛されたいと願ってしまった、本当に。
もっと知りたい、もっと近付きたいと欲が出てしまった。

私は本所属のアルバイト先の他にも他店舗にヘルプに行くことがある。
2月は特にヘルプのシフトが多くて “今日を逃すともう暫く会えない” そんな状況だった。

だから私はバレンタインという理由をつけて、気持ちを伝えることにした。

朝、推し客さんが来店した時に「迷惑でなければ受け取ってください」そう言って手渡した。
若くて可愛い女の子(ナルシズム許して)が連絡先を伝えてきたのだから、退店した後にでも、遅くても今夜にでも連絡が来るだろうと思っていた。

しかし待てど暮らせどLINEの “新しい友だち” の通知が来ない。こういう時に限って、マメに通知を鳴らしてくる出前館の公式LINEに腹が立つ。

その翌日も一日待ったけれど連絡は来なかった。

彼女や奥さんがいたとしても、お礼の連絡くらいしない?
まさかとは思うが連絡先入れ忘れた…?それか事故にでも遭った…?

色々思考を巡らせたがどれも納得が行かなくて、私は直接訊くことにした。

——— 2月15日
今日は午前10時出勤だったけれど、この時間だと推し客さんとは入れ違いになってしまうかもしれない。
そう思った私は今朝6時半に起きて、可愛くお化粧して髪を巻いて、ヒールを履いて7時半に家を出た。
アルバイト先がカフェで助かった。モーニングを食べて、出勤の時間までPC作業をして過ごす、というテイで自然の出会いを装える。

8時半頃お店に着いたが、推し客さんは来ていなかった。
モーニングとアイスコーヒーを社割で注文して、まずはお腹を満たす。いつ来るだろう、とドキドキしながらPCを開いて制作作業を進める。

9時過ぎ、私はハッとする。推し客さんがやってきた。
なんだかんだと制作作業に集中していたのに、推し客さん限定の察知センサーでもあるのかと思うほど、すぐに気が付いた。
私はカフェの制服でもないし、髪も結んでいないし、ブルーライトの眼鏡も掛けていたから、いつもの姿とは違う。
推し客さんはこちらに気付いていないようで、私の座る並びの席にリュックを下した。

「あっ、あのー…」眼鏡を外して声を掛けると、推し客さんは  あぁ! と声を出した。
そしてリュックをガサゴソと漁り “ploom” と書かれた紙袋を取り出した。

『先日はチョコありがとうございました。』
(えっ、お返しが電子タバコ?)と一瞬真顔になってしまったけれど、予想は違っていたようだ。
中には手紙と風呂敷に包まれた四角い箱が入っていた。

橋本なずなさんへ
(割愛)
私には今お付き合いしている女性がいるため
LINEを送るのは不適切だと思い、コレを書きました。
(割愛)
チョコのお礼に目が温かくなるやつをどうぞ。
快眠が近付くのでどうかご自愛ください。

ノートの一枚にシャーペンで書かれたその文章が学生時代の恋文のようで、なんだか懐かしさを感じた。
四角い箱は “目が温かくなるやつ” こと ホットアイマスクだった。
つい先日、私はホットアイマスクが欲しいというストーリーを上げた。
えっ、あれ見た?と思うほどタイムリーなギフトに少し驚く。

それにしても…
なんて紳士的なんだろう。紳士的で誠実で、真面目で、ちゃんとしてる。

パートナーが居るから関係を発展させられないのは分かるけれど、連絡さえしないなんて。
若くて可愛い女の子(ナルシズム許して)に下心さえ向けないなんて。

正直、私が男性だったら、私みたいに若くて可愛い女の子(ホントごめん、許して)に声を掛けられたら食事くらい行ってしまうな。
それに、食事に誘えば乗ってくれるだろうという自信もあったから。

なのに推し客さんは食事どころか、LINEさえ追加しなかった。

あまりに紳士的な振る舞いに、フラれたことの悲しみよりも、驚きや感動のほうが勝っていた。
叶わぬ恋の現実を、悲しみさえ忘れるほどに完璧な配慮で封じ込む。
そこまで想定していたならば、推し客さんはきっと神様か何かだろう。

“ploom” と書かれた紙袋は、パートナーさんのものだろうか。
電子タバコ吸う人なのかな。きっと、とっても素敵な女性なんだろうな。

結果、私はもっと推し客さんが好きになった。
もちろんこれ以上追うことはないし、次の恋に進むけれど、私は推し客さんを男性としてではなく、人として大好きになった。

こんなに素敵な人を好きになれて良かった。

推し客さんに、もっと幸あれ。

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