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「チャンプル☆ラウンジ」の由来について

noteに文章を投稿して、お金儲けをしようと黒い思惑を思いついたとき、自分のページの名称について少し悩みました。

以前は、真面目な書評や思想哲学系のブログを少しの期間やっていたのですが、そのような路線では、広く読者を獲得し得ないだろうと思い、少しくだけてキャッチーな名前にすることにしました。

「チャンプル (campur) 」の由来について。沖縄旅行に行ったとき、様々な料理屋さんや、あるいはお弁当屋さんで、ゴーヤーチャンプルを食べる機会が多くありました。エネルギーの源泉としてのチャンプル。卵にちくわと人参とそして鰹節をまぶして作る日常的な郷土料理に、私は空腹を満たされ、旅を続ける活力を得たのです。

その後、シンガポールの国営放送局によって制作されたドキュメンタリーをyoutubeで観ていると、英語音声の中で急に「チャンプルー」という単語が聞こえてきたのです。最初は何かの聞き間違いかと思いました。まさか沖縄の方言が、シンガポール人の口から発せられるはずがないと思ったからです。

しかし、それは紛れもなく「チャンプルー」でした。そのドキュメンタリーのチャンプルーと聞こえた場面の文脈は、「マレー系、インド系、中国系に欧州からの商人と、シンガポールの港の荷揚げ場では数多くの人種と言葉が入り混じり、さながらそれはチャンプルというべき状況だった。」というものです。

チャンプルという言葉について、ネットで調べてみると、「campur」(日本語での発音はチャンプルーに近い)というマレー語が確かに存在し、その言葉の意味は、「混ぜ合わせる、ミックスする」だとわかりました。

シンガポールは、太平洋とインド洋、そして西洋世界の海をつなぐ海洋交易の要衝です。シンガポール独立後の国語政策として、英語がシンガポールの公用語として採用されましたが、古来より、マレーシアとインドネシアに挟まれた土地であるために、マレー語、インドネシア語が広く浸透していた地域であります。市井の言葉として、マレー語の語彙が人々の口上にのぼることは自然なことでした。

そして沖縄・琉球も、南洋の海域に早くから進出し、大陸、フィリピン、東南アジア、インドネシア諸島と、広域な地域と交易を行ってきた古い歴史があります。海洋交易のためにマレーシア半島のどこかを訪れた古代の琉球人が、マレー人から現地の日常語彙を吸収し、それが沖縄の言葉となったと、考えられるのです。

「ラウンジ(lounge)」の由来は、空港にある休憩ラウンジに憧れていたからです。航空会社の用意する特別な休憩ラウンジでは、シャワー、仮眠室、Wifi、ビュッフェ形式の食事、ビールにワイン、デザート、各種雑誌に新聞と、もはやそこで快適に暮らせるレベルのサービスが提供されています。クレジットカードに付随する「プライオリティパス」というサービスもそうです。

またそんな竜宮城のようなラウンジには、文字どおり世界各国からの旅行者がひとときの安らぎを満喫されています。休憩のお邪魔をするのは気が引けますが、もしそんな世界からの旅行者と、旅の話や、出身国の歴史や文化、現在的な政治や社会の問題について話が聞けるなら、大変興味深いものになるでしょう。

そんなラウンジで話をする旅行者とは、きっと一期一会の出会いになるでしょう。また世界のどこかで再開するかもしれません。その時お互いのことを覚えているでしょうか。

このnote上に新設するページが目指すのは、歴史、文化、社会問題などの種々のトピックを扱い、自らの世界認識を少し広げようとする試みです。まさに国際空港の乗り継ぎ便を待つラウンジのように、多くの人々と、様々な話題を共有する文化的で国際色豊かな「チャンプルー」を理想とします。


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