新型コロナウイルスの影響が想像以上なものとして実感している。
各競技とも中止や延期・無観客試合など競技団体関係者はもちろん
ファン・サポーター・ブースターの皆さんも対応に苦慮している。

その中、20/21seasonから
フットサルのトップリーグ FリーグDivision1に昇格した
北九州市をホームタウンに置くボルクバレット北九州について
今回は書き留めていきたいと思う。

ボルクバレット北九州は若松区の小さなフットサルクラブからスタート
2006/07シーズンに『ボルク北九州』として地域リーグに参戦。
17/18シーズンからFリーグに参戦。
19/20シーズンはDivison2で
Y.S.C.C横浜に次いでレギュラーシーズン2位でDivision1へ昇格した。
本来だと優勝クラブが自動昇格、2位のクラブがDivison1との入替戦だったが、Division1のヴォスクオーレ仙台がDivision2へ降格、Fリーグ選抜の活動終了により北九州も自動昇格となった。
今季からサッカーJ2に昇格したギラヴァンツ北九州と並んでいま人気急上昇中のクラブだ。

私も昨年7月、北九州で行われたDivision2でははじめてのセントラル開催からホーム戦を取材してきた。
ボルクバレットの強みは何と言っても集客力！
昨年8月末に行われた北九州市立総合体育館でのホーム戦には2500人を超えるサポーターがアリーナに詰めかけた。

この日は「バレット祭」と題して浴衣や甚平で来場したサポーターへのプレンゼントを始め
子供達が楽しめるシュティーングゲームやフェイスペインティング、
チームのマスコットキャラクターバレ子ちゃんがイラストされたエコバッグ作りなどたくさんの催しが行われた。
その中でも中村恭輔代表には更なる飛躍を青写真として描いている。
一番は何と言っても彼の人脈づくりが驚くべき力を感じる。
9月には北九州で行われた阿蘇ロックフェスティバルに参戦し、
歌手の泉谷しげるや福岡出身のタレント橋本環奈との共演。
クラブからも選手がユニフォーム姿でステージに上がり、
北九州を「フットサルの街」にしようと
地道にPR活動を行い、一人でも多くのサポーターにボルクバレットを知ってもらおうと躍起だ。
中村代表にはじめてお会いした時に話していたのは「たくさんの人と会うことが大事」だということ。
手前味噌だが、私と中村代表と繋がったのはSNSのインスタグラムのDMだったのだ。
私もお仕事として何かできないか中村代表と話をしていくうちにホーム戦の取材も行く機会が増えた。

しかしここまでの道のりは平坦ではなかった。
前述の8月31日のホームゲーム後の記者会見で馬場源徳監督はこう話した。
「若松区の小さなフットサル場からスタートしたが地域リーグで戦っていた時には観衆が50人ほどだった」という。
それが8月のホーム戦では2,500人超え。単純計算でも５０倍だ。
10/6に浅生スポーツセンターで行われたホームゲームでは708人のサポーターが詰めかけた。
この日はギラヴァンツ北九州も同時刻にミクスタでホームゲームが行われた。
ボルクバレット広報に話を聞くと「こんなにサポーターが来場するとは思っていなかった」そうだ。
ギラヴァンツの5,862人と一概に比較はできないが、時差で行われば一挙両得になるかもしれない。
ギラヴァンツサポーターがボルクバレットの試合を見に行き、
その反対もしかり。

1月12日に行われた首位Y.S.C.C.横浜戦では
北九州がこの試合に勝っても得失点差で優勝の可能性が厳しい中
901人のサポーターが駆け付けた。
もちろん立ち見も出てアリーナは熱気に包まれた。
試合は4-4のドロー。
自動昇格する両クラブの意地と意地とのぶつかり合いが展開された。

ホームタウンの北九州市も全面的にバックアップしている。
北九州市の北橋市長も「市民の後押しが今回の昇格につながった。市民・地域に根差したクラブになってほしい」と激励した。

そして中村代表はリーグ戦終了セレモニーで6年以内に日本一をつかみ取り日本代表を輩出すると力強くコミットした。
そして馬場監督は20/21シーズンに向けてフットサルを身近なものに、見て楽しんで頂けるように足を運んでほしいとサポーターへ呼びかけた。

戦力としても馬場監督とは複数年契約を結び、
村山、ウーゴ・サンチェス、清水、小林などの主力選手と契約を更改、
更に20/21seasonは仙台の田村・クシヤマ、長野の花嶋、柏の小島・樋口などを獲得。
Division1にはバサジィ大分とともに20/21seasonは九州ダービーが実現し、中村代表と馬場監督にとってDivision1の厳しい戦いに向けて着実に準備を進めている。
Fリーグ 20/21seasonは5月30日開幕予定！